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プロローグ
西暦三八八一年
約十年間ほども続いた、通称火の戦争と呼ばれている壮絶な世界大戦が終結した……と言いたいところだが実際のところは終わりに近ずくにつれ敵も味方もわからなくなり、
ほとんどの土地が焦土と化し、
食料も底をつき、
そこら中に餓死した人間や動物たちがいた為……
―――――地球には生き物がいなくなった。
……いや、いるにはいる。ねずみや虫などの小さい生き物は生き残っていたという。
餓死や戦死したモノの死体を食らって何とか生きている。
世界大戦になった主な原因は食糧問題、そして石油不足からなるものだった。
そして最悪なことに日本が最も恐れていた南海トラフ大地震が起こったのである。
富士山を初め、桜島、雲仙岳、阿蘇山……他にも色々な火山が同時的に噴火した。
噴火・地震・津波被害は相当なものだったという。
まさに人類滅亡の危機といえよう。
まぁ、実際滅亡してしまったわけだが……