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我、異世界にて暗躍ス  作者: 聖 ミツル
第1章 少年期
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〜〜プロローグ〜〜




 この世界には、ひとつの噂話がある。


 いつから、その話があるのかわからない……


 誰が、その話を伝えたのかわからない……


 ただ、救われた人が何人もいると聞いている。


 でも、何でも聞いてくれるわけじゃないらしい。


 ある人は、捧げ物をしないといけないと言っていた。


 ある人は、血を捧げないといけないと言っていた。


 ある人は、食べ物、特に肉を捧げないといけないと言っていた。


 ある人は、その命を捧げないといけないと言っていた……


 そして、その願いは、必ず、達成してくれると言う。


 噂だ……


 ただの噂……


 でも、願わずにいられない。


 だって、私の願いは……



「おい、テプタ、そろそろ寝ないといけないぞ」

「お父さん、願い事するから、もう、少し、起きてて良い? 」

「あの噂を信じてるのか? 」

「だって、お父さんの足が治れば、また、働きに行けるでしょう? 」

「そうだけど、でも、無理すれば、この通り……イタタタ」

「もう、何してんのよ。寝るのは、父さんの方よ」

「お父さんは、大丈夫だよ。しばらくすれば良くなるから」

「うん。でも、お願いするの」

「そうか、遅くならないようにな」

「は〜〜い」


 お父さんの足の具合は、もう、良くならない事は知っている。

 だって、私を庇って魔物に、足を食べられちゃったんだから……


 お父さんの背中は、片足を引きずるズボンがダラリと揺れていた。


 だから、私は、願わずにいられない。


 お父さんの足を治して、と……



 街では、噂が広まっている。


 願いの書いた手紙を月から見える、目立つところに置いておくと、


 霧の深い真夜中に、願いを叶える使者が訪れると……







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