表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
"Your Own Story"  作者: 音夢
第2章『可愛い子には可愛い服を着せよ』
29/43

Past Story:1『死して尚、復讐の劫火は消えず』

皆様の意見を見て今後の参考にしたいと思いますので、気になったらぜひ気軽に感想や評価をお願いします!


これは、本編に出てくるキャラの過去のお話です。史実や伝承などを取り入れゲーム内のストーリーとして改変したものですので、ご了承ください。

あるニンゲン、阿弖流爲(アテルイ)はかつて寒空の大地を守護する軍の指導者だった。その地を征服しようと侵出する敵から幾度となく守っていたのである。


そして、ある時その土地へ再び人間が率いる遠征軍が侵出し、侵略側が勝利を収める事で阿弖流爲達は一掃されてしまった。


そんな中、阿弖流為とその母である母礼(モレ)が500余人の民を率いて敵軍の長に降伏を嘆願するも棄却され、阿弖流爲と母礼の処刑が告げられる。


「なぜ...なぜだ!?」

「獣の如き心を持つ貴様が復讐をせんとも限らん」

「ありえないっ!」


変わり果てた母礼の亡骸を抱え、驚愕と怒りにニンゲンは身を震わせる。


「では、はっきりと言おう。貴様に鬼の血(・・・)が通っているというだけで患いが残るのだ。疾く死ぬがよい。のう?大嶽丸(・・・)よ」

「そ、そんなことをすれば500余人の我が民が導者を失い反乱を起こす事が容易に想像できるだろう!」


ニンゲン曰く導く者を失えば人は進む道を見失ってしまう。


「否、そうはならない。なぜならば貴様ら親子の死によって民が救われるからである」

「......は?」


呆然とした顔でニンゲンは偉そうに座す1人の男を見上げる。


「民曰く、『彼の地は鬼に支配されていたのだ』とのこと」

「............ふざけるな」


これは怒りか?


「民曰く、『鬼は差し出す。よって、助けて(慈悲を)頂きたい』とのこと」

「ふざけるなっ!!」


いや、怒りなどとっくに通り越した。


「憐れなり...守護した民に売られようとはな。民は貴様らを糧として生を得て、これからの()の芽吹きに(わら)い、幸福な人生を迎えるのだ」

「殺してやる......皆殺しだ!!お前らを殺す!!殺す殺す殺すころすころすころすころすころすころすころすコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス!!全てを、尽くを殺し尽くして喰らう!!無様な肉塊に変えて引き摺り回して捻って噛み砕いて嚥下して───」


もはや、殺意だ。


明確な死を意味づける殺意である。


「いと憐れなり。田村麻呂、やれ」


正義の一太刀が振るわれ狂ったニンゲン()の首を刎ね飛ばす。


「必ず殺す!必ず喰い散らかす!!」


首が宙を舞い、世を呪う憎悪が溢れ出す。


「幽世も現世も超えて貴様ら人間(鬼畜)をコロシテヤルッッ!!!!!」


果てしない闇が空を焦がす。


「すまない......俺だけはお前の事をずっと───」


然して民は救われた。


万人が求める正義によって救われた。


然れどもその鬼にとっては悪だった。


きっと、正義と悪に大きな違いは無い。

なんでこの話を入れたかって言うと、まぁ「書きたくなったから...」としか言い様がないんですけども.....

本編自体には関係ないですが意外と重要なお話なのでぜひ読んで頂いて、どういう内容なのか考えて貰えたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング

新作始めました!ラブコメです
俺は姉と妹が大好きなのに、姉と妹は俺が大嫌いらしい
ぜひ読んでいただけたら嬉しいです!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ