用語解説19.地方 ラキュス湖南 都市☆
「すべて ひとしい ひとつの花」の地図と説明。印暦2191年のラキュス湖地方の様子。地域全体の概要については、「用語解説14.地方 ラキュス湖南 地理」参照。
湖南地方と湖東地方で国名のない部分は、話に絡まない為、表示しないだけで、国は存在する。湖西地方は無人地帯で国がない。
チヌカルクル・ノチウ大陸西部 ラキュス湖地方の南部に位置する。
ネモラリス共和国は、魔法文明寄りの両輪の国。
南隣りのラクリマリス王国は、ほぼ魔法文明国。
アーテル共和国は科学文明国で魔法使いを隔離。
◆ネーニア島
ネーニア島の都市は元々、主に沿岸部に作られていた。
半世紀の内乱から復興できていない地域も多く、都市の規模が縮小。
クブルム山脈沿いの内陸部は、魔物が多い為、以前からほぼ無人の荒野。
■ネモラリス共和国(クブルム山脈以北)
【ゼルノー市】
南端でキルクルス教徒の為のリストヴァー自治区に隣接する国境の街。
半世紀の内乱からの復興を果たしたが、自治区の「星の道義勇軍」のテロとアーテル軍の空襲で壊滅した。
【マスリーナ市】
貿易港のマスリーナ港がある。貿易を行う商社などが多い。
半世紀の内乱からの復興を果たしたが、アーテル軍の空襲と魔獣の襲撃で壊滅した。
ゼルノー市の詳細とリストヴァー自治区については「用語解説13.地方 ラキュス湖南 印暦2191年」参照。
【クルブニーカ市】
医療産業都市。昔から薬師がレサルーブの森で材料採取などを行っていた為、現在も製薬会社や医科大学が多い。
半世紀の内乱からの復興を果たしたが、アーテル軍の空襲で壊滅した。
【キパリース市】
平野に拓けた農業都市。港から農産物を出荷。都市部の人口は多く、周辺にも小さな町や農村が点在している。
半世紀の内乱からの復興を果たしたが、アーテル軍の空襲で壊滅した。
【トポリ市】
観光や旅客業が主要産業。空港とネモラリス島や王都ラクリマリス行きの船便が出る港がある交通の要衝。
半世紀の内乱からの復興を果たしたが、アーテル軍の空襲で大きな被害を受けた。
ネーニア島内の罹災者がネモラリス島へ避難する為の待機所になり、大きな混乱が生じている。
【ガルデーニヤ市】
北ザカート市は半世紀の内乱からの復興を果たしたが、アーテル軍の空襲で甚大な被害を受けた。
周辺都市の生存者が流入し、荒廃が進んでいる。
【南北ザカート市】
ザカートトンネルを挟んで南北に分かれている。
半世紀の内乱で壊滅した南ザカート市は、復興を諦め、放棄された。
北ザカート市は半世紀の内乱からの復興を果たしたが、アーテル軍の空襲で壊滅した。
■ラクリマリス王国(クブルム山脈以南)
クブルム山脈とプラヴィーク山脈に挟まれた地域から島の南部全体に広がる「ツマーンの森」は魔物が多く、森林地帯に人里はない。
印暦2190年、プラヴィーク市からラズーリ湾南端のプラーム市を結ぶ直通道路が開通した。
ツマーンの森を横断する区間は、通行量が少ない為、【魔除け】などへの魔力の補充が足りず、魔物や魔獣に襲われる危険を伴う。
【モールニヤ市】
半世紀の内乱後、南ザカート市からの避難者を受け容れ、人口が回復。それなりに復興して安定している。
【ドーシチ市】
プラヴィーク山脈から続く森を背にする農業都市。農業と林業、薬草栽培が主要産業。
魔法薬の製造はプラヴィーク市に依存しており、住人の不満が溜まっている。
【プラヴィーク市】
プラヴィーク山脈での鉱業で栄えた街。かつては、港からアーテル地方などへも出荷していた。
【モースト市】
北ヴィエートフィ大橋の袂の街。国が分裂する前はそれなりに栄えていた。
【プラーム市】
ラズーリ湾南端の街。グロム港との直通航路があり、栄えている。
【グロム市】
王都ラクリマリスへの直通航路がある港街。聖地へ向かう巡礼者が多い。
外国から聖地を訪れ、ついでに観光する旅行者も多いので、比較的、外国人向けのサービスが充実している。
◆ネモラリス島
ネモラリス島には、湖の女神パニセア・ユニ・フローラの神殿があり、住民には湖の民が多い。
【レーチカ市】
王都ラクリマリスへの直通航路がある港街。ラクリマリスの湖上封鎖で航路が途絶えている。
アーテル軍の空襲で港湾施設に被害を被り、復旧作業中。
【リャビーナ市】
ネモラリス島内で割と大きい都市。林業や鉱業で栄える。
アーテル軍の空襲を受けなかった為、避難民の受け容れをしている。
【アサエート村】
ウーガリ山脈の北東端の山中にある小さな村。
狩猟と採集、山地を開拓した小さな畑で、昔ながらのほぼ自給自足の生活を送る。
小中学校の分校があり、教員は街から【跳躍】で通勤している。
新聞配達などはなく、情報源は村に数台のラジオのみ。平和だがやや保守的な住民が多い。
【首都クレーヴェル】
ネモラリス共和国の首都。分裂以前から、アミトスチグマへの直通航路を持つ港街として栄えていた。
国会議員の宿舎や各国の大使館などがある。
ウーガリ山脈以北の島北東部は、切り立った崖が多く港を作れない為、小さな農村が多い。都市と呼べる規模の場所は、ミャータ市とアカーント市のみ。
◆フナリス群島
フナリス群島には、主神フラクシヌスなどの神殿がある。
フラクシヌス教の聖地を巡礼する信者や観光客で賑う。
【王都ラクリマリス】
ラクリマリス王国の首都。旱魃の龍を封印する為に建設された都市。
フラクシヌス神殿から引いた水路が都全土に広がり、魔法陣を形成している。
フラクシヌス教の信仰については、「用語解説14.地方 ラキュス湖南 地理」参照。
◆ランテルナ島
アーテル共和国領の島。力ある民やフラクシヌス教徒を隔離する島。
アーテル政府は、ランテルナ自治区に対して自治とは名ばかりの棄民政策を採る。
この島で生まれた力なき民をキルクルス教に改宗させる為の教会がある。
魔道機船の再建を許されなかった為、港は全て放棄され、廃墟となった。
内乱前のまま島内を一周するバスの定期便があるが、現在は基地とカルダフストヴォー市以外に人が住む場所がなく、ほぼ空気輸送。
南ヴィエートフィ大橋は、アーテル本土との交通があり、バスの定期便もある。
北ヴィエートフィ大橋は、アーテルとラクリマリスの間に国交がない為、閉鎖され、双方が橋の袂に守備隊を置く。
【カルダフストヴォー市】
腥風樹の駆除後に建設されたランテルナ島最大の都市。魔法で強固に守られている。
半世紀の内乱で島内の他の都市は壊滅し、再建されなかった為、島民がここに集まった。
地下街の上に建ち、旧ラキュス・ラクリマリス王国時代にはネーニア島とアーテル地方を結ぶ交通の要衝だった。
【地下街チェルノクニージニク】
旧ラキュス・ラクリマリス王国時代には、腥風樹の被害で地上に住めず、魔法で強固に守られた地下街が発達した。
地上部の街よりも古く、範囲が広い。
◆アーテル地方
東はラニスタ共和国、西はスクートゥム王国と隣り合う。南部は魔物が多く、人が住んでいない。
キルクルス教を国教とする科学文明国の為、魔物から身を守れる魔道機船がなく、港湾設備もない。
空路と陸路で他地域と繋がっている。
▲アーテル軍の主要基地
【イグニカーンス市】
旧ラキュス・ラクリマリス王国時代には、南ヴィエートフィ大橋でランテルナ島を経由し、ネーニア島とアーテル地方を結ぶ交通の要衝だった。
集中的に予算を投入され、半世紀の内乱による荒廃から早い時期に復興を果たした。
ランテルナ島と南ヴィエートフィ大橋で結ばれており、それなりに行き来がある。
キルクルス教原理主義団体「星の標」の支部があり、その活動は市民の日常風景となっている。
東部にアーテル空軍のイグニカーンス基地がある。
【首都ルフス】
かつてアーテル地方最大の都市だった場所が、独立後にアーテル共和国の首都になった。
キルクルス教は学問を奨励している為、大学などの教育機関が充実している。
【アクイロー基地】
空軍基地。
バンクシア共和国やバルバツム連邦から破格で購入した中古の無人機を多数配備していた。
ネモラリス軍の反撃によってその大部分を失ってからも、訓練基地として活用していた。
【フリグス基地】【ベラーンス基地】【テールム基地】
周辺の農村や小都市を魔獣の襲撃から護る陸軍の治安部隊が中心。
魔獣にも有効な銀の弾丸や砲弾、剣などを装備する対魔獣特殊作戦群を擁する。
装備品が高価な為、魔獣と戦える兵員は少ない。
▼湖上封鎖の範囲
黄色は、アーテル共和国の宣戦布告後、ラクリマリス王国が実施した湖上封鎖の範囲。
ラクリマリス王家が使い魔として使役する湖の魔物は湖水と同化している為、存在の感知や攻撃の回避が難しく、船舶や航空機は通行できない。
ネモラリス共和国は、友好国のラクリマリスとの争いを避けるため強行突破せず、正規軍がアーテル本土に攻撃できなくなっている。
また、湖南地方の他国との貿易なども制限され、物資の欠乏を招いている。