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蜜の味を占めた

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

勉強の良いところは、正解の道を歩けば、試験で無双状態を味わえる事。

『ふははははは!! 温い!! 温過ぎるぞ貴様らぁ!!』

とアドレナリンドバドバ出来る事。

勉強をする上で大事なのは毎日続ける事。勉強する範囲、要点を間違えない事。其れを社会人になって気付かされた身である。本当に気付くのが遅すぎる。

けれども逆に言えば、其れがブレなければ無双出来るという事でもある。


神社参拝が趣味である。神社参拝と言えばあんまりお金が掛からない趣味ではあるが、其れでも交通費というのは容赦なく削られていく。続けられているのは、運命が巧妙に噛み合っているからだ。逆に言えば、ふとした瞬間に潰えてしまう意味でもある。

お金が必要だ。もっと稼いで、何があっても此処に訪れられる様になりたい。

「来年も此処に来ます。その為に、お金を稼がなばなりません。そしてその二つを満たすには、資格とって給料上げることが一番かと存じます。ですから私は逃げません。今度こそ、勝ちます」

そう、梅香の君に宣言したのが一年前の話である。

とはいえ、試験勉強をおざなりにして社会人迎えた甘ちゃんである。勉強のやり方は『過去問を解く』という一回答しか持ちえなかった。

だから延々とそれだけを解いた。他の問題集は一切手を付けず、延々と地道に過去問だけを制覇した。一度は逃げ出し問題も、解説を読んで、試験に対応出来る程度に頭に入れた。気が付いたら八割、九割の正答率を叩き出していた。そしてそのまま試験会場に突っ込んだ。

八割、九割解けていた分。ある程度の問題はほぼ無双状態で解けた。けれども、残り一割の問題は解答を出す事が出来ず、見送る事にした。


「受かる自信はあるかい?」

「ありますよ。それだけの事をしてきたので。……けれどもまぁ、数十回と解いた問題であっても、覚えられないのが気に入りませんでしたね。満点取るのはそれ相応に難しい」

問題文も、選択肢も覚えていた。けれども正解だけが分からなかった。本当に悔やまれる。

一人忌々しい顔を浮かべていると、コロコロと鈴を鳴らした様な笑い声が隣から聞こえてきた。

「でも気持ち良かったでしょう? 問題を自らの手で薙ぎ払えるのは。蜜の味を得るに十分過ぎる程……」

それは仰る通り。小説の無双状態見ても、『天からの授かりものでイキがるな』という解答しか出なかったのに、いざ自分でその場に立たされると気持ちが良くて仕方がない。思わず高笑いをしてしまいそうな程。

「知っているよ。君がどんな顔で問題解いてたか。だからまた、その蜜を味わいたいのだね」

「……バレてますか」

「毎日、少しづつで良いから続ける事。これ、振り出しに戻った君に贈るよ」

試験勉強の仕方が分からないので、取り敢えず過去問だけ解いて試験会場に殴り込んだ話。

ものによりますが、過去問って大切で、それだけ八割、九割得られれば無双出来るんですよ。


んでもって解いてる時の心情。

『はははははは!! 温すぎるぞ!! 蹂躙の時間だぁぁぁぁ!!』

『この間はやってくれたなぁ!! 今度は私がお前をぶちのめす番だ』

どっかの悪役みたいですね。


天からの授かりものでイキがるのは好きではありませんが、人の事言えない精神状態です。


んでもってそれって、一度味わうと辞められないんですよね。脳内麻薬の制御方法を知りません。


勉強は、その無双状態を早くに知るか遅くに知るかの問題。

一度出た脳内麻薬をまた出させるには、些細な苦労なんて屁でもないだろ?

という話。


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