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パート13

五日目 ― 壁の真実 (Truth on the Wall)

正午。ツネリの異様な振る舞いが、周囲に強い恐怖を植え付けていた。

全員が怯えていた。ある者は問い詰め、ある者は撤退を口にする。その喧騒の中、ヨナが一人に問いかけた。

「もしお前がリーダーならどうする……? 復讐するか……? それとも、黙って逃げ出すか……?」

マヨラは悟った、ヨナが方向性を見失っていることを。彼はただ傍らに立っていた。返ってくる答えはどれも同じだった。「仲間の命のために去るべきだ」と言う者、あるいは恥じて答えられない者。

ヨナの視線がマヨラに向く。彼はマヨラに問いかけた。

マヨラは答える。

「復讐する……」

(全員の視線が彼に集まる)

「今日俺たちがいて、明日には別の誰かが来る。俺たちには武器もチームもある……だが、奴らには何もないかもしれない。今、俺たちがチームである利点を使うべきだ」

全員の意識がマヨラに集中した。一人のエージェントが完全にマヨラに反旗を翻す。他の数人も同調し、マヨラに罵声を浴びせ始めた。

ヨナはもう一度マヨラに問う。マヨラは言った。

「ツネリは一人だったから罠に嵌まった。あの『屋敷』の時と同じだ。一人ずつ、順番に殺されていった。つまり、バラバラになれば、死ぬのは確実だ」

ヨナはマヨラの言葉を最終決定とし、銃を取り出した。ヨナは、ツネリとマヨラ以外のエージェントを、もはや微塵も信用していなかった。

弾丸は14発。銃は2丁。

その光景を見て、数人のエージェントが撤退を決意する。エージェンシーを辞め、警察にすべてを話すと。

マヨラは、その者たちの顔をじっと見つめ、脳裏に深く刻み込んだ。

そしてヨナと共に歩き出す。

ツネリの側へ行き、彼を勇気づけた。ツネリは頷いた。

「これは BX40m だ。40mmマイクロロケットを発射する。ピストルのような弾丸だが、至近距離ではお前にとっても致命的 になる、覚えておけ……」

三人は歩き出し、その後ろを他のエージェントたちもライフルを手に続いた。

「俺が逃げ出したのは、この壁だ……」

ツネリが全員に説明していた。だがその時、ヨナは人数が減っていることに気づく。ヨナは全員に警戒を命じた。

全員が構える。

その時、前方、左から右へと一人の少女が通り過ぎた。肌は焼け焦げて黒くなり、所々から骨が覗いている。長く濃い髪。そして、完全に焼け爛れた顔の半分が見えていた。その白い瞳に全員が震え上がった。そして、彼女は消えた。

全員が驚愕した。考えている暇もなく、天井から足音が響く。一瞬の間に天井へ。数人の手から銃が落ちた。ヨナは全員に逃げろと叫ぶ。マヨラもヨナの言葉を繰り返した。

全員が散り散りになった。

彼らが見たのは『ゴラリ』だけではなく、天井にへばりつく焼け焦げた死体だったからだ。

一人のエージェントが踏みとどまり、発射する。その銃撃にゴラリは僅かに怯んだ。だが、マガジンが空になった瞬間、彼の命も終わった。

マヨラ、ヨナ、ツネリ、そして数人が一斉に発射する。銃声よりも激しく、薬莢が落ちる音が響き渡った。

静寂が戻った時、ゴラリはさらに三人のエージェントを殺していた。そのうち一人の遺体を貪り食っている。マヨラは素早くリロードした。ゴラリは彼らに全く注意を払わない。マヨラは撃った。

…………。

弾丸は真っ直ぐに彼女の頭部を貫いた。

全員が息を呑んだ。彼女は目の前で倒れていた。だがその直後、全員の鼓動が激しくなる。その女は立ち上がっていた。彼女にとって、それは何でもないことのように。

ヨナが再び撃つが、外れた。

全員が逃げ始める。

三人のエージェントは逃げ去った。一人は殺された。残ったのは三人、マヨラ、ヨナ、そしてツネリ。

「銃で死なないなら、何で死ぬんだ……火じゃない、水もほぼあり得ない。最初のエージェントは小さな池の側で死んでいたからな……」

マヨラが考えていたその時、ヨナの鋭い叫び声が聞こえた。ツネリが彼の方へ走る。マヨラも二人を探したが……。

「これは……さっきまでは簡単な道だった。なぜ迷路(Maze)になったんだ……?!!」

道が理解を超えていた。

ツネリがヨナの元へ辿り着く。そこで見たのは、あの女がヨナの首を絞め上げている姿だった。彼女はツネリの方を見る。

ヨナの手から銃が地面に落ちた。

彼は激しくもがいていた。瞳が震え、荒い息を吐く。彼女は凄まじい力で喉を潰した。ヨナの喉が裂け、血飛沫が舞い、頭部が胴体から引き剥がされた……。

風が冷たくなる。あの奇妙な臭いが消えた。

ツネリが、既に事切れた目を見開く。

彼の唇が震え、体は凍りついた。ヨナの死……あんな無惨な姿を見て。

彼は思い出す。ヨナに酒を飲むなと止めていた時のことを。たった一人のエージェントの死がヨナをどれほど打ちのめしたかを。

彼は遺体の傍で膝をついた。彼の手を取り、自分の額に当てて泣き叫んだ。

そこへマヨラも彷徨いながら二人の元へ辿り着く。最初は誰が死んだのか分からなかったが、ツネリの様子を見て察した。

彼はツネリの肩に手を置いた。だが、かける言葉は見つからなかった。

しばらくそうした後、マヨラはあの女の気配が消えていることに気づく。

足音も声もしない。少し進んでみると、すべてが元通りになっていた。

マヨラは、今がその時だと悟った。

彼はツネリを急かし、すべての始まりであるあの壁画(Art)の元へと戻った。

マヨラは壁に書かれた唯一の物語を読み耽る。理解できない。その時、ツネリが何かに気づいた。

「この儀式(Ritual)には、いくつの壺(Pot)が必要なんだ……」

儀式には七つの壺があった。マヨラは「七つだ」と答える。

「ここには、八つある……」

マヨラの息が止まった。ツネリはそれを希望だと感じていた。それは間違いではなかった。その時、マヨラは言った。

「もしあの女が望むなら、俺たち二人も殺せたはずだ。あんなに多くの人間を殺した後に……!!」

ツネリの魂が震えた。マヨラの喉は乾ききっていた。風は冷たくなり、足は凍りついたようだった。

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