18 説教
お説教、めっちゃスゴかったです。
日が暮れるまで続いて、起きてきたフィグミさんからもお説教される始末。
でも、家族みんなが元気にお説教してる姿、泣きたくなっちゃうくらいうれしいのです。
涙目なのは、決して、お説教の嵐のせいではありませんよぅ。
「どうして全てが終わるまでテントに入れっぱなしだったのだ」
えーと、直接戦ったザコっぽい連中ってどう見てもボスっぽく無かったですし、流れ的に決着は司法官のお偉いさんの誰かだろうなって思ってたんで、敵を欺くにはまず味方からかな、ってことで……
「欺くどころかテントに放置……」
「今日のお説教が済んで、今晩ゆっくり休んだら、明日はもっとがっつりお説教をさせてもらう」
はい、心からお待ちしております、イリーシャさん。
「サイリ……無茶しすぎ」
そうだよ、スーミャ。
家族のためならなんだってやっちゃうのが、ご存知、このイシン サイリ。
この成長著しくもたくましい家長っぷりに、たっぷりと甘えるが良い。
ぎゅっ
「……いっぱい甘えるっ」
よしよし、暴れやんちゃっ娘じゃないスーミャは、めっちゃ可愛いですね。
その調子ですくすく育って、いずれはプリナさんに匹敵するようなおしとやかさんに、
ぎりぎりぎりっ
ギブギブギブッ
「おしおき、こんなもんじゃないんだからっ」
はい、お待ちしておりますよ、スーミャ。
『サイリパパ、元気出てきたみたいだね』
そうだね、ナルン。
みんなが無事で元気もりもりだよ。
『明日は今日の分までいっぱいお散歩しようねっ』
えーと、お説教の続きが全部終わったら、ね。
『楽しみだね!』
うん、楽しみだね……お散歩。
「なんだか大変だったみたいだねえ」
いえいえ、我が家はいつもこんな感じが通常営業ですよね。
フィナさんはいつも通り、僕たちを見守っていてくれれば良いのです。
「明日はのんびり出来るかな」
みんながのんびり出来るのが一番ですよね。
もちろん僕も、のんびりするためならなんだってやっちゃいますよ。
「人間界って、いつも大変なんだね」
おねむのクオリティアップのためにも、みんなでがんばりましょ。
『『ゾディアック』さんと、仲良くなれましたか』
もちろんですとも、フィグミさん。
『ゾディ』は、とっても頼りになる、優しい娘さんでしたよ。
『私も早く会いたいです』
今度、アリシエラさんの工房で、お茶会とかどうですか。
なんか、待機中は結構ヒマらしいので。
『楽しみです』
僕も、とっても楽しみです。
「……心配しました」
テントに入れっぱなしでごめんなさい、プリナさん。
「……やっぱり、私が冒険にお供するのはご迷惑だったのでしょうか」
いえ、今回はそのおかげで上手くいったのです。
もしあいつらの仲間がもっと多くて、うちに直接ちょっかいを出されていたら、正直手の打ちようが無かったのです。
みんなが一ヶ所に居てくれたおかげで、すごく守りやすかったのですよ。
「ナギナタ、もっと頑張った方が……」
いっぱい練習してくださいね。
プリナさんのナギナタ姿、めっちゃ凛々しくて可愛らしいですから。
「……」
そう、このりんごほっぺを守るためなら、僕はなんだってやっちゃうよ。
「いいねえ"サイリウム"満開、幸せ家族」
「これでこそサイリ家、これがあるからこそ"導き手"も頑張れるのです」
今日は本当にありがとうございました、モルガナさん。
美味しいところを全部持っていくなんて、さすがは"導き手"
ってか、どうやって僕らの居場所を突き止めたのですか?
それに、あいつらの悪巧みも一瞬で見抜いちゃったみたいだし。
「前にも言ったように、サイリ家一同はロックオン済み」
「"導き手"を名乗る者としては、直接顔を合わせれば、あの程度の小悪党などモノの数では無いのです」
おみそれしました。
これからは家長も許可しますので、いつでも"サイリウム"食べ放題で。
「うほっ、ではプリナさんのご許可をいただいたら、サイリさんとの添い寝によるダイレクト吸入で、より濃厚な"サイリウム"ライフを」
……わりと調子に乗るタイプですよね、歳甲斐も無く。
「むう、乙女に無遠慮に歳の話題を振るとは、おしおきが足りぬようですよ、皆さん」
ぎゅっ×4
ぺろぺろ×1
頭にぴょん×1
肩にぴょん×1
うひゃん、幸せすぎて、サイリ、困っちゃうっ!




