用語解説01.基本☆
◆印歴……封印歴
チヌカルクル・ノチウ大陸西部に存在したプラティフィラ帝国は、【三界の魔物】との最後の戦場となり、瓦解した。
各国の協力により辛うじて、【三界の魔物】をラキュス湖北地方内陸部、現在のムルティフローラ王国の位置に封印した。
この年を封印歴紀元元年とし、新たな時代が始まった。
▲ラキュス湖地方の地図
◆世界と存在
物質界は所謂「この世」、冥界は俗に言う「あの世」。その間を繋ぐ幽界。
存在は、その核によってひとまとめにされる。
魂と幽体、肉体が「存在の核」で串刺しにされて繋がる。
肉体から串が抜ければ、物質界での死。真っ当な生物は、幽界を経て冥界へ赴く。
魔物は、元居た幽界へ戻る。
魔法や魔剣など魔法の武器で倒すと、魔物も死に、冥界へ送られる。
【三界の魔物】は、その串を自らの意思で自在に抜き差しし、三つの世界を自由に行き来する。魂がない為、肉体や幽体を破壊しても、すぐに再生する。
退魔の魂で「存在の核」を破壊しない限り、消滅せず、一時凌ぎにしかならない。
◆魔力
魂や土地が持つ霊的なエネルギー。言葉と魂の力で現象を起こす。
生物の場合、先天的な能力である為、どんなに努力しても、後天的に魔力を身につけることはできない。
元々魔力がない場合は、伸ばすことはできない。「努力」は加算されない。足し算ではなく、掛け算の世界。ゼロにどんなに大きな数を掛けても、ゼロにしかならない。
魔力を持つ者は「力ある民」、魔力を持たない者は「力なき民」と呼ばれる。
魔力の有無は遺伝。
陸の民同士なら、力なき民と力ある民の間にも、子孫を残せる。
宝石等に蓄えることができる。
充電池のように、宝石の種類や形状よって、蓄積できる魔力の量や充填速度が異なる。
容量が大きい物から順に、魔道士の涙>サファイア>翡翠>水晶>ルビー
◆作用力
魔力を扱う「作用力」の強弱も先天的に決定した能力。
作用力は、修行である程度、伸ばすことが可能。
魔力のない者には、作用力もない。
◆魔法文明圏と科学文明圏
鯨大洋の西に位置するチヌカルクル・ノチウ大陸では、主に魔法を使用して暮らす魔法文明国と、魔法と科学の両方を使う【両輪の国】が混在する。
同大陸西部のラキュス湖北地方の七王国は、いずれも魔法文明国。
鯨大洋の東に位置するアルトン・ガザ大陸では、主に科学を使用して暮らす科学文明国が中心。【三界の魔物】によって魔力が枯渇した為、唯一ディアファナンテだけが、純粋な魔法文明国として残存する。
チヌカルクル・ノチウ大陸の東の果ての島国、日之本帝国は科学文明国。
◆両輪の国
魔法と科学を両方使用する国は【両輪の国】と総称される。
魔法の使用割合を問わず、習慣として、魔法文明圏に含まれる場合が多い。
◆共通語
共通語は、世界の4割くらいの国の公用語。
多くの国で通じるので、海外旅行の添乗員なら習得必須の言語。
◆湖の民
チヌカルクル・ノチウ大陸西部 ラキュス湖地方。ラキュス湖は、世界最大の塩湖。
周辺には「陸の民」の他、髪が緑色の人種「湖の民」が棲息する。
ほぼ全員が魔力を持つ魔法使い。三割くらいは長く生きる長命人種。
政晶たちのような「陸の民」より、多くの銅を必要とし、髪が緑色なのはそのせい。
◆陸の民
この世界の多数派を占める人種。
髪の色は金、茶、黒、銀、白、赤など、肌の色は白~褐色など、さまざま。
陸の民同士では、肌や髪の色について気にする者はほぼ居ない。
話題にする事があっても、個人的な好みのタイプについての話。
魔力を持つ「力ある民」と魔力を持たない「力なき民」がいる。
陸の民同士なら、力なき民と力ある民の間にも、子孫を残せる。
陸の民と湖の民など他の人種(後述)間では子供が産まれない。
◆長命人種
成長の速度は常命人種とほぼ同じだが、成人後はゆっくり老化し、何事もなければ千年近く生きる。
外見的には常命人種と変わらないので、若い内は区別がつかない。
魔力を持つ人間の内、三割程度が該当する。
力なき民に長命人種は居ない。
◆常命人種
成人後は毎年、老化してゆく普通の人。大部分の人間は、常命人種。
◆半視力
霊質と物質の内、物質しか見えない=半分しか見えないの意。肉眼のみが見える者。「両目を開く」効果のある術で、一時的に霊視力を付与することは可能。
科学文明国では、国民の大半が半視力。国によって人口比は異なる。
両輪の国では、半数程度から数パーセントまで、国によって異なる。
魔法文明国にはほぼいない為、視覚障碍者として保護の対象となる。
◆霊視力
物質と霊質の両方が見える/視える者。霊視力はあるが、肉眼は見えない者も含む。
国によっては、霊視力を持つ者を【見鬼】と呼ぶ。
◆「野茨の環シリーズ」の人種
この世界の人間は、基本的に「霊視力があって、毎年老いる者」。
新しい項目が増えれば、随時更新。
既にUPしたページに項目やイラストを追加することもあります。
▼漢字の読みは割と当て字が多く、リアルとは意味を変えたものも色々あります。
テストで×になるので、よい子のみなさんは真に受けませんように。
呪文は基本的に辞書などに載っている読みを使っていますが、一般的でない読みを使っていることが多いです。
(例)
◇三界の魔物「さんかいのまもの」
三界=リアルの一般、或いは仏教用語では「さんがい」と読みます。
◇真名「まな」
真名「まな」=リアルでは「漢字」です。真名=漢字/仮名=ひらがな&カタカナ。
ここでは「魂に結びついて術で縛られる本名」の意で使っています。
◇明かし水鏡「あかしみかがみ」
水鏡=一般には「みずかがみ」と読みますが、語呂がよくないので「みかがみ」にしました。一応「水」には「み」の読みもあります。
◇【簡易結界】の呪文
祝詞などで使われている読みを当てています。
「此の輪 天なり 六連星 満星巡り
輪の内 地なり 星の垣 地に廻り
垣の内 呼ばぬ者皆 立ち去りて
千万の昆虫除けて 雑々の妖退け
内守れ 平らかなりて 閑かなれ」
▼敢えて漢字を変えて、別の意味を添えている場合もあります。
(例)
◇霊質=視る/物質=見る
※人種の図
字が読みにくかったので、この図で人口比を反映させるのはやめました。
「空の民」と「森の民」はプロットを考えただけで、本文は一行も書いていません。
今のところ、既存の話に登場予定なし。上半分だけご参照ください。