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10、北風
俺は北風の冬太
極寒の北の地域から、やって来た
今はホンシュウにいる
北の地域に比べると
雪が少ないし風の冷たさも大した事がないぞ
北風と称する俺がいるからには
あちらの寒さをこちらの人達に知らしめてやろうか
そう、ほくそ笑みながら、俺は空を飛んだ
けど、すぐにお日様やホンシュウの冬の女神様に見つかった
お日様がギロリと俺を睨みつける
この本州にお主の出番はない!
そうじゃ、早く北の地に帰るがよいわ!
冬の女神様も怖い顔で言ってきた
俺は情けないけど、すごすごと引き下がる
確かに、お日様や冬の女神様が怒るのも分かったからだ
仕方なく、北の地へと帰った
後で、父ちゃんや母ちゃんにはこっぴどく叱られたよ
お前は勝手に本州へ行ったのか!
あれ程に、ダメだと言ったのに
父ちゃんがどやすと母ちゃんも呆れ顔で言う
俺はひたすらに謝った
こうして、ホンシュウに行こうとは思わなくなったけど
代わりに、雪の精霊ちゃんと仲良くなれた
今はカノジョだ
今日も精霊ちゃんとデートを楽しむのだった




