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007じごろめぇ...。

どうも、クロジャです。


報告があります。

お陰さまで、閲覧数が千を越えました!!ありがとうございます。それと、評価も続々とつけて下さる方が増え、喜んでいます。


この調子で頑張ります!


今回の話は、碧葉ちゃん一回も出てきません。


一応、第一章のヒロインなんですけどね。


そんな感じでどうぞ。

「ほい。あの人なんかいなくなったから、そのまま中止だってさ。だから、一切書いてない」


「あれって、結局碧葉ちゃんがやったの?」


「ううん。声だけ聞いたら、誰かに襲われそうになったように思えるけど、実は驚いて腰を抜かしただけ。それで、いまは病院へ診察しに行ってる」


「..うん、分かった。ありがとね」


「いいえー。何年美織の親友やってると思ってるのー?」


私の親友を自称している。ではなくて、事実私の親友である彼女の名前は明日見(あすみ) 寿(ひさ)。小学生からの腐れ縁で、ずーっと一緒。一度も違うところにいったことがない。

お互いに彼氏を一回も作らず、常に二人でいた所から、一時期付き合っているのでは?とも噂されたことがある。


私も寿も、最高の親友だと思ってる。でも、お互い、同性同士でも付き合うか?と言われたら、そういうことは否定はしないけど、なんか、寿とだとそういう気が起きない。近すぎて逆に恋愛対象として見合えない。


ま、そんな話は一旦置いといて。


「じゃあ、お礼に千円以内だったら奢って上げよう」


「千円って、ほとんどなにも買えないじゃん。ていうかいーよ、これぐらい。助けて、助けられる関係が親友ってモンだろぅ?」


「うわぁ...」


どや顔で親指を立てながら、グーと突き出してくる。

寿も美少女の部類に入るんだけど、中身がかなり残念。私も何回か、「もう少しまともになったらモテるんじゃない?」と言ったことがある。

そしたら「ダイジョーブダイジョーブ。私は美織さえいればいいから」と返してきて、不覚にもキュン..ときてしまった。


たまーに、たらしな所があるから、私も強くは言えない。こういうところがいい、という人だっている。事実告白されたことだってある。異性にも同性にも。羨ましいような、そうでもないような。


「......」


「あ、そうそう。この人なんだけど...」


「この人?.....あぁ、雲雀さんのこと?」


「...?ひばりさん?誰?それ?」


「はぁ?この人の事を言ってるんでしょ?こ、の、ひ、と!!ていうか美織がいま、指をさしている人だよ」


「知ってたの?」


「知ってたもなにも..雲雀さんはこの大学でも、かなりの有名人だよ?」


「そ、そうだったんだ...」


私が彼女(痴漢から助けてくれた人)を紹介しようとしたところ、どうやら寿は知っていたみたいで、しかもかなりの有名人だとのこと。私ってもしかしなくても、そういう情報に疎かったりするのかなぁ..?


「そうだよ。あの有名なファッション雑誌、『モルフィ』の表紙を飾ったこともある人なんだよ?多分だけど、知らないのは美織ぐらいだと思うよ?」


「え、え...そ、その、ご、ごめんなさい!」


「なんであんたが謝んの?別にいいよ」


「..えっと、その、私の名前はあんたじゃなくて、美織なんで、そっちで呼んでくれると嬉しいです..。なんなら、栗花落でもいいので...」


ペコペコと頭を下げながら私がそう言うと、雲雀さんはじろりと、なにかを見定めるようにして私を見つめてくる。

な、なんか美人に見つめられると、ちょっと怖い...。名前で呼んで、とか、名字で呼んで、なんて図々しいかな..?


「......ねぇ」


「は、はい!」


「....本当に、私のことを知らなかったの?」


「ご、ごめんなさい!」


「違うって。私に近付いてくる子なんて、私を橋にしてモデルになろうとする奴ばっかだからさ。あんまり親しい人は作らないようにしてんの。...でも、知らなくて私に話しかけてくれたんでしょ?」


後半になるにつれて、声のボリュームが下がっていく。自信無さげな言い方で、私に尋ねてくる。


「話しかけたっていうか、謝っただけですけど...」


「それでもだよ。そういうことを考えていない人は、そもそも私に話しかけてすらこない。怖いんだろうね。ま、でも確かに私みたいな無表情な奴に話しかけようなんて、物好きじゃなきゃしないことだけどね」


「....私って物好きなの..?」


「いや、知らないよ。私に聞かないで。聞いてるのは雲雀さんだから。私無関係だから」


両手でふるふると交差させながら振って、一歩だけ下がって距離を取ってくる。

ちょっと寿ー?助け、助けられるのが親友じゃないの?


私が寿に文句を(脳内で)言っていると、雲雀さんが呟くような音量で、か細く、自虐気味にこう言ってきた。


「....あんたはさ、私のこと、怖くないの?」


「...」


...そっか、なんとなくだけど、分かった。


雲雀さんはひょっとして、本当は友達が欲しいけど、いまみたいな理由で作れなかっただけなんじゃ。自分じゃない、他の何かを見て、友達になろうとしてくる人。そうじゃなければ、怖がられ、逃げられる。


例えふざけてでも、ここで怖い、なんて私が言ったらきっと雲雀さんは、また傷付いて、より一層友達を作ることを恐れてしまう。


..私なんか最近、シリアスな展開にいくこと多いなぁ..。そういうの得意なタイプじゃないよ?

でも、苦手でもない。それに誰かに手を差し伸べるのは、普通のこと。だから、私はもちろん、雲雀さんの助けになれるなら、手を差し伸べてあげたい。


「ーー怖くない、と言ったら嘘になります」


「...っ。やっぱり、か」


明らかな落胆を見せる雲雀さん。でも私はまだ終わってない。言い終わってない。伝えることが、まだ残ってる。


「でも」


「....でも?」


「それは雲雀さんのことをまったく知らないからです。未知は怖いです。だから、近付きたくないのは当然です。でも、知ってしまえば、実はどうってことなかったりすることだって沢山あります。その一つにきっと、雲雀さんはいるんだと思います」


「....」


無言で耳を傾け、訝しげな表情で私の言うことを聞く。そのプレッシャーに負けないよう、私も噛みそうになりながらも、なんとか続きの言葉を話していく。


「だから、知ります。知ってみたいです。雲雀さんがどんな人なのか、知りたいです。何が好きで、何が嫌いで、何が得意で、何が苦手なのか。一つ一つ、少しずつ。...ですから、雲雀さん!」


「...はい」


「私と、友達になりませんか?」


右手を雲雀さんの前に移動させて、握手の形を取る。

この手を取ってくれなかったら、それは私のせい。雲雀さんの心に寄り添えなかっただけ。友達として、認めてくれなかっただけ。だから、取ってくれなくても、別に仕方ない。


でも、もし取ってくれるなら。雲雀さんをいまある現状から、抜け出すことができる。私はあくまでその一歩目を手伝っているだけ。最終的にどうするかは、もちろん。雲雀さんの決断。


周りが自習ということで、おしゃべりをしているなか、ここだけ異様な空気が流れる。頬を汗が伝って落ちていく。私はいつの間にか汗をかいていたみたいだ。


そして。


「.....裏切らない?」


「裏切りません」


「冗談だったりとかは」


「悪ふざけでこんなことしたりしません」


「内面知ったら嫌になるかもよ?」


「それは私もだと思いますよ?」


「ホントに?」


「本当」


「ホントのホントに?」


「はい。ホントのホント。嘘はつきません。なんなら、指切りでもしましょうか?」


「....」


周りをチラチラと伺った後、そ~っとあちらも右手を出してくる。ただ、その手は指切りの形になっていた。

そこは冗談で言ったんだけど、本気で受けとるなんて..ちょっと予想外だけど、この空気でやらないなんて言えない。


私も右手を指切りの形にする。


「...はい、指切り拳万?」


「...嘘ついたら針千本..」


「飲ーます。はい、指?」


「切..った...。ホントにいいの?」


「ダメなところがあったら、その場で言います。お互いに嫌なところがあったら、我慢しないで言うこと。..それとも、なにか私に不満があったり..?」


なんだろう..食べ過ぎ..とかかな?あー、食べ過ぎで思い出した。そろそろダイエットしないと..。この前計ったら、また一キロ太ってたんだった...あぁ、じゃなくて。


「そんなの、ない....」


「なら、これで終わりです。ほら、暗いですよ?まだ自習の時間も残ってます。本来なら勉強するところですけど、今日のところはサボって、なんかお話でもしましょうか」


「....ありがとう」


「どういたしまして♪」


「....あ、あと、一つ。お願いしてもいい?」


「お願い...?」


雲雀さんが私にお願いってなんだろう..?私なんかで、叶えられるかなぁ?寿の方が、断然できそうだけど。


「その...友達に、なったから..。け、敬語とか、抜いて話してくれない?その方が楽だし...私も嬉しいし..」


「....!!」


...こ、これはギャップ萌え、という奴なのでは..?

見た目は強気な性格っぽいのに、おどおどとした話し方で、照れながら言われると、胸の奥らへんがポカポカと温かくなってきて、こう、表現しづらいけど、なんだかキュンとする。


小さい子のお願いを聞いてる気分になる。


「ダメ、かな..?」


「だだだ大丈夫です!じゃなかった、大丈夫!」


「...ありがと」


頬を赤らめ、あからさまに照れる雲雀さん。私がそれを見て、ニマーと笑っていると、それに敏感に気付いた雲雀さんが、サッとその照れを隠すように左手で口元を覆った。


「...なに」


「え?いや、照れてるの可愛いなぁ~と思いまして」


「か、かわっ..!!かわいくなんか、ない..!」


「え~?照れないでくださいよー。可愛いんですから~」


「ま、また..!!可愛くなんか、ないって..!」


「そんな謙遜しなくてもいいですよー。...あ、そうだ。連絡先、交換しません?」


「..レンラクサキ?.....別にいいけど..」


「ホントですか?!そ、そしたら..このアプリ、持っていますか?」


「LIKe..?あぁ、アイツが勝手に入れてきた、これのこと?」


「あぁ、はい。そうです、それです。これなら、電話をしても、メールをしてもお金はかかりませんから!!」


「そうなの?でも、私。これ使ったことないから、やってくれない?」


「もちのろんです」


ーー「美織の方がじごろじゃん。しかもこれ天然だし。手がつけられないわ」


そんなのが聞こえた気がするけど、気のせいだと思いたい。

寿、やっぱり私奢るの止める。せめて割り勘。


私のスマホにこうして、一つ、連絡先が追加されたのだった。

そのまま見終わって帰られる方。少し待ってください。


まず見てくださり、ありがとうございます。

次にお願いがあります。よかったら、評価、または感想をお願いします。評価は1.1でもいいですし、感想も批判等でも構いません。それらを参考にして、これからどうするかを決められるので。あと、レビューしてくれると、もっと嬉しいです。


次回もまた会えることを願っています。


では、また。

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そのまま見終わって帰られる方。少し待ってください。 まず見てくださり、ありがとうございます。 次にお願いがあります。よかったら、評価、または感想をお願いします。評価は1.1でもいいですし、感想も批判等でも構いません。それらを参考にして、これからどうするかを決められるので。 次回もまた会えることを願っています。 では、また。
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