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068 僕、のんびりとティータイム

 僕は戦況を空間魔法で見ながらのんびりと自分で淹れた苦い紅茶を飲んでいる。


「う〜ん。やっぱコウが淹れた紅茶とは違うなぁ。何が違うんだろう?」


 僕は無駄にティーポットの中を覗いてみる。


「うん、わからん。それよりお茶受けが欲しいなぁ」


 どこにお菓子って置いてあったっけ。

 いつもはコウが出してくれてるからなぁ。


 僕は紅茶セットが置いてある棚を手当たり次第に開けていった。


「お!? あった、あった」


 僕は箱に入ったクッキーを見つけると、僕はいくつかを手にした後、やっぱりそれを箱ごと持ってテーブルに戻った。

 僕は席に着くと、ベランダに向かって話し始めた。


「イェスタくん。入って来なよ」


 イェスタくんが部屋に入って来た。


 やっぱりいたね。


「ちっ。なんでバレたんだよ。かなり完璧に気配を消してたはずだぞ」

「いや〜、僕さ、よくこの執務室から逃げ出すんだけどね、そうさせないようにアイルちゃんがかなり上手に気配を消して抜き打ちで部屋にくるようになったんだよ。

 だからさ、アイルちゃんに出し抜かれないように僕も気配を読むのがドンドン上手になっていったんだよね」

「……、お前ら何やってんだよ」


 イェスタくんが呆れたような顔をしている。

 だってしょうがないよね、アイルちゃんが悪いよね。


「それより、イェスタくんはずっとこの国にいたんだね」

「まあな、オレはお前と違って国の要職に就いているわけでもないし、それに競魔が忙しいからな」


 そう、イェスタくんは競魔で1位2位を争う人気ジョッキーだ。もちろん実力もトップクラス。なんならイェスタくんに勝てるやつがいることが驚きだよ。


「オレのことはいいよ。そんなことよりお前はこんなところでのんびりしてていいのかよ」


 イェスタくんは心配してくれてるみたいだ。

 思わずにやけそうになっちゃうよね。


「全然問題ないよ。みんなが頑張ってくれてるしね。みんなが頑張れてるうちは僕が出しゃばるべきじゃないよ。それに、相手も実力者だし、これもみんなの成長に繋がるからね」

「そうか。オレもいざとなったら助太刀するつもりだったが、必要なさそうだな」

「そうだね。僕は獣人国にもドワーフ国にも助太刀は不要。自国の防衛をしっかりするようにって伝えさせたしね」

「そうか」


 イェスタくんは凄く落ち着いた表情で頷いてくれた。


「じゃあ一緒にお茶しよう。さあ、座って、座って。紅茶は僕が淹れてるからイマイチだけど、美味しそうなクッキーもあるからさ」


 僕は笑顔でイェスタくんをお茶に誘った。


 イェスタくんは苦笑いだ。


「ああ、頂くよ。ただお前、絶対に後でアイルにどやされるぞ」

「大丈夫、大丈夫。いいんだよ、バレなければさ」


 僕はドヤ顔で答えた。

 おや、イェスタくんが手を目に当ててため息を吐いているぞ。


 まあいっか。今はイェスタくんとのお茶を楽しもう。

 僕はイェスタくんとお茶会を始めた。


 みんな、頑張ってね。一応見守ってるからさ。

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【世界最大の敵の元魔王、現在はウエイター見習い 〜人間の領地を侵攻中の魔王が偶然出会った町娘に一目惚れした結果、魔王軍を解体してそのまま婿入りしちゃった話〜】

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