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45/96

45狩り目

久しぶりに凄い長くなりました。

「はあぁぁぁぁ!!!」

 バシーン!!大きな掛け声と共に竹刀が振り落とされる。


「一本!!」


 振り上げるられた審判の腕は、こちら側。

 端から舐めた態度で試合に臨む、そんな相手に負けるつもりはない。


 唖然とした表情に対して、ニッコリ。お嬢様(勝者)の微笑み。


 規律やマナーを守る、武士道の精神を重んじる剣道。他者を舐めてかかる様な軟弱な精神の者は敗れるのみである。


 *****

 大会が始まって既に何試合かは過ぎた時間帯。

 ある学園、女子剣道部の試合が始まろうとしていた。


 片側の学校はいかにも剣道部と言った短めの髪や道着で隠れているため少ししか見えないが筋肉質であろう体つき。

 もう片側の学校はどちらかと言うと華やかなポニーテールやこちらも同様少ししか見えないが細めの体つき。

 どちらが強そうか、そう言われれば迷わず最初の学校を指指すだろう。普通は、そうだ。皆、そんな風に思っていたのだ。


『所詮は金持ち学校』


 ……だが、それは間違いだったのだ。


 後に休憩中見えた彼女達の体つきはザ・細マッチョ!

 それを知らずに舐めてかかった最初の先鋒は瞬殺だった……。


 次に少しは意識して試合に臨んだ次鋒。瞬殺!

 次に臨んだ中堅判定の結果で瞬殺を逃れる。

 次に臨んだ副主将、瞬殺!とならず、こちらも判定の結果で逃げ切った。


 そして最後に残った主将戦。最後に瞬殺が来るか?そう観戦者は考えた。

 ……一瞬だけ。

 何故か?それは見ればわかる様に体格差が激しいものだったからだ。

 片側は細身の竹刀で叩けば折れてしまいそうな女の子。片側はまるでゴリラの様なたくましい腕を持った女子?だ。


 だがしかし!「はあぁぁぁぁ!!!」

 バシーン!!響いた声と面の決まる音。辺りが一瞬静かになり、そして……歓声が届く。

 その後も体格差なぞ気にもせずといった様子で二本目の面をもぎ取り、静かに礼を決めて去った主将が面を外した時。皆がその素顔に見とれた。

 儚げな雰囲気に、だが芯のある立ち姿に。

 *****


 そうして勝ち進めていった女子剣道部だったが決勝まで上がりそこで破れた。勝敗を決めたのは実施の練習試合がどれほど行われたのかだと思われる。


 悔しかった。だけど、楽しかった。この世界に転生して、初めての公式の試合。久方ぶりの緊張感、勝利への思い。

 本当に悔しくて悔しくてたまらないけど、少し涙が出たのも本当だけど、後悔する事だってあったけど、それでも、楽しかったんだ。


 ……ちなみに男子剣道部の皆様は優勝された。東山君は個人戦でも一年生ながらにベストエイトに入ってた。


 ……更に惚れるよね!

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