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ベッドがギシリと揺れる。
「んっ、」
「起こしたか、サ-シャ。」
サ-シャの頬を撫でながらイザヤは蕩けるような瞳で見つめる。
「イザヤ様......私、眠ってしまいましたのね。」
サ-シャはイザヤの手に頬ずりしながら言った。それに気づいたイザヤは笑みが深くなる。
「良いことだ。早く体を癒せ。」
ふふっと笑うと
「ありがとうございます。」
サ-シャは言った。それにイザヤも笑う。
「食事を、用意させた。一緒に食べよう。」
そう言うと、イザヤはサ-シャを抱き上げた。
(恥ずかしいですわ。)
仄かに頬を染めるサ-シャに、イザヤはその頬にキスをする。
ボンっと赤面するサ-シャにイザヤは笑う。
「可愛いな、サ-シャ。」
イザヤの胸に顔を埋めたサ-シャに、食事を用意していた従者や、侍女達は、暖かい目を向けていた。
「イザヤ様、用意が調いました。それでは我々は失礼します。」
柔らかい声が聞こえる。
「ああ、ご苦労。」
イザヤの言葉に一礼して部屋から出て行く。
「恥ずかしいですわ、イザヤ様。」
まだ赤い顔を向け、サ-シャが頬を膨らます。それに対し、イザヤはまた、その頬にキスをする。
「もう、我々だけだ。食事にしよう。」
と、椅子に座らせてくれたのである。