用語解説11.呪符
呪符は、一回分の魔力が籠められいる。呪文を唱えれば、誰でもその術が使える。
魔力が切れると呪符は灰になり、術の効果も消える。
それぞれの効果範囲や持続時間、威力の強さは、呪符に籠められた魔力に依存する。
呪符は、書く人と魔力を籠める人が別でも可。
呪符の種類によって、使用する素材は異なる。
コピーや印刷はできず、全て手書き。修正不可なので、面倒臭い。
以下の呪文は全て「力ある言葉」ではなく、訳したもの(小説本文も同様)。
【灯】
効果:懐中電灯程度の明るさ、範囲で月光を創り出す。
呪文:闇照らす 夜の主の眼差しの 淡き輝き 今灯す
【魔除け】
効果:効果範囲内に魔物を寄せ付けない。
呪文:日月星蒼穹巡り、虚ろなる闇の澱みも遍く照らす。
日月星、生けるもの皆、天仰ぎ、現世の理、汝を守る
【退魔符】
効果:呪符に籠められた魔力より弱い残留思念や穢れを消滅させる。
呪文:撓らう灼熱の御手以て、焼き祓え、祓い清めよ。
大逵より来たる水の御手、洗い清めよ、祓い清めよ。
日々に降り積み、心に澱む塵芥、薙ぎ祓え、祓い清めよ。
夜々に降り積み、巷に澱む塵芥、洗い清めよ祓い清めよ。
太虚を往く風よ、日輪翳らす雲を薙ぎ、月を翳らす靄を祓え。
【消魔符】
効果:近くで使われた魔法を一種類、一度だけ無効化する。
呪文:文間にて綾成す妖し肖りて、怪しき力 零しつつ
危うき業の綾解き、過たず過ち正せ、綾織り成せ
【魔滅符】
効果:呪符より弱い魔物を消滅させる。
呪文:清き陽よ、烈夏の日輪、澱み裂き、魔の目貫け、魔を滅せ
不可視の焔光、焼き焦がせ、罪穢れ討ち、碍魔を滅せ。
【吸魔符】
効果:接触している間、その者の魔力を吸収する。吸着できる魔力の容量には限度がある。
魔力の暴発事故や、犯罪者が魔法使いの場合、魔力を持たない警官が、これで対応する。
呪符の容量いっぱいまでは、相手の魔力を安全に消耗させられる。
効果の発動に、呪文を唱える必要はない。例外的な呪符。以下は吸魔符の呪文。
呪文:水面ゆらゆらと 揺らぐもの視よ それは輝きか 陽炎か
陸に満つるもの 空に満つもの 心を満たして 溢るもの
普天に不絶 あらゆるもの皆 源辿り その身に受く
森然 掟の 力 自在に 意志のあるものは 力得る
【充魔符】
効果:予め水晶やサファイア等に貼っておくと【吸魔符】で吸った魔力をそれらに移せる。
魔力のある者は呪文を唱えることなく、接触だけで移せる。
効果の発動に、呪文を唱える必要はない。例外的な呪符。以下は充魔符の呪文。
呪文:硬い石の中 輝きに満つ 広き普天へと 還るまで
今はここにあり ここに留め置き 小さき器に 魔力満つ
普天に不絶 あらゆるもの皆 源辿り その身に受く
森然 掟の 力 自在に 意志のあるものは 力得る
【防火】
効果:建物に貼ると、火災を防ぐ。
【安眠】
効果:枕の下に敷くと、一晩、悪夢を見ずに眠れる。
【鍵】
効果:戸などに貼り、“任意の合言葉”を織り込んで呪文を唱えると、鍵が掛かる。
掛ける時に設定した“任意の合言葉”を唱えれば、誰でも開けられる。
任意の合言葉の例“開けゴマ”
呪文:この戸閉ざせ 故なく開くべからず 固く閉じよ “任意の合言葉”の鍵の声聞くまで
【炉】
効果:卓上コンロ程度の炎を出す。
呪文:日輪の小さき欠片 舞い降りよ 輪の内に 灯熱 火よ熾きよ
新しい項目が増えれば、随時更新。
既にUPしたページに項目やイラストを追加することもあります。