用語解説07.学派☆
者がキャラクターとして登場した学派と、作品内で言及した学派のみ。
2025年04月12日、【歌う鷦鷯】に徽章のイラストを追加。【渡る白鳥】学派の項目に加筆、徽章のイラストを追加。
魔道士の国際互助機関【霊性の翼団】の学派。
霊性の翼団については、「用語解説06.組合」の項目参照。
【霊性の鳩】
霊性の翼団全体の象徴。広く浅く満遍なく魔道を追及する。
特に何かに特化している訳ではない為、個々の術の効力は強くない。
少ない魔力で発動し、効力が弱く、比較的安全で初歩的な術ばかりだが、種類が膨大な為、究めるのは困難。
日々の暮らしに必要な術。生活の基盤となる衣食住に関する魔術の系統。
魔法文明圏の国々で一般人が日常生活で使う一般常識の術。他の学派の術者も、霊性の鳩の術は生活の基本として身に着けている。
この系統の術は万人がよく知り、魔法使いなら社会常識として修得する為、導師以外は徽を身に着けない。導師のみなので、全て宝石付き。宝石の種類は特に決まっていない。
▲霊性の鳩の徽章
【可能性の卵】
本来は、魔法文明国でも稀に生まれる「魔力を持たない人」の目印だった。
時代が下って、現在は両輪の国や科学文明の国で魔術の研究をする者も含まれるようになった。
魔力はないが、魔術の研究で一定以上の成果を修めた功績や、知識の量を認められた学者……賢者の証。
魔法文明国なら、呪符や【魔力の水晶】やサファイアなどによる魔力の外部供給は、比較的容易。本人に魔力がなくとも、補助具などで支援を受ければ、生活できる。
翼の生えた卵が徽章。 【碩学の無能力者】とも称する。
▲可能性の卵(碩学の無能力者)の徽章
【漁る伽藍鳥】
漁業に関する術。
【編む葦切】
魔法の道具とその製法。呪符などもつくる。職人の学派。
【畑打つ雲雀】
農耕に関する術。
【深淵の雲雀】
魔法生物を制作する。
今では禁じられた魔法生物の製法を編み出した学派。
魔道書が各地で焚書された後も、【深淵の雲雀】の術は細々と口伝された。
時折、遺跡などから生成直後で休眠状態の魔法生物が、発見されることがある。
現存する魔法生物の使用は、禁忌を守って創られた固体に限り、許可される。
魔法生物は、【三界の魔物】となり得る能力の付与を禁じた上で細々と製法が伝えられた。
新しい時代になってからも、【深淵の雲雀】の伝承者は各地で迫害を受けた。
その数は次第に減り、500年程前に最後の伝承者の一族が絶えた。
完全に禁じると、逆に地下へ潜って伝えられてしまう。
その為、時の権力者たちは、自然に忘れ去られるよう、緩やかな規制に留めた。
失われた現在は、世界各国で全面的に禁じられる。
現存する魔法生物の例:巴宗教=黒山羊の王子の使い魔のクロ。
【巣懸ける懸巣】
建築家。術を組込んで建てるように図面を引く。
全部の術を発動させ続けるのは、建物の使用者。
例えば家屋の場合、住人に魔力が足りなければ、術の効力を維持できない。住人は生者である必要はない。魔力が残存する【魔道士の涙】や【魔力の水晶】などを設置しても可。
【穿つ啄木鳥】
木材や石材の加工、地盤改良、整地など建築土木系の術。
小屋から城塞まで建てられる職人の学派。
【舞い降りる白鳥】
術の解析や呪い解除の専門家。
人間を含む生物や物品、場所などに掛けられた術の種類を特定できる。
魔道器や魔力が付与された品の用途や術の構造、魔力の強さや性質などを解析する。
施錠の術に対する解錠の術、燃焼の術に対する消火の術など、特定の術に対抗する術などもある。
片翼が人間の腕になった白鳥。呪いが解けて、白鳥から人に戻る姿を表した徽章。
▲舞い降りる白鳥の徽章
【渡る白鳥】
契約や呪いに関する術の専門家。契約の履行を完遂する証人。
強制的に約束を守らせる術が多い。 魔法陣を組込んだ契約書で契約関係者に履行を強制する術や、特定の行為を禁止、あるいは強制する術がある。
術の修得に身体的な条件はないが、法律などの専門知識がなければ、運用が難しい。
契約の当事者が、魔法陣を組込んだ契約書に署名することで発動する術が多い。
署名は銀のペンと専用のインクを使用する。署名は本名でなくとも構わないが、当事者の自署でなければならない。
契約を破った際の罰則の発動は、【渡る白鳥】学派の術者と違反者の力比べが発生する。【強制】【制約】【使い魔の契約】などは、契約書なしで相手の同意も不要だが、これも術者と被術者の力比べになる。術者の方が弱ければ、罰則が発動しない。
▲渡る白鳥の徽章。群を成して渡る白鳥。
【急降下する鷲】
鷲が獲物を襲うように、短い呪文で、素早く魔物を倒す魔法戦士。
魔力の圧縮と放出を瞬時に行い、照準を合わせるのは術者の力量に依る。
魔物や魔獣を倒す殺傷力のある術が中心。
魔物などから身を守る術や、魔物などを弱体化させる術などもある。
▲急降下する鷲の徽章
【飛翔する蜂角鷹】
索敵、探知。半視力に一時的に霊視力を与える術。
姿を隠した魔物の存在を探知する術や、魔物の棲み処を発見する術などを研究する。
半視力に一時的に霊視力を付与する術などもある。魔物の攻撃から身を守る防禦系の術が多いが、殺傷力のある術も少数ながら存在する。
戦闘の主力ではないが、部隊に一人は必要。
▲飛翔する蜂角鷹の徽章
【飛翔する鷹】
何でも武器にして戦う。少しの魔力で最大限の攻撃。
魔力を持たない者や弱い者用の武器・防具・呪符の作成。
自身も魔物や魔獣と戦う魔法戦士となり得るが、弱い者の為、様々な物を応用して武具や呪符を作り出し、戦う力と護る力を補うことこそが本分の学派。
製造系の魔術の内、武器や防具、呪符などを作る術を専門とする。
道具の製造に術を用いる。無から有を創り出すことはできない。
同じ素材でも、別の呪文で素材の霊的な組み合わせを変更することで、全く異なる道具を作ることもできる。
同じ素材から作っても、熟練の職人の手による道具は品質が良い。
素材の専門的な知識がなければ、扱いが難しい。
▲飛翔する鷹の徽章
【歩む鴇】
考古学や歴史学。古い術を古文書や口碑などの僅かな手掛かりから「再発見」する学派。
安全な旅、探索、言語の解析、翻訳、物品の製作年代の鑑定に関する術が中心。
関心事は専ら、失われた術の復活で、当時の暮らしや信仰と魔術の関連などについては「記録の状況」や「術の手掛かり」として副次的に調査、保存するに過ぎない。
【飛翔する燕】
術による室温管理、局所的な一時的且つ穏やかな気象制御、天気予報など。
例えば、行事の際に城の上空のみ雲を払い、日照りが続けば、局地的に小雨を降らせるなど。
術者の生まれ日の気象や星の配列によって、使える術に制限がある。
徽章は、空を飛ぶ燕と雲と気流を意匠化したもの。
▲飛翔する燕の徽章
【雪読む雷鳥】
気象観測と天候制御。
天候制御は竜巻や落雷など大きな天候の変化をもたらす術。「雷の日に生まれた者」にしか使えない。
徽章は、空を見上げる雷鳥を意匠化したもの。
【飛翔する梟】
呪医。薬と医療系の術を組み合わせ、病や傷を癒す。
薬があれば、大抵の病を癒すことができる。薬がなくとも治せるが、あれば、術者の負担が減る。
魔法薬と術を組み合わせ、完治させる方法を研究する。
▲飛翔する梟の徽章
【思考する梟】
薬師。医療系の魔術の内、魔法薬を作る術を専門とする。
術の代わりに薬で傷や病を癒す。婚姻で呪医の資格を失った者が多い。
薬の調合に術を用いる。無から有を創り出すことはできない。
同じ素材でも、別の呪文で素材の霊的な組み合わせを変更することで、全く異なる薬を作ることができる。
素材や薬学の専門的な知識がなければ、扱いが難しい。
▲思考する梟の徽章
【空に舞う鱗】
医療系の魔術の内、魔法の毒薬を作る術を専門とする。
術の修得に身体的な条件はないが、素材や薬学の専門的な知識がなければ、扱いが難しい。
毒の調合に術を用いる。無から有を創り出すことはできない。
同じ素材でも、別の呪文で素材の霊的な組み合わせを変更することで、全く異なる毒を作ることができる。
毒蛾の鱗翅で空を舞う毒蛇がシンボル。術の性質上、徽章を堂々と身に着ける者は居ない。
▲空に舞う鱗の徽章
【青き片翼】
傷の治療専門の呪医。術のみで癒す。
術は、水を必要とするものが多い。
手足の欠損は癒せない。
鳥のような翼が片方だけついた蛇を象徴とする学派。
▲青き片翼の徽章。命を縫いとめる無限の針に巻き付く片翼の蛇。
【白き片翼】
病の治療専門の呪医。術のみで癒す。
術は、水を必要とするものが多い。
慢性疾患などは癒せない。
鳥のような翼が片方だけついた蛇を象徴とする学派。
▲白き片翼の徽章。命を蝕む病を調べる舌を出した片翼の蛇。
【有翼の蜥蜴】
失われた身体の一部を再生する術が専門の呪医。
術のみで癒すが、再生させる部位ごとに術が異なり、補助的に魔道器も使用する。
再生させる部位ごとに術が異なる。
術の身体的条件が「身体欠損の経験者であること」なので、術者は少ない。
大昔は術者を増やす為、故意に指を切断したが、現在は人道上の見地から行われない。社会的な必要性は高いが、身体条件のせいで成り手が少ない。
元々呪医だった者が多く、大抵は【青き片翼】の術も使える。
徽章は、鳥のような翼がついた蜥蜴を意匠化したもの。
▲有翼の蜥蜴の徽章。可能性の卵を抱えた有翼の蜥蜴。
【贄刺す百舌】
生贄を捧げて行う儀式魔術の研究者。
他の術を翼佐する術が多い。
三界の魔物と戦った時代は、人間を生贄にする術が主流だったが、現在は動物を用いる術が増えた。
魔剣や魔道器の作成に関する術は、現在も人間が生贄。
広域に作用する結界術、豊穣や降雨など農事に関する術の効果範囲・強度・持続時間は、生贄の能力に依存する為、旱魃などで不作の年には強い人間が対象になりやすい。
▲贄刺す百舌の徽章。蜥蜴で早贄を行う百舌。
【歌う鷦鷯】
歌や楽曲に魔力を乗せ、術とする音楽家。
この学派の術は、全ての呪文が歌や楽曲の形式を取る大掛かりな儀式魔術。
強力だが、実行には膨大な魔力が必要で、大勢の術者が同時に呪文を唱え(楽器を奏で)、魔力を賄う。
力なき民でも【魔力の水晶】を握り、間違いなく歌唱することで、補助できる。
この学派の導師が、追儺の儀式を構築し、穢れを祓う呪歌を創り出した。
呪文が歌の形式を取る術は、【歌う鷦鷯】だけでなく、【青き片翼】など他の学派にも少しある。
▲歌う鷦鷯の徽章。胸を張って高らかに歌う鷦鷯。
【歌う金糸雀】学派
歌や楽曲に魔力を乗せ、術とする音楽家。
この学派の術は、全ての呪文が術者の独唱で発動する呪歌だ。
楽器で代用できず、力なき民が【魔力の水晶】を使っても行使できない。
効果範囲は【歌う鷦鷯】学派の術より狭く、効力も弱いが、単独で行使できる為、【歌う鷦鷯】学派の術者が補助的に習得することが多い。
【踊る雀】
呪文の文字を織り込んだ舞に魔力を乗せ、術とする舞踊家。
この学派の術は、呪文の発声が必須ではなく、全てが魔踊による儀式魔術。強力だが、実行には魔力の他に体力と身体能力も必要。
大勢の術者が定められた位置に就き、同時に踊る群舞が多く、相当な修行を積まなければ行使できない。
一部の術は、発動に作用力を必要としない為、力なき民でも【魔力の水晶】を身につけて舞えば、術を発動できる。
【導く白蝶】
人間の遺体処理・葬儀に関する術。主に葬儀屋。一部は魔法の道具も用いる。
彷徨う魂を導き、或いは強制によって冥府へ送る術も多い。
遺体の火葬、魂の慰撫、冥府への送還術などを専門とする。
遺体が異界への扉となることを防ぎ、魂の安寧を祈ることが本分。
社会的な必要性は高いが、成り手が少なく、古来より世襲が多い。
各宗派の葬儀に関する専門知識だけでなく、死者への敬意がなければ勤まらない。
▲【導く白蝶】学派の徽章。魂を冥府へ導く白い蝶を象った銀のペンダント。
【弔う禿鷲】
死体を操り下僕とする屍術を追求する学派。
これを応用し、動物の遺体処理、食肉加工に関する術。死肉の腐敗を防止し、食肉として加工する肉屋が一般的。
【偽る郭公】
外見や声色を変える変装者。
元々は、演劇用の化粧の専門家。
【予言する星鴉】学派
予言、占術を研究・実践する予言者、占い師。
水晶やカードなどの補助具を用いれば、力なき民でも行使できるが、効力の確実性はない。
力ある民が呪文を唱えて行使する場合は、一部の未来を確実に予測できる。変更可能な運命であれば、未来を知った者が行動を変えれば変化する為、結果的に予言や占いは外れる。
新しい項目が増えれば、随時更新。
既にUPしたページに項目やイラストを追加することもあります。
2016年07月19日、【漁る伽藍鳥】の項目を追加。
2016年08月11日、【編む葦切】の項目を追加。
2016年09月03日、【渡る白鳥】の項目を追加。
2016年09月11日、【飛翔する燕】に徽章のイラストを追加。
2016年10月25日、【踊る雀】の項目を追加。
2017年01月07日、【飛翔する梟】【思考する梟】に徽章のイラストを追加。
2017年01月19日、【飛翔する蜂角鷹】に徽章のイラストを追加。
2017年04月07日、【偽る郭公】【弔う禿鷲】の項目を追加。
2017年07月06日、【空に舞う鱗】【予言する星鴉】【導く白蝶】【穿つ啄木鳥】の項目を追加。
2017年09月09日、【青き片翼】【白き片翼】に徽章のイラストを追加。
2018年06月10日、【霊性の鳩】に徽章のイラストを追加。説明文を少し追加。
2018年09月22日、【飛翔する鷹】に徽章のイラストを追加。
2021年01月24日、【導く白蝶】に徽章のイラストを追加。説明文を追加。
2021年04月18日、【贄刺す百舌】に徽章のイラストを追加。説明文を追加。
2021年05月02日、【有翼の蜥蜴】に徽章のイラストを追加。説明文を追加。
2022年01月21日、【空に舞う鱗】に徽章のイラストを追加。【歌う金糸雀】学派の項目を追加。
2025年04月12日、【歌う鷦鷯】に徽章のイラストを追加。【渡る白鳥】学派の項目に加筆、徽章のイラストを追加。