三話 自分に合う武器を探せ
「そうだ、ここの施設を案内しよう」
制服採寸が終わり、待つことになった。その時五十さんはそう提案してくれた。
俺としてもありがたい。
五十さんは廊下に出た。俺もつられて廊下に出る。
「この窓から見えるように塔があるだろう、今、自分たちがいるこの塔はA棟で、B棟、C棟、D棟だ、学校に入学すると寮に住むことになるのだが、D棟がその寮というわけだ」
そう言いまた進んでいった。
「あのここは?」
明らかに一つだけ近未来なドアがあった。
「そこを案内したかったんだ」
五十さんはキーカードを懐から取り出して、ドアにかざすとドアが開く。
そこはバカでかい室内だった。
「ここは第二練習訓練場だ」
室内を見ると刀やナイフなどの近接武器が壁際にあった。そしてもう一つドアがあった。
「このドアは?」
「ああ、それは銃とか弓の訓練場だ」
なるほど。銃か。でも公海保守隊の動画を見る限り見たことがないな。でも近接武器の方が人気がありそうだな。確かに銃とか弓でもいいけど、視聴者はぎりぎりの戦いを求めているのだろうからそういうところがあるかもしれない。
「それにしてもここが第二練習場とすると第一は?」
「それはな、第一練習場は海だ」
「海?」
「ああ、そうだ、公海保守隊は主に海で戦闘になることが多いんだ」
そうだったな、動画でも海の中などが多かったな。
「あとで武器の資料を渡そう、入学後、武器を選ばないといけなくなるからな」
「はい」
武器かなににしようかな。近接でもいいな。でも...
「もしかして入学後、チームを組むことになります?」
「よくわかったな、その通りだ」
「動画を見ていたもんで」
「そうか、そうか」
チームを組むことなるのなら...あれだな。余りものチームで組むことになってもいいか。
「そうだ」
五十さんは何か思い出したかのよう言う。
「どうしたんですか?」
「推薦された人は入学後、何時でもあっても第二訓練場を使ってよいことになっているから、入学後、キーカードを渡そう」
「そうですか」
つまり、訓練場で練習をずっとできるというわけだ。これは推薦された人の特権なんだろうな。
まだ時間があるが他のところに行くにしたら時間がないということを聞き、今のうち訓練場の武器で手ごたえがある武器を探すことにした。
まず日本人のロマンである刀を使ってみよう。
刀を持ってダミー人形を切るが、
「これはではないな」
そう俺は呟いた。しかし五十さんは、
「まず、初見で切れることすらすごいのにな」
と言った。五十さんの言う通りかもしれないがこれじゃない感がすごくあるのだ。
そこからコンバットナイフや槍などを使っていたが決まらなかった。