五
……あれ……?
この匂いって……芹沢さん……と新見さん、だよね……?
どうしたんだろ?
何かあったのかな?
「……う〜ん?ええと、どうしたんですか芹沢さんと新見さん?」
考えてもよく分からなかったので襖越しに芹沢さんたちへ声を掛ける。
「「「「……は??」」」」
ありゃ?みんなまだ気づいてない?
……あ~……なるほど、気配消してんのね。
私は鼻と耳がいいから分かるものの、
芹沢さんほどの人が本気で気配を消したら総司さんでさえ気づくのは難しいのだろう。
うーん、芹沢さんがこっちに……?
ほんとなんの用事なんだろう……?
わざわざ気配を消してるんなら火急の用事ってことでもなさそうだけど……?
スタァァン
「ははっ!バレておったか!!」
「はい、バレておりますよ」
「「「うぉわ!?!?!?!?」」」
皆は急に現れた芹沢さんと新見さんにびっくりしている
「な、せ、芹沢!?……さん!?」
いま絶対さん後付けしましたよね土方さん。
「どうしたんですか?こんなところに。」
「……こんなとこで悪かったな」
ボソリと土方さんが呟く
あ、なんかごめん、土方さん。
そういえばここ、土方さんの部屋でした……
あの、そういうつもりで言ったんじゃないんです、はい。
ええと、ほんと、なんかごめんなさい。
「いや、なに、今日はお前が副長助勤としてここの組に加わったのと派閥がなくなった祝いの宴をしようと思ってな!!!!!!」
へぇ〜それはうれし……い……な…………?
……って……ン!?今日!?
「……え、……もう夕方、ですけど……?」
こう言ったら、何を言いたいのかは伝わったらしい。
「もうほぼ準備は終わってるぞ!!
あとは飯を作るだけだ!」
あ、そうですか……
これまた随分と準備の早い……
「じゃあ、俺が料理しますよ。」
料理だけでも手伝おうっと
「いや、流石に今日の主役にやらせるわけには……」
と少しおろおろしながら言ったのは新見さんだ。
「まぁまぁ、皆俺のために急いで準備してくれたんでしょう?
それに比べたらそれほどのことでもないですよ。」
そういえば今日隊士の方の匂いが街でちらほらしてた気がしたのはこの準備だったのね。
「……そうか、ならいいんだが。」
とか言いながら少し心配そうだ。
え?何?私の料理の腕が心配なの??
私大膳寮にも負けないくらい料理うまいんですけど?
それとも毒とか入れないか心配してるのかなぁ?
まぁ、それはないと思いたいんだけれど?笑
「あはは、大丈夫ですよ、毒なんか入れませんから。」
「は!?毒!?おま、ほんとに入れんなよ!?」
「善処しますね。」
にこっ
なんか……新見さんいじるの楽しいや
「ほんとにやりそうで怖いわ……」
「俺あの笑顔怖い……」
こらこら
「安心しろ、平助……俺もだ……」
これこれ、君たち、そんなこと言わないの
「口裂け女よりこえぇわ……」
ひでぇな、笑いかけただけなのに。
永倉さんのには本当に盛っちゃおうかな?……下剤とか。
「ひどいですねぇ、俺のこと何だと思ってるんですか?」
「未知なる生き物。」
即答する土方さん。
……ねぇ?即答ってどうなん?
まぁでも……
「それは言えてる。」
言い得て妙だよね。
「言えてるんだ……?」
まぁ皆からしたら未知なる生き物だよね。
……龍人化した時でさえ気味悪がられないだけいいよね、ここはさ。
人間に耳やら尻尾やら鱗やらが生えてたら普通の人は怖えっつーの。
たったの7歳でドラゴンの脳天ぶち抜いて瞬殺させた時でさえ一部の人……
……貴族とか……まぁ貴族って言っても地位が低めの肝がちっちゃいくせに何故か馬鹿みたいにプライドが高くて、失礼なことを失礼とも思わない、もしくは平民(本当は平民じゃないんだけど)出身の私になら失礼なことを言っても、何してもいいと、罪を着させられることはないと勘違いしてる厚顔無恥な人たちだけだけど笑
……には気味悪がられてたもんだから……
もう少し気味悪がられる、とか不気味に思われる、とかありそうなのになぁ、っていうか……
そもそも白髪青金眼の時点でもうこの時代の人たちからすると気味悪く思われるんじゃないか、って思ってたんだけれどね……?
まぁ、何と言うか……普通に受け入れられたことにびっくりというか。
……まぁ、あいつらの頭がおかしいだけなのかもだけど。




