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用語解説09.武具

 ▼武器▼


 ◆退魔の魂(たいまのたましい)

 三界の魔物に対抗し得る「三つの世界に同時に届く」武器。

 「一人の全存在」を変換した【退魔の魂】と呼ばれる武器。


 その者の決意に基づき儀式が行われ、変換の術式が組み込まれた呪具が授与される。

 呪具を所持し、使用する事で、少しずつその者の存在が、呪具に取り込まれて行く。

 武器の形は任意。あるのは、柄だけ。その柄頭には、まだ【魔道士の涙】はない。

 武器【退魔の魂】は、その者の命が尽きる時に完成する。


 その者が長く生きる程、その者が生前に呪具で倒した魔物が多い程、退魔の魂は強大な力を持つようになる。

 命尽きるまでに、多くの【三界の魔物】を倒せば、それだけ、後に残る退魔の魂も強力になる。


 例:完成形。舞い降りる白鳥の魔剣 ポリリーザ・リンデニー

 例:双羽、三枝らは、自らの全存在を捧げている最中。


 ◆祓魔の矢(ふつまのや)

 銀の(やじり)に攻撃魔法の呪文を刻んだ矢。

 力ある民が矢に魔力を籠めて放てば、詠唱なしで【風の矢】、【光の矢】、【魔滅(まめつ)】などの術が発動する。

 魔力の保持時間が短い為、放つ直前に籠めなければ、効力を発動できない。魔力を籠める者と矢を放つ者は別人でも可。

 対象に当たらなければ不発。回収できれば、矢が折れるなど損傷しない限り、繰り返し使える。


 ◆制式装備の短剣

 ラキュス・ラクリマリス王国騎士団の制式装備。

 両刃の剣には【錆止め】と【頑強】の術が掛かっていて、刃こぼれし難くなっている。

 刃渡り五十センチ程の鋼の短剣で、手にした者の魔力の強さに応じて切れ味が変わる。


 柄の根元には非常用として用意された【魔力の水晶】が嵌め込まれている。力ある民が柄を握ると、魔力が充填される。

 本来、力ある民の使用を想定した剣だが、力なき民でも一度だけ、【魔力の水晶】に蓄えた魔力を使い、実体のない魔物にも攻撃を当てられる。


 ◆銀の弾丸/銀の砲弾……銀製の武器全般

 科学文明国や両輪の国では、対魔物・対魔獣戦闘用の武器として一般的に使用される。素材が高価なので数が少ない。

 実体を持たない魔物にも有効。魔獣は通常弾で弱らせた後、これでトドメを刺す。

 キルクルス教徒にとって、銀の武器は唯一の魔物や魔獣に有効な攻撃手段。


 ▼防具▼


 ◆正騎士の鎧

 軽く丈夫な布の衣服に染色や刺繍、最初から織り込むなどして、防禦などの術を組み込んだ物。

 【頑強】【耐熱】【耐寒】【耐炎】【抗魔】……様々な防護の効果が付与されている。

 身に着けるだけで、それらの庇護を得られる代わりに、常時、魔力を消耗する。


 【飛翔する(タカ)】学派の術を修めた鎧職人の腕前の良し悪しで、性能は大きく異なる。

 魔力の循環と術の組み合わせや相性などを工夫すれば、少ない魔力で、より多くの術を発動させられる。

 尤も、どんなに工夫を凝らしたところで、鎧を纏う者の魔力が著しく不足すれば、鎧に組込まれた数々の術は、発動しなくなる。多くの魔力を必要とする強い術から順に、効力を失ってしまう。


 装備者の元々の魔力が弱く、最初から「ただの服」同然の場合もあるが、多くの術を使い、疲労したせいで、それまで発動していた術が効力を失ってしまう場合もある。


 魔力を持たない者でも使用できるように、最初から、鎧に魔力を籠めた宝石などを組み込み、宝石の魔力で発動するようにもできる。

 魔力の循環経路が異なる為、着用者の魔力を使用する鎧に、後から宝石を付け足すことはできない。

 例:「野茨の血族」の政晶が着ていた鎧。


 ◆魔法文明圏の軍服

 迷彩服など、形状は科学文明国の軍服と相違ないが、単に敵味方を識別する為の軍服ではない。

 魔力を籠めた特殊な糸で刺繍が施されている。

 【飛翔する(タカ)】学派や【編む葦切(ヨシキリ)】学派の職人が作る。

 力ある言葉で【耐火】【防寒】【衝撃吸収】【姿隠し】【魔除け】など様々な防禦の術が縫い込んである。

 力ある民……魔力を持つ者が着用すれば、籠められた術が効力を発揮する「魔法の鎧」の量産型の簡易版。

 身に着けるだけで庇護を得られる代わりに、常時、魔力を消耗する。


 ◆守りの手袋

 魔力を籠めた特殊な糸で【編む葦切(ヨシキリ)】学派の職人が刺繍を施した手袋。

 甲の部分に術の発動を補助する魔法陣が縫い込んである。

 この手袋を着用して【魔力の水晶】などを握り、魔力を外部供給すれば、力なき民でも手袋に縫い込まれた術が使える。

 左右別の魔法陣を縫いこむことで、最大二種類の術が使えるようになる。

 主に【退魔】や【不可視(みえず)の盾】【耐火】【防寒】【衝撃吸収】など、防禦の術を補助する。

 呪符と違って何度でも繰り返し使えるが、魔力を蓄えられない為、水晶などによる外部供給が必要。

 例:「すべて ひとしい ひとつの花」のファーキルが呪符屋でもらった手袋は、左が【不可視の盾】、右は【退魔】の補助。


 ◆護りのリボン

 魔力を籠めた特殊な糸で【編む葦切(ヨシキリ)】学派の職人が刺繍を施したリボン。

 本体と同じ色の糸で、防禦の術の呪文を刺繍してある。

 基本的に一本のリボンに呪文はひとつ。リボンの色と対応する術は以下の通り。

 青は【耐寒】、赤は【耐暑】、土色は【耐衝撃】、緑は【抗毒】、紫は【抗魔】など。

 威力は着用者の魔力次第。身に着けている間は効果が持続する。消耗し続ける為、【魔力の水晶】などによる外部供給では、すぐに魔力が尽きてしまう。

 状況に応じ、術単位で着脱できる為、鎧や軍服より運用しやすい。

 新しい項目が増えれば、随時更新。

 既にUPしたページに項目やイラストを追加することもあります。

 2017/05/31 「祓魔の矢(ふつまのや)」と「護りのリボン」の項目を追加。

 2017/08/29 「制式装備の短剣」と「銀の弾丸/銀の砲弾……銀製の武器全般」の項目を追加。

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◆関連作品一覧
 同じ世界の話。
 登場人物が被り、各話に少しずつ接点があります(世間が狭い)。
 独立した話なので、単独でも読めます。時系列は下記の通りです。
虚ろな器印暦2215年07月
汚屋敷の兄妹印暦2213年12月
野茨の血族印暦2213年03月~08月
碩学の無能力者印暦2213年04月~06月
飛翔する燕印暦2213年07月
猫のお勉強印暦2210年頃
黒い白百合印暦2202年 初夏
すべて ひとしい ひとつの花印暦2191年頃
彷徨う香炉印暦2115年頃
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