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用語解説03.野茨☆

野茨の血族(のいばらのけつぞく)

 ムルティフローラ王国の建国王カレソー・フォーツーニ・ロサ・ムルティフローラ・アダ・オーランティアカ・ロカスタの血に連なるムルティフローラ王族のこと。

 挿絵(By みてみん)

 ▲建国王は現在、山脈に溜った穢れを祓う儀式用の剣になっている。


 建国王は、自らの子孫を封印の維持の為に差し出した。

 野茨の血族は、一部の例外を除き、桁違いに強い魔力を持っている。

 王家の血を引く者は、身体のどこかに王家の紋章である野茨の(あざ)がある。

 挿絵(By みてみん)

 ▲ムルティフローラ王家の紋章


 野茨の血族は、10歳になると試験を受ける。城に(そび)える【右の塔】に登る。

 城の中庭に聳える左右の塔は、ムルティフローラ国民なら常識として知っている。

 塔の入口の扉は、王家の血筋に反応する。野茨の血族でない者は、どれ程、腕力や魔力が強くても、開けられない。

 塔内には100枚の扉がある。こちらは魔力に反応して開く。上層程、強い魔力を必要とし、70枚以上開けられなければ、野茨の血族であっても、王族とは認められない。


 封印の監視者として王家を創設した。

 建国王の家系が選ばれた理由は、強い魔力を持つ他、【三界の魔物】を検知する能力を持つ為であった。

 【三界の魔物】は、核の位相を物質界、幽界、冥界のいずれかにずらして隠す。

 三界を同時に視る事が出来れば、容易に発見できる。

 この眼はまた、人がどの位相に近いか視る事で、死期を測る事もできた。

 この能力を【三界の眼】と呼び、その血統を絶やさぬよう、現在でも厳重に管理されている。


 王族を家紋で呼ぶと、全員が「野茨様」になってしまうので、個人の(しるし)で呼ぶことになっている。

 【三界の眼】の能力者は、徽に「黒」を冠する仕来(しきた)りがある。

 ムルティフローラ王家でも、【三界の眼】を持つ者は、(まれ)にしか生まれない。

 【三界の眼】の王族は、何者にも染まらぬよう、黒い動物が徽に定められる。


 ▼巴家を中心とした家系図

 梅より後の世代の野茨の血族は、呪いの影響を受けている。

挿絵(By みてみん)

◆右の塔

 ムルティフローラ城中庭東側の塔。

 中庭は城の中央。石畳が敷き詰められた足下に、巨大な魔法陣が描かれている。

 中庭の突き当り左右の隅に、20階建て相当の塔が聳え、その中間に花壇に囲まれた石碑が建つ。


 右の塔入口の扉は、王家の血筋に反応して開く。王家の紋章が描かれた両開きの扉。

 王家と無縁の者には、どんなに力があっても開ける事はできない。

 内部の扉は魔力に反応して開く。

 塔の内部は、灰色の石壁に囲まれた狭い部屋。正面の壁にまた扉がある。

 上に行く程、開閉には強い魔力が必要で、全部で100枚ある。


 70枚で王位継承権、95枚で【三人の巫人】の資格が与えられる。

 例:黒山羊の王子(チョールヌィ・カジョール)である宗教(むねのり)は92枚開けられたが、その兄の政治(まさはる)経済(つねずみ)、甥の政晶(まさあき)は、1枚も開けられなかった。


三人の巫人(さんにんのみこ)

 【右の塔】の扉を95枚以上開き得る最も強力なムルティフローラ王族。

 【右の塔】最上階に住み、結界に魔力を注ぐ。

 死後もその【魔道士の涙】は右の塔に残される。


三界の眼(さんかいのめ)

 【三界の魔物】を検知する能力。その能力者の称。

 物質界、幽界、冥界の三界を同時に視る事が出来る。

 人がどの位相に近いか視る事で、死期を測る事もできる。

 強い思いも視覚化され、検知できる。

 人が大勢いる場所では、美醜、清濁、善悪、全てが入り混じった混沌が視える。

 その人が何を考えているか、内容まで読める訳ではない。


 この能力を【三界の眼】と呼び、その血統を絶やさぬよう、現在でも厳重に管理されている。

 ムルティフローラ王家でも、【三界の眼】を持つ者は、稀にしか生まれない。

 【三界の眼】の能力者がいない空白期間は、建国王の剣同様、【魔道士の涙】に魂と力を封じた「過去の三界の眼」を借りる事で代用する。

 建国王の剣を手にすれば、その【三界の眼】の視力を使う事が出来る。

 挿絵(By みてみん)

 ▲【三界の眼】の能力者の(しるし)の例 「黒山羊の王子(チョールヌィ・カジョール)」の杖

 新しい項目が増えれば、随時更新。

 既にUPしたページに項目やイラストを追加することもあります。

 2016/02/07 巴家を中心とした家系図を追加。

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◆関連作品一覧
 同じ世界の話。
 登場人物が被り、各話に少しずつ接点があります(世間が狭い)。
 独立した話なので、単独でも読めます。時系列は下記の通りです。
虚ろな器印暦2215年07月
汚屋敷の兄妹印暦2213年12月
野茨の血族印暦2213年03月~08月
碩学の無能力者印暦2213年04月~06月
飛翔する燕印暦2213年07月
猫のお勉強印暦2210年頃
黒い白百合印暦2202年 初夏
すべて ひとしい ひとつの花印暦2191年頃
彷徨う香炉印暦2115年頃
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