第39話「地の底の神竈《マグノア=リース》と土神味《テラ・バイン》」
――地の底に、神が封じた「熱」がある。
ユウトたちは、第四の神味を求め、
大地の裂け目“カルドラ峡”より深淵へと降りていった。
息も詰まる地熱の迷宮。岩盤を這うマグマの川。
その最深部――かつて「神が最後に調理した場所」に辿り着く。
そこにあったのは、地熱と圧力のみで調理する竈――
神竈《マグノア=リース》。
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神竈の条件:火を使わず、旨味を引き出せ
サーシャ:「火が…使えない?でも、調理って――」
ユウト:「いや、違う。これは“火を越える調理”。蒸し、圧し、焦がさず、旨味を練る。これが土の理だ」
神竈の前で立ち尽くすユウトに、古の竈の声が届く。
《マグノア=リース》:「重き命を、軽き味に還せ。己の欲を捨てよ、料理人よ」
その瞬間、大地が震える――
神味を守る地竜が現れた。
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地竜との激突
ギル:「デカすぎるだろ…!これ、調理の相手じゃなくて討伐対象じゃねぇか!」
サーシャ:「だめ…!この魔力、完全に自然の怒り…!」
トラグラ・テーロスは、大地の意思そのもの。
その巨体が地面を踏みしめるたび、神竈の封が深く閉じられていく。
ユウトは竜の身体を避けながら、胃袋内で育った**《岩根茸》**を回収。
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火を使わず、“旨味の芯”を呼び起こせ
ユウト:「火が使えないなら…地熱で“内から焼く”。岩の中の茸を、重みと蒸気で炙り出す…!」
彼は神竈《マグノア=リース》に、岩根茸とサーシャの**「感情塩」**を共に封入。
火を用いず、竈の魔力で加熱。旨味を逃さぬよう、魔力の膜で素材を包み込む。
竈の外では、サーシャとギルが地竜を引きつけながらユウトを守る。
サーシャ:「もう一分!あいつが信じたなら、私も信じる!」
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完成:土神味
神竈が静かに光を放ち――
まるで、温泉の中で花が咲いたような、やわらかな香りが立ち込める。
ユウトの掌に、土色の料理が浮かび上がる。
ユウト:「……これが、大地の味…」
トラグラ・テーロスは、その匂いに鎮まり、目を閉じた。
そして神竈より、第四の勾玉が現れる。
《マグノア=リース》:「重さを知る者だけが、軽さを語ることを許される」
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神味は、これで四つ目。
だが、ユウトは気づく――
神竈の側面に、姉・セリオが残した料理図の刻印があることに。
ユウト(心中):「やっぱり、姉さんもここに来てた……。なら、俺はもっと、遠くまで行かなきゃならない」
次なる地は――天空。
伝説にすら記されぬ、“空の神味”が待っている。




