コンビニのキツネヤマさん
「どうもありがとうございます。白金様!!」
ひげ店長は、はっはっはーと笑い、それから頭を下げる。
玉子様は、白金というらしい。
ひげ店長のリサーチ力は、若い女性に関しては素晴らしいものがある。
その能力をほんの少し、店の方へ向けてもらえたら、もうちょっとは儲かるのではないだろうか?
「ふん、あんたがあれで良いなら、私の口出す事じゃないがね。」
そう言いつつも白金は納得してないようだ。
「それにしても白金様、あの眼力は素晴らしいものがありますね!ま・さ・に、蛇に睨まれた蛙だ!」
白金は、ひげ店長をきっと睨んだ。
ひげ店長には効かないのか、肩をすくませてみせる。
「あぁ、そうだ!これ、裏の庭で放し飼いしている鶏が今朝、卵を産んだんですよ。お礼にどうぞ。」
そう言って、10個ほどの卵が入った袋を差し出す。
「口止め料って事?」
「まさか、その様な。」
涼しげにヒゲを触る。口止め料のようだ。
「あれ?確か裏のだだっ広い庭で放し飼いされてる鶏達って、店長のお爺さんが飼ってらっしゃるんですよね?勝手にあげちゃってよかったんですか?」
コヤマは首をかしげた。が、コヤマの呟きはスルーされた。
ひげ店長は、まっすぐに白金を見つめながら言った。
「時にー。白蛇は、確か弁天様のお使いでしたかねっ?」
一瞬の間があった。
「はっ、食えない男だよ。」
呆れたように白金は言うと、
「これ以上詮索されないように、わたしゃ行くよ。この卵はもらっとくわ。ありがとう。」
「はいはいー。ではまた。ありがとうございましたー。」
ひげ店長はにこやかに手を振った。




