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Lesson  作者: 久遠寺月牙
10/11

揺れる女心

「······。」机に向かいながらも、ふと今日言われた事を思い出す。



『俺が、お前を好きに···なってもいいか?』


 

(彼は確かにそう言った。でも···)


 私の目は、写真立ての中のケイくんを捉える。たった二日間でも、私はお兄ちゃんが出来たみたいで凄く嬉しかった。ケイくんは、いろんな遊びを知っていたし、いろんなお話をしてくれた。


 似てるけど···違う。


 でも···


 彼と一緒にいたあの数時間、なんか恥ずかしかったけど、楽しかったし。服を選んでる時ドキドキしたのも事実。


 別れ際、


『俺、お前のこと好きだ。それは、嘘じゃない。さ、最初は友達でもいい。だから、その、また学校以外でも会いたいと思ってるから!嘘じゃないから!!』


 そう言って駆け出していった。


 チリンッ···


 紙飛行機を模ったストラップ···。彼が、買ってくれたもの。それを紙飛行機の隣に置いた。


「ケイくん?きみは、どこで何をしてるの?」写真立ての中のケイくんを見ながら、大きくなったケイくんを想像するも、浮かんでくるのは彼·石川くんの顔だった。



 翌朝、


「朋美!大変!大変!」朝ごはんを食べている私に、ゴミ出しから帰ってきたママが慌てて入ってきて、こういった。


「な、なんか、あんたの彼氏って子が来てるんだけど?」


「はい?か、彼氏?え?」慌てて玄関から顔を出すと、


「お、おはよう!は、早かったかな?」


「うん。まだ七時にはなっ···」


「朋美ー!はい、お弁当!と、鞄!じゃ、いってらっしゃーい!」


「······。」玄関に置かれた私の鞄とお弁当が、次に何をすべきか?の指示を待っているようにも見えるが···


「うん···。朝ごはん···」


「だーいじょうぶ!片付けとくから···」にこにこ笑顔で私と彼を見送るママ···


(まだ半分も食べてないのに···朝ごはん)


 こうして私は、彼とのんびり1時間掛けて学校へ行くことになった。次の朝もそのまた次の朝も、彼は毎日学校で会っているというのに、迎えにきてくれた···

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