4狩り目
今回長くなりました。
いや~、あの頃は大変な事ばっかだったねぇ。
元が庶民っていうのもあったし常識を覆したよ。他にもあんな事やこんな事色々あ、バッシ~ン!!!………
「……いった~~い!!!!」
な、何があった!?頭部に衝撃が!
「なぁに考えてるの?」
私の頭を思いっきり叩いた主のその声は聞きなれたもので、
「……唯夏かぁ」
私の、親友の声。
彼女は北原乃唯夏、まぁ、分かると思うけど、私と同じくライバルキャラの設定だった。……だったというのも彼女も転生者で自分の人生を変えた人物なのだ。
彼女、唯夏は北原乃家という西園寺家とタメをはる大企業のご令嬢なのだ。
そんな彼女はなんと!私の前世の友達だったのである。 もしも私達が出会った事を話すならば、今から四年前に遡る必要がある。
……私達はお互いに疲れていた。この世界を生きることに。この世界は本当に存在するのか、全て自分の妄想なのでは?色々な事を考えた。日々の辛いお嬢様修行、そんな全てがいやになった。何度も泣きそうになった。
本当に壊れそうだったあの頃、たまたま出席したパーティーで私は彼女と出会ったのだ。
当時の私は十一歳、お嬢様完璧計画の疲れが体力、精神共に出ていた。習い事が多いため、誰かと遊ぶ暇もなくしたがって友達と言える人物はいなかった。……別に、嫌われたりしてる訳じゃない。学校で周りに人はたくさんいてくれたし、休み時間は一緒に話をする人だっていた。
けれど、それだけ。話の内容は軽い中身のないものや勉強の事。
大切な事はいつも自分一人で抱え込んだ。
そうじゃないと、私は変な人扱いになってしまう。だって大切な事はだいたい前世に繋がってしまうのだ!
誰も知らない、私だけの秘密。
誰にも、両親にさえ話せないと思っていた。
そんな、精神的疲れが誰の目にもわかったらしく私は両親に軽いパーティーに誘われた。
最初はいつもどうりに挨拶などにまわっていたのだが両親に一度休憩をとっておいでと言われてトイレに向かった。
……自分でも完全にボッチの考えだと思うが誰かと関わる事もない最高の休憩場になるのだ。
いや、マジで。
静かだし、「疲れた~~!!」
ってうるさッ!!
えっ、誰??女の子!なんでくんの!(トイレだからです)
「いや~、やっぱトイレ最高!静かだし、金かかってるから色々便利だし、だいたい皆トイレなんか来ないから独り言してても聞かれる心配もない!」
おぉ、こいつ言いたい事全部言ってくれたな。
てか、
「……居るんですけど」
………………トイレ内が一気に静かになった。
沈黙中、気まずい。
「えっと、すいません。失礼ですけど、誰?」
「……本当に失礼ですね。誰って、ないでしょ」
「うっさいなぁ!さっきの聞かれたんだしもう関係ないでしょ?猫被るのって疲れるのよ!」
スゲーなこいつ。このパーティーにいるって事はまぁまぁなお嬢様なはず何だけどねぇ。
というか、
「一旦外に出ない?トイレの壁越しに話しするのって馬鹿みたいよ」
……貴女みたいなのがまたいつ来るかも分かんないしね。
【北原野唯夏】 ・ゲーム世界・
彼女を主役に置いた話しも考えているので詳細はその内。




