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6

眠ってしまったサ-シャのベッドの端に座り、あどけない寝顔を見ながらイザヤは思う。

(まだ、気付いていないか......)

それはそれで好都合で、イザヤの顔に笑みが浮かぶ。

地上に住む人間と、精霊とでは、流れる時間が違う。人間が精霊の住処にいると、自然と精霊と同じ時間を生きることになる。

その為、サ-シャの時間もゆっくり流れている。

サ-シャは一週間か、二週間しか、まだ時間がたってないと思っているようだか、地上ではもう、二年はたっていた。

(サ-シャの住処は、最早ない。)

と、イザヤは笑う。いつもサ-シャに向けるねとは違う、獰猛な笑みが浮かぶ。

(サ-シャは、我を好いている。)

愛しさが、サ-シャに向けられる。

イザヤは、サ-シャの唇に軽くキスをする。すると、サ-シャの体が仄かに光る。

それはサ-シャの体を作りかえるかのようだ。

「んっ」

サ-シャが身じろぐ。たが、起きることは無かった。サ-シャは、眠ったまま涙を流している。

その涙を拭いながら、イザヤはサ-シャに口付ける。口吻は深く、次第にサ-シャは息苦しくなり目を覚ます。目を見開くサ-シャに満足したのかイザヤはサ-シャから離れる。

「泣く、サ-シャが悪い。」

優しい笑みがで、イザヤは言う。

「えっ」

驚くサ-シャが目尻に手を当てる。すると、僅かにまだ濡れていた。

「慰めたくなる。」

そう言うと、再びサ-シャにキスをする。

真っ赤になったサ-シャは、両手で唇を隠したのであった。




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