17 撤収
ルシェリさんが応援をいっぱい呼んじゃってバタバタしている会議室を、そっと抜け出して『ゾディ』のところへ。
部屋から出る時のルシェリさんの目配せを、
『お疲れさまサイリさん、事情聴取は後で良いから、ご自宅でゆっくり休んでくださいね』
と、拡大解釈して我が家へ帰ろうとしたら、レマリィから呼び止められた。
「なんで殺していないことを言わなかったの」
だって、めんどくさいし。
その証拠に、今、めんどくさいことになってるだろ。
どうせ言っても言わなくてもめんどくさくなるんだったら、
これでいいじゃん。
「……やっぱり、あなた大っ嫌い」
はい、気が合うよね、僕たち。
それじゃ、これからテントに入れっぱなしの僕の家族からのお説教があるんで、これにて失礼。
というわけで、キルヴァニア王都巡回司法官支部から撤収。
モルガナさんも『ゾディ』も、お疲れさまでした。
わざわざ待っていてくれたミスキさんたちに感謝を告げて、
『システマ』、我が家へ向けて発進!
……
到着してすぐ、『Gふなずし』で、ロイさんたちみんなに今回の件の一部始終を報告。
おうちでゆっくり休んでね、と言う温かいお言葉ばかり。
サイリ、感激でちょっと泣きそう。
たぶんこの後、家族のみんなからめっちゃお説教されると思うので、それを思うとなお泣きそう。
えーと、『ゲートルーム』ですっ飛んできたアリシエラさんが、『ゾディアック』を連れて行っちゃいました。
フィグミさん、会いたがってたんだけどな。
「『ゾディアック』と『ゾディ』については、後ほど詳しく……」
了解です、アリシエラさん。
今回の件は、『ゾディアック』関連以外にもいっぱい相談したいことがありますので、後ほど時間をかけてじっくりと、ですね。
とりあえず、けんちゃんにバレたら、その時はいっしょに叱られましょう。
……
えーと、落ち着いたところで、いよいよ魔導テント開封の儀。
封印のロープを慎重に解きましてっと。
せーの、
はい、皆さん、お元気そうでなにより。
頼りになる家長のサイリが、いつものように邪悪な悪党どもを一網打尽の木っ端微塵してきましたよっ。




