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第30話 別れ…それぞれの道へ

そして少ししてから、はじめが投手ではなく、打者としてのプロ入りを目指す事を世間に発表した。


これにはプロ野球スカウト陣、マスコミ各社、野球ファンたちが学校と沖田探偵事務所へ抗議の電話が殺到することになる。


宗一郎「はい。沖田探偵事務所、所長の沖田宗一郎です……はい、はじめはうちの息子ですが?……なるほど……最近はこの様な迷惑電話がよく来る。何処のどなたか、今は存じませんが、この電話を迷惑電話とみなし、訴えさせていただきます。あなたが相手にしているのは”探偵”だと言うことをお忘れないように。それでは裁判の手続きを致しますので、これで失礼します」


“ガチャ”


宗一郎「……ウチの息子を愚弄するやつは一匹たりとも逃がさん…全員まとめて地獄を見せてやる……」


しかし、その非難の声に対して苦言を呈した人物がいた。


そう、慎太郎と田中だ。


慎太郎はテレビやSNSを通じて訴えかけるようにコメントした。


慎太郎「沖田一の人生は貴方たちの為だけにあるわけじゃないんです。今非難している人の全員が沖田一の人生に口出す権利はないんですよ。一番近くで沖田一と共に野球人生を歩んできた僕ですらが。いい大人達が1人の高校生の進路について口を出すなんて言語道断。こんなくだらないことを平気でやるような連中の為に野球をやるのは、僕だって嫌ですよ。今すぐくだらない行動をやめないなら、僕も野球をやめます」


それでも非難の声が止まないことに、田中は言葉を選ばずに応戦する。


田中「今すぐ下らん誹謗中傷をやめへんかったら、その誹謗中傷の内容と一緒に、それ書き込んでいる人物を特定して、世界中にその情報を晒したる。俺にはそのやり方や手段があるや。これ以上俺の大事な友達を傷つける真似をし続けるんやったら、俺は自分の命を犠牲にする事になっても、そいつらまとめて地獄に送ったる……でもその瞬間、今誹謗中傷行ってる連中は“殺人犯”になるんやぞ。誰一人例外やない。沖田一と田中重久、2人の若者を殺した殺人犯や。それから特定する言う話もウソやない。お前ら全員震えて眠れボケ!!」


するとそれを見たプロ野球OBのコメンテーター達もすぐに反応。


“こんな夢を追いかける高校生をここまで傷つけるとは何事か!今すぐに誹謗中傷をやめるように!”との声が続々と上がり、更に宗一郎が批判の電話をしてきた相手約150人を特定して訴え、裁判の末全員有罪判決にした事が、世間に知れ渡り、やがて誹謗中傷の声は無くなった。


一方のはじめは慎太郎と田中、そして父親の宗一郎が影ではじめを命がけで守ろうとしていた事にも全く気付かなかった。


そんなはじめのプロスカウトの評価は当然高くなかった。


長打力はあるが確実性のない左打席と、確実性はあるが長距離を見込めない右打席、おまけに投手以外のポジションの問題などと取り上げられ、やはりプロ入りは投手としての入団以外は見込めないと評価されていた。


そんな評価を受けている事は、はじめも自覚していた為か、自身の気持ちを公表した時に誹謗中傷が起こることなど、100も承知だった。


そして迎えたドラフト会議。はじめと慎太郎と田中はプロ候補であった為に中継会場が学校内に設けられて、記者らと共にドラフト会議の様子を見守る。


1番にプロ入りを決めたのは慎太郎だった。


“第1巡目選択希望選手、神奈川ブルーシャークス、武市慎太郎、捕手、難舞高校”


“第1巡目選択希望選手、東京ブラックキャッツ、武市慎太郎、捕手、難舞高校”


慎太郎はブルーシャークスとブラックキャッツ、2球団競合の末、ブルーシャークスに入団が決定した。


“第3巡目選択希望選手、神奈川ブルーシャークス、田中重久、外野手、難舞高校”


田中は慎太郎と同じ、ブルーシャークスにドラフト3位で、指名された。


しかし……


“以上をもちまして、ドラフト会議終了いたします。”


はじめは、まさかの指名漏れ。


その結果に場にいた全員が戸惑い、沈黙が会場を支配する。


すると静かに、そしてゆっくりと立ち上がったはじめは声を上げた。


はじめ「皆様、お忙しい中お集まり頂いたのに期待を裏切ってしまう結果になってしまい、大変申し訳ありませんでした。ご足労頂いた皆様には、心よりお詫び申し上げます」


そう言って深々と頭を下げ、その場を去っていった。


慎太郎「はじめ……」


はじめの様子を心配する慎太郎。


田中「沖田が…指名漏れやなんて……」


田中も自らのプロ入りよりもはじめが指名漏れした事が、信じられない様子だった。


そんな気持ちをよそに、記者たちの対応に追われる慎太郎と田中だった。



一方のはじめは“いつも通り”帰宅した。すると自宅には一の様子を心配する両親がいた。


はじめ「ただいまー。母さん、腹減った」


いおこ「はじめ……」


宗一郎「大丈夫か?」


両親の心配を感じたはじめは一言だけ話した。


はじめ「あぁ……ごめん、やっぱダメだったわ。……やっぱ飯より先に勉強するから。俺の事は心配しないで」


そう言い残し、自分の部屋へ行き、勉強に励んだ。


ドラフト会議の結果を知り心配になった祐衣がはじめの部屋へやって来た。


祐衣ははじめが心配で心配でたまらなかった。


祐衣「はじめ……」


はじめ「祐衣、待ってたよ。心配して来てくれたんだろ?」


はじめはまるで祐衣が飛んで来ることがわかっていたかのように、冷静に話す。


祐衣「はじめ、これからどうするの?」


はじめ「それを話す前に、まず俺がドラフトで指名されなかった、その事については別に凹んでもないし落ち込んでもない。むしろ俺の計画する人生プランにとったら好都合でしかない事なんだよ。だからそんな暗い顔しないで」


はじめは微笑み、さらっととんでもない事伝えた上で祐衣に心配しないでほしいことを伝えた。


祐衣「好都合って…どういう事?」


祐衣が尋ねると、はじめはまたしてもビックリする事を祐衣に伝えた。


はじめ「……メジャーに行こうと思う」



祐衣「メジャー?アメリカに行くってこと?」


はじめ「あぁ。実はもう、向こうのプロテストの日も決まってるんだ」



祐衣「え?でも、おばさんやおじさんは心配してたよ?はじめがプロになれなかったって」


はじめ「だろうね。まだ何も言ってないしね。今下手に言えば反対されるのがオチだから、今作戦練ってるところなんだ」


祐衣「でも大丈夫なの?いきなりメジャーに行くなんて、そんな今までみたいに甘い世界じゃないと思うよ」


はじめ「だからこそ挑戦する価値があるんだ。言ったろ?選んだ道で世界一になってやるって」


祐衣「はじめ……」


心配そうにはじめを見つめる祐衣。


はじめ「そんな顔するなよ。俺本当に嬉しいんだよ。こんなチャンスもらえたことがさ。応援してくれよ、な?」


祐衣「わかった。でも落ち込んでないなら安心した……あーあ、お腹すいちゃったし今日はもう帰るね」


祐衣はそう言い残し、はじめの部屋を出て帰路についた。


はじめの家を出た帰り道、祐衣は複雑な心境だった。


それははじめへの心配の気持ちもあるが、それよりも大きく祐衣の心を支配する気持ちがあった。


はじめにとっての祐衣がかけがえのない存在であるように、祐衣にとってもはじめはかけがえのない存在だ。


そう、それは大好きな彼と離れたくないと思う純粋な“乙女心”だった。


彼はいつか自分を捨てて遠くに行ってしまうのではないか……。


そんな気持ちが祐衣の心を不安に変えてしまっていたのだ。


祐衣「はじめが遠くに行っちゃう……」


涙を浮かべながら歩く祐衣の後ろから、突然はじめが走ってきて、祐衣を呼び止めた。


はじめ「祐衣!」


その呼びかけに驚きながら振り向く祐衣。


祐衣「はじめ?」


息を切らせながら走ってきたはじめは祐衣の右手を手に取り、ある物を渡した。


はじめ「祐衣、ごめん、また渡しそびれるところだった」


祐衣は驚く。


はじめが祐衣に渡したのは、最後の甲子園のウィニングボールだった。


祐衣「これ……なんで?」


はじめは静かに語り始めた。


はじめ「ピッチャーとして最後のマウンドにしようと決めたあの試合。あれは他の誰でもない、祐衣に見てほしかったんだ。祐衣以外のヤツがどう思おうが知った事じゃない、そう思って腕を振ったんだ」


祐衣「私に、見てほしかった?」


祐衣は思い出す。


テレビ越しに見たストレートを投げ込む一の姿を。


一球一球雄叫びを上げて、ストライクを重ねる一の姿を。


“うぉーるぁーー!!!”


“っしゃぁあー!!!”


“だぁーりゃぁーー!!!”


“ストラッアウト!!!”


祐衣「は!!……あれって、もしかして私への……」


はじめ「そういうこと」


祐衣は涙を流し言葉を詰まらせた。


はじめは話を続ける。


はじめ「あの試合は自分が一番信じられるモンで勝負しようって決めてた。俺はあの時、ストレート以外は投げないって決めてたんだ。いつでも祐衣への気持ちは真っすぐだろ?その気持ちが俺のストレートに自信を与えてくれたんだ。それに」


はじめは自分の右手の掌を指さしてこう言った。


はじめ「勝利の女神が一緒にマウンドに立ってくれたから。祐衣がいてくれたから、俺は野球で、ピッチャーで結果を出せたんだ。だから、それ」


祐衣は綺麗な顔を涙で濡らしながら、照れくさそうに返事した。


祐衣「クサイよ」


はじめ「あれ?そう??やっぱりこーゆーのって、言い慣れてないとダメだね」


祐衣「でも嬉しいよ。そう言えば、また私の“初めて”を、はじめに捧げちゃったね」


はじめ「初めて?」


祐衣「こんなに嬉しいプレゼントもらったの初めてだよ。ありがとう、はじめ」


はじめ「こちらこそ」


祐衣にウィニングボールを渡したはじめは帰宅し、自室へ戻ると、ある手紙を見つめながら呟いた。


はじめ「後は自分の親、だけだな」


次の日、はじめは両親に計画を打ち明ける為の作戦を練りながら通学していると、祐衣の母、留美子と偶然鉢合わせた。


はじめ「うぅん…父さんは多分大丈夫でも、母さんは…ん?」


留美子「ん?はじめくん?」


はじめ「おばさん!おはよう!」


留美子「おはよう。見てたよ、甲子園。三連覇おめでとう」


はじめ「てへへっ。ありがとう。おばさんは、今から仕事?」


留美子「えぇ。丁度このあたりのお客さんのところへ打ち合わせにね」


はじめ「そっか」


留美子「……ねぇ、はじめくん、メジャー挑戦するんですってね」


はじめ「うん。世界一にならなきゃ、祐衣の彼氏として格好つかないからね」


留美子「そう……はじめくん、無理してない?」


はじめ「…無理してるよ。だけど無理しなきゃ、世界一なんてなれないんだ」


はじめは拳を強く握った。


はじめ「正直言って、この先どうなるか俺もわからない。プロテストも受かるかどうか……だからこそ挑戦する価値があるんだよ」


留美子「はじめくん……」


はじめ「ま、見ててよ、おばさん。それじゃ、学校行ってくるよ」


留美子「えぇ、気を付けていってらっしゃい」


はじめを見送った留美子は、はじめの背中を見ながら呟いた。


留美子「はじめくん、アメリカに行くって事の意味、本当にわかってるのかしら……」


そして帰宅後、両親にメジャーに挑戦したいと打ち明ける。


反応は予想通りのものだった。


宗一郎「メジャーだと?お前本気なのか?」


はじめ「冗談で、こんな事言わねぇよ」


いおこ「ねぇ、はじめ。アメリカって遠いのよ。アメリカに行くって事の意味、本当にわかってるの?」


はじめ「そんな事わかってるよ!幼稚園児じゃねぇんだから」


宗一郎「……行って来い、はじめ」


いおこ「あなた!」


宗一郎「どうせ反対したって、コイツは無理矢理にでもアメリカに行こうとするだろう。たとえ俺達を敵に回すことになってもな。コイツは目標の為なら何だってする奴だ。お前だって知ってるだろう」


いおこ「それは……」


宗一郎「ならいっその事応援してやる。はじめ、どうせやるなら、テッペン取ってこい!ただし、無理だけはするな。」


はじめ「父さん…ありがとう」


しかし、いおこは納得がいかなかった。


いおこ「私は反対よ……」


宗一郎「いおこ…」


はじめ「…母さん」


いおこ「はじめ、アメリカに行ったら貴方に何かあった時に私たちはすぐに助けに行けないのよ」


はじめ「わかってるよ」


いおこ「わかってない!!…ピッチャー辞めた時だってそう。何も相談してくれなかった……何でもかんでも自分勝手に決めて……少しは母親の事も考えてくれたっていいじゃない!!」


いおこはリビングを飛び出し寝室に籠もった。


はじめ「母さん……」


宗一郎「気にするなはじめ。母さんは俺が説得してやる」


宗一郎ははじめの背中を叩いた。


そしてはじめは自室に行きベッドに寝転がりながら静かにつぶやく。


はじめ「そう簡単には行かせてくれないよな」


はじめはトイレに行くために廊下に行くと、いおこと宗一郎の会話がドア越しに聞こえてきた。


宗一郎「いおこ…」


いおこ「わかってる。応援しなきゃいけないって事ぐらい。でもあの子、アメリカに行くって事の本当の意味をわかってない。アメリカに行ったら、大好きな祐衣ちゃんにだってすぐには会えないんだよ」


はじめ「……祐衣……」


いおこ「はじめは良いかもしれない。だけど祐衣ちゃんはどうなるの?祐衣ちゃんだってはじめのこと、あんなに大事に想ってくれてるのに……」


はじめ「!!」


宗一郎「祐衣ちゃんは俺達が淋しくならないように見守ればいいじゃないか。アイツだって馬鹿じゃない。アイツは俺達を信頼して祐衣ちゃんを任せてるんだろう」


いおこ「………」


宗一郎「大丈夫だ。祐衣ちゃんはそんなに弱い子じゃない。きっと理解してくれるさ」


いおこ「そうね……」


その会話を扉の外から聞いていたはじめは静かに感謝した。


はじめ「父さん…母さん…ありがとう。祐衣の事頼んだよ」


翌日、はじめは慎太郎と田中を呼び出した。


慎太郎「なんだよ」


田中「まさか、勉強させる気とちゃうやろうな!?」


はじめ「ちげぇよ。お前ら、俺が知らない所でずっと戦ってくれてたんだな。ありがとう」


慎太郎「何の話だよ」


はじめ「俺が野手で挑戦するって決めた時、批判の嵐で、すげー大変だったって昨日父さんから聞いた。その時に真っ先に立ち上がってくれて応戦してくれたんだってな、お前ら。今さら知ったんだ。本当にありがとう」


田中「なんや、そんな事かいな。気にすんなや、どうせ面と向かって言われへん奴らが、あーやって騒いどっただけなんやから。大したことあらへん。それにお前がそんな事気にする奴やないって事は俺らが一番知ってんねんから」



慎太郎「あれは、お前の事何も知らない奴らが偉そうに批判してるのが許せなかった、俺自身の為にやった事だ……だけどどうしてもって言うなら、カフェオレ奢られてやるよ」


田中「あ!俺は、いちごパフェな!」


はじめ「慎太郎、田中……おまえらブラックコーヒー奢ってやるよ!」


3人のこのやりとりはお互い認め合う相棒の微笑ましいやりとりの1ページ。


はじめ「俺、アメリカ行くよ」


田中「いきなりメジャー挑戦か、お前らしいけど」


はじめ「俺のレベルはマイナーレベルにも遠く及ばないと思う、多分な」


田中「随分弱気やないか」


はじめ「あぁ、正直言って怖いよ。今でもチビりそうなぐらいな」


慎太郎「はじめ……」


はじめ「プロテストまでにその怖さに勝てるように練習するんだ。だからお前らも付き合いやがれ」


田中「ったく、相変わらず可愛くないやっちゃな、お前は。時間が許す限りとことん付き合ったる」


3人は“相棒”として、残りの時間を共に過ごし、先に旅立ったのは慎太郎と田中だった。


慎太郎「じゃ、先に行ってくる」


はじめ「おう、今度会う時は、バットで勝負だな」


田中「せやな」


はじめ「活躍、期待してるぜ、ゴールデンルーキーと、猿野郎」


田中「いやそんな、ゴールデンルーキーやなんて…」


はじめ「テメェは猿野郎だよ!」


田中「誰が猿野郎や!!」


慎太郎「はっはっは!じゃあな、はじめ」


はじめ「あぁ」


そして見送るはじめを背に、慎太郎と田中は歩き出す。


慎太郎「あ!はじめ!」


何かを、思い出したように慎太郎は立ち止まり一の方に振り返った。


慎太郎「童貞卒業おめでとう!祐衣ちゃんみたいな最高の彼女、絶対手放すんじゃねぇぞー!」


はじめ「な!デケェ声で恥ずかしい事言ってんじゃねぇよ、さっさと行けよ馬鹿野郎」


再び歩き出す慎太郎


そして遅れること数日後、今度ははじめが出発する。


空港で飛行機を待っている間、両親と談笑するはじめ。


その時、息を切らしながら走ってくる一人の美女がいた。


そう、祐衣だ。


祐衣「はじめ、よかった間に合って」


はじめを見つけた祐衣は、一目散にはじめに抱きつく。


祐衣「はじめ!!!」


はじめ「祐衣!どうしたんだよ…」


祐衣「どうしたんだよ、じゃないよ。私だって、強い人間じゃない。寂しいの……」


祐衣の美人な顔は涙で既にぐちゃぐちゃに濡れていた。


はじめ「祐衣……」


祐衣「…絶対、絶対無事に帰ってきてね。もし私が我慢できなくなったら、すぐにそっちに行くからね」


はじめ「あぁ」


祐衣「それから、浮気なんてしたら、地獄以上の恐怖を見せるからね」


はじめ「心配しないで、祐衣以外に俺を惚れさせるような女性はこの世にいないから」


そして2人はお互いを見つめあった。


はじめ「近い将来、俺はチャンピオンリングを持って祐衣のところに行く。そのチャンピオンリングが俺からの婚約指輪だ」


祐衣「はじめ」


祐衣は嬉しそうにまた涙を流し、静かに頷いた。


そして、“時間”が来た。


はじめ「じゃ、行ってくるよ。祐衣の事頼むよ父さん、母さん」


いおこ「わかってる」


はじめ「じゃ」


はじめは3人を背にして旅立った。


宗一郎「あんなもん見せつけやがって。全く誰に似やがったんだアイツは」


いおこ「じゃ、私たちも行こう。祐衣ちゃんもお腹すいたでしょ?ご飯食べに行こっか」


祐衣「うん!ありがとう、おばさん」


はじめと慎太郎と田中、それぞれが新たな道への挑戦が始まろうとしていた。

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