少女の目的と
本日更新分です
諸事情によりみじかめです
道を奥へと進む度
ゴブリン達の攻撃は激しくなる。
少女を見て動揺する個体はいるものの
殆どが離れて攻撃をしてくるようになった。
たまにいる突っ込んでくる個体は美味しくいただいている。
「んーどうしようか‥…」
宝箱の影に隠れ、飛んでくる魔法を防ぎつつ少女は呟いた。
これまでのように強引に突き進んでもいいのだが、ここまで来てどうにも面倒になってきたのだ。
「帰るって言ったら攻撃辞めてくれるかな?」
能天気に呟いた言葉を塗り消すように奥から声が響いた。
「ミチナルマモノヨ、ハナシヲキイテホシイ!!」
攻撃が止み、響く声に少女は姿を現し返事をする。
「ハナシトハ?」
ゴブリン達との会話を意識ながら喋るとどうやら伝わったらしい。
ざわざわと、ゴブリン達が騒がしくなるが奥から現れた声の主により静けさを取り戻す。
そいつはゴブリンというより最早、巨漢の中年男だった。
人と違う所と言えば耳が尖っていることと頭の小さな角位だろうか?
「コレヨリサキハワレラノリョウチ‥…デキレバヒキカエシテホシイ。」
「ヒキカエスノハイイガ‥…ソトヘノミチハ、ヒキカエシタサキニアルノカ?」
「‥…‥…」
少女からの質問に黙ってしまう中年男。
「ワタシハソトヲ、メザシテイル。コウゲキシテコナイノナラ、コチラカラモコウゲキスルコトハナイ」
「シバシマテ‥…」
そういって奥へと引っ込んでいった中年男。
そいつがいなくなると
ゴブリン達は突っ込んできたり攻撃を開始し始めた。
話聞いてなかったのかな?
少女は自己防衛の為に剣を手に取った。
「‥…ココニイタヤツラハ、クラッテイタダイテ、カマワン。スマナカッタ」
大きく腰を曲げ頭を下げる中年男
少女は取り合えず突っ込んできたやつだけでも返そうか?と問いかけたものの
「ソノヒツヨウハナイ」
と返された。
そして中年男の連れてきた部下らしき男たちに宝箱を運んで貰い、道の奥へと進んでいく。
目指す先はゴブリンヒューマン達の村そして、外への新しい道だ。