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"Your Own Story"  作者: 音夢
第2章『可愛い子には可愛い服を着せよ』
36/43

Story:11『災厄試練/8.聖地の主人』

皆様の意見を見て今後の参考にしたいと思いますので、気になったらぜひ気軽に感想や評価をお願いします!


お待たせしました!時雨達側の謎解き(?)イベントも開始です。


もうすでに2週間弱経ってしまいましたが、読者様の中にもいるであろうFGOプレイヤーの皆様はユガやりました?私は悠木ゲフンゲフン。教祖様と同じインドの民なので終始「ウッヒョー!」「はぁ...はぁ...カルナさんすこ...」「私は...神だ...」「顔面宝具ぅぅぅぅう!」と叫んでいました。ありがとうございます。

【災厄試練/蠱惑の湖畔:迷宮第2層(上層)】

■■北side:シグレ&メルド&ジル■■


予想外の展開によって鬼獄と夜叉を装備枠から外し、初期装備であるレザーを身に纏った時雨。大幅な弱体化を受けてしまったことは間違いないが、爆弾を抱えたままにするよりはマシという事で3人の話は落ち着いた。


一度外に出て新しく装備を拵える案も出たものの、進める所まで進んだ方が倒れたとしても情報が増えて次の装備を見繕いやすいだろうと撤退せずに前進している。


結果的に1層はレガシー・ドール以外の中ボスも居らず、1つだけ見つけた宝箱を今度は恐る恐る開くと中には大きな砂時計のアイテムが入っているだけだった。アイテムを回収し、行く場所が無くなったのを再確認した後は階段を上がって2層へと進む。


歩いている途中でルナ達4人から『こっちは良い感じに謎解き出来てる!2層のクリアももうすぐ()イナモ感覚YOYOYO!』『YEAH!』と訳の分からないメッセージが届いていた。


「メッセージが汚いってむしろ凄いな。いや、汚いわけがないんだけれども」

「どっちなの?」

「汚いゾ...まぁ、気にするな。知らない方がいい事もある」


そういうものなのだろうか?と時雨は首をかしげながら歩き続ける。


「あいつらは2層に入って少ししたらイベントが起きたらしいし、俺らも何かしらのイベントがあるかもしれないな」


上下の違いはあるものの、ルナ達と同じで2層へ進んだのだからこちら側でも何かが起こる可能性はあった。


慎重に、なんの見落としもないように歩を進めるが、これといって変わった点はなく、同じような壁と道の通路が続いているだけ。


出てくるモンスターも1層と特に変わりはない。


「うー...改めて私って装備に頼ってたんだなって思うし、いくつか装備を手に入れて置くべきだったなぁ...」


ダメージを与えられないわけじゃない。でも、倒せない。


初期装備であるレザー装備は言うまでもなく最弱装備だ。本来ならレベル5くらいで違う装備に変わってくる。レベル50以降の敵が出てくるこの迷宮で役に立つ装備とは到底言えない。


それに、ステータスが下がっただけでなく主要なスキルもいくつか使えなくなっている。


はっきり言って今の時雨は戦力外と言っ差し支えがなかった。そんな時雨を見かねてジルとメルドの2人がわたわたと手を動かしながら横から話し掛ける。


「でも、シグレがヘイトを稼いでくれるおかげで俺は攻撃が当てやすいけどな!」

「俺も1人で受け持つ数が減って楽だから気にしなくていい!」

「うん...」


MPの自動回復手段が無くなったせいで連発は出来ないが、追憶の首飾は装備したたままで大丈夫なので転移は出来る。囲まれてしまって本当に攻撃が避けられない時だけ使って時雨は前線を撹乱した。


殴っては回避という動きを繰り返してひたすらヘイトを稼ぎ続ける。メルドもタンクとして立ち回っているが、スキルを使ってほぼほぼアタッカーとして動きジルをカバーした。


一定間隔で倒すこと十数分、ようやくモンスターの勢いが止まる。


「よし、とりあえず一段落だな」


そして、波の様に押し寄せてきた化け猫やら死霊騎士やらがポリゴンとなって消え、その後に襲ってくるモンスターもいなくなった頃、それは突然現れた。


「嘆かわしい」

「「ぉ!?」」

「きゃっ...!?」


まさに異形。


頭は真っ黒な犬頭、体は人型で全身を茶色く汚れた包帯のような布でぐるぐる巻きにされている。所々破れた布の下からは、日焼けとはどこか違う色合いの浅黒い肌が見えた。


猟犬のような印象を持たせる鋭い金色の瞳が、3人を射抜くようにして睥睨する。誰かがゴクリ...と喉を鳴らした直後、重苦しい空気感の中彼が喋り出す。


「余は嘆く者なり......(いにしえ)の憎悪に焼かれ、収まることのない憤怒が飢餓感として彼を苛む。


余は嘆く者なり。彼が知るべき過去、信じるべき未来は数多なれば......真意を知った彼の魂は救われん。


───僕は(・・)、とても悲しいんだ」


どこまでも重く、暗く、深い声が悲しそうに語る。最後に今までに与えられた印象とは全然違う、子供(・・)の様なくしゃくしゃの顔で、今にも泣きだしそうな声で...3人に想いをぶつける。


直後、何度か聞いたことのある無機質な声が鳴り響いた。


『全プレイヤーにアナウンス。只今Your Own Story内特殊条件下において、複数プレイヤーの"真理の究明値"が一定の進行度に達した事を確認しました』


「だから───」


『[ワールドクエスト〈外伝〉:死慕の想列]を開始します』


「真実へ辿り着く道を見つけて」


『また、サーバーのログを解析した際、挑戦者の中に以前神域の一端へ足を踏み入れたプレイヤーがいた事を確認』


「そして...本当の、あるべきはずの未来を取り戻してほしい」


『よって、旧クエストを廃棄。新規クエストを再構築───完了しました』


「どうか、父さん(・・・)を救ってくれ」


『再度全プレイヤーにアナウンス。[ワールドクエスト〈外伝:復讐者(アヴェンジャー)〉:禍福を(あざな)い、死を(あがな)う]を開始します』


全身が漆黒に覆われる。


耳が音を取りこぼす。


目が光を失い、腕はまるで切り落とされたようで、口は呼吸を忘れた。


何も感じない虚無感の中で、頭の中へ流れ込んでくる知識が不思議と超越感を感じさせる。


そして3人は知った。正し過去と未来の形を......


永遠にも感じられる数秒、再び全ての感覚を取り戻すと3人は息を飲む。


そこは、空を突き抜くような超巨大な塔の建つ広大な砂漠のど真ん中だった。

災厄試練を早く終わらせて章タイトルに合った話を書きたい!でも、試練の事もたくさん書きたいし、書く技量が足りないから書き直しが多い...くっ、神作家の英霊よオラに力を分けてくれ!

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