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気晴らしにドライブ?

 騒動からやがて1年が経とうかという頃、ふと帰省した私に母が一言。

「私とお父さん、今度の連休に二泊三日でセミナーに行くことになったから」


 母の正気を疑いつつ、詳しく話を聞けば、「皆で気晴らしにドライブでも行かない? ゆっくり温泉でも入ろうよ」と母のいないところで父だけに声をかけて了承を取り付けたらしい。「逆濡れ落ち葉」(=自分が出かけるところにはどこでも母がついてくるものと思っている)の父なので、当然のように母も頭数に入れられてしまっていて、事前面談も済んでいるとのこと。――ちなみに二人分の料金は全て妹持ちで、弟は誘われてはいないらしい。


 私で失敗しているから、恐らく正直に目的地を言わなくても不自然ではない理由をひねり出したんだろうな。――誰の入れ知恵かは知らないけれど。

 そう伝えれば母からも「だと思う」という同意と、私から妹へは何も言わず、知らないふりをしていてくれとの依頼が。私が動くことで「姉と妹のどちらを選ぶか」という二者択一の図式になるのを避けるためらしい。


 代わりにセミナーについてもう一度、今度は身を入れて質問されたので、「集金宗教に片足を突っ込まされたところで、金蔓(かねづる)にならず、加害者にもならなければ、現状で残されている選択肢の中では最善である」ということを明言するとともに、エッセーに書いてきたこと等を喉嗄(のどが)れするまで説明しておく。

 両親がどう転ぶかは神に祈るしかない。

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