表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

2話.同じクラスになりました








「ステラ様!」


聞き覚えのある声がして、そちらを見るとちょうど教室に彼女が入ってきたところだった。

そう、ハーレム集団と私は同じクラス。

しかも、彼らと渡り合えるほど身分が高いのは私しかいないのだ。

これは、苦言を言えるのは私だけということになってしまうのか……。

いざ、悪役令嬢としての初仕事へレッツゴー。


「はじめまして、ステラ様。私、アリス・ルーズベルトと申しますわ。」


あれは、たしか侯爵の……。小声で呟いている声が聞こえた。


「まあ、ルーズベルト様。はじめまして、仲良くしてくださいね。」


笑顔で挨拶をされた。ピンク色の髪に愛らしい顔立ちをしている。


「ひとつ言いたいことがありまして……よろしいでしょうか」

「はい!なんでしょうか?」


私は、相手を目を見てはっきりと言った。


「婚約者もいらっしゃりながら、4人の男をはべらせるなんて随分悪趣味ではないですか?」

「は?」


ステラ様はポカンとした顔で、こちらを見つめていた。ん?理解出来てない?

それに比べて、男たちはこちらを睨んでいる。


「おい、ステラになんてこと言うんだ!」

「ステラ様は、お優しい方なんです」


え、なんで理解出来てないん?


「ステラ様、聞いてください。普通は、婚約者以外の人と話すことは淑女としてあるまじきことです。よろしいですか?」

「でも、4人はただの友達よ。しかも、カイトはただの従者だし、ジルベールは婚約者よ?」


私は、心の中で頭を抱えた。

そこから?そこからなの!?


「ちょっと、思い出してください。確かに、彼はお付きの人だと思いますが、他に学校に従者を連れてきてる人はいますか?いないですよね」

「あれ?そういえば……」

「この学園では、従者を連れてくるのは禁止されてます。」


そう、これはホントの話。私も知らなかったんだけど、生徒手帳の校則の中に書いてあったよ。


「じゃあ、なんでカイトが学園に入れたのかしら?」

「さあ、大方あなたのお父様か誰かが、権力でごり押しして入れたんじゃないですか?聞いたところ、一緒の寮に住んでいるらしいですね。」


これは、私も驚いたけどこの学園では立派な淑女は自分のことは自分でできるようにならないといけないということで寮では一人暮らしなはずなんだけどカイトとステラ様が2人で同じ部屋に入って行ったっていう目撃証言があったんだよね。


「それは本当の話か!?」


ジルベール殿下が、驚いたように詰め寄っている。あれ、知らなかったのかな?


「そ、それは……お父様がひとりじゃ不安だからって」

「まるで、倫理観がないですわね。まあ、まだ6歳とはいえ、私たちは貴族です。全く心構えがないなんて……笑止千万ですわ。」


ジルベール第2王子が言った。


「ステラ、カイトと共に暮らすのはさすがに淑女として、とにかくまずいと思う。カイトは即座に家に返すべきだ。」


慌てたようにカイトが言う。


「そんな!ステラ様助けてください。私は別に……助けてもらった恩を返したかっただけなんです」

「カイト……ごめんね。やっぱり、貴族と平民では身分が違うと思うわ」

「そんな……」


なにやら、勝手に絶望しているようだった。

まあ、これまで何もわかってなかった幼女に対して素知らぬ顔で一緒に住んでたんだから仕方ないよね!

こうして、カイトは家に戻ることになったようだ。

(ちなみに、カイトは虐待されていたので体が小さかっただけで本当は10歳だったらしいよ!びっくりだね)

よし、まずはメンバーを1人削ぐことに成功したわ。これからも頑張らないとね!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ