一
「さぁ、まず何を買います?」
今私たちは京の街中に来ていた
おぉ〜、やっぱちょっとあっちとは違うんだなぁ〜。
でもいつ来ても京の街ってのはいいもんだよねぇ。
私ほんと京の街が好き。
前世の頃から大好きだったなぁ。
よく一人で京都に行ってたんだよなぁ
……懐かしい。
まぁ今世では出身になったわけだけど。
……てか気ぃ抜いてたらいつのまにか皇宮ん中入ってそうで怖いわ。
……入ったら怒られるどころじゃないだろうけども。
下手したら捕まって死刑か終身刑になるかもだけども。
……自分で言っといてあれだけどそんなの絶対嫌だわ……
キョロキョロ周りを見ながらそんなことを考えてると総司さんが「まず何買う?」って聞いてきた。
……んんぅー……何買お。
んー、取り敢えず男物の着物かな……
「まず、袴を見てみたいです!」
「わかったー!」
「あ、ここはどうですか?店主の嗜好が良いので僕でも悩まず変えましたし、おすすめですよ」
……総司さん、センスないんですね……?
「へぇ、そうなんですね!じゃあ、入ってみましょうか」
「「うん」」
カラン……
「いらっしゃい」
「こんにちは」
「こんにちは。……あんた、見ない顔やね」
と店員さんだろうか……男の人にそう言われた。
異国の人だと思われたのか少し怪訝そうな顔をしていた。
まぁ、白髪青、金眼だもんね、そりゃそうか。
「そうそう、最近江戸からこっちに来たばっかりなんですよ。」
ちゃんと日本語が話せていたので安心したらしい。
「へぇ、そうなんどすね。
綺麗な髪色しとりはりますなぁ……
目も、不思議な色やわぁ……
最初見た時異国人かおもたわ。」
警戒心は少し解けたようだ。
「あはは、そうですよね、よく言われます。
たまにいるらしいんですけど……
異国ではアルビノ、というらしいんです。
生まれつき色素が薄い人のことをいうらしいですよ。」
一応のためアルビノ設定にしている。
黒髪にするよりそっちの方が楽だし説明が簡単だからだ。
無駄に魔力消費しなくていいしね。
髪染めるのには魔法使うのが綺麗に出来るし髪傷めないから一番なんだけどその分魔力も消費しちゃうから……
それに獣人だから……なんて言って伝わるでもないし。
「へぇ!あるびの、ゆぅんやね、よぅ知っとりはりますなぁ」
「知り合いの医者が言ってたんですよ。」
「へぇ……あ、すんまへん、引き留めてもうて。どうぞ、見てってや」
「ありがとうございます。……あ、そうそう、袴ってどこにありますか?」
「袴?んじゃ、こっち来ぃ」
少し奥の方へついて行くと袴がたくさん置いてあった。
流石に自分がこの時代ではめちゃくちゃ目立つ格好をしているのはわかるので普通の服も買おう。
「黒と灰、これを二着ずつください」
「へい。上はどないしはります?」
「買いましょう、どんなのがあります?」
「ほれ、これとかどうやろか?」
「わ、これは良い色ですね、好きな色です。」
綺麗な金青色※だ。
この色は結構好き。
よし、この色は買いだな。
他に……朱殷※とか……
なければ深蘇芳※とかがあればいいな……
そのほうが血とかが見えにくいから……
ま、私はあんまし返り血とか浴びないけどね。
「朱殷とかあります?」
「また珍しい色を……一応あるにはありますけど。見なはります?」
え、あるんですね……?
珍しいとか言いながらあるんですね……?
「あ、あるんですね!俺案外あの色落ち着きがあって好きなんですよね。」
「へぇ、そうなんやね。……お、あったわ。
……はい、これ。」
「あ、ありがとうございます!
わ!やっぱいい色ですねぇ。
じゃあこの色とさっきのください。」
「へい、帯は?」
「今のところ大丈夫です。」
「ほな、これで全部でええんやな?」
「ええ。よろしくお願いします。」
※金青とは、古代の顔料の色で紫色を帯びた暗い上品な青色のことです。
『紺青』の古名。別に「きんせい」とも呼ばれます。
※朱殷とは、時間がたった血のような暗い朱色のことです。血の色や血染めの色など、凄惨な様子を表現する色として使われてきました。
※深蘇芳とは、濃い蘇芳染めの色で暗く渋い紅色のことです。古くからの色名で、別に「ふかすおう」「こきすおう」とも読まれます。濃く染められた『蘇芳』に、「濃い」を意味する「深」を冠して色名となりました。
(伝統色のいろはさんより引用させてもらいました)




