047 私、魔王将棋について熱く語る
この1年は魔王様が自由気ままに様々な物を開発され、亜人の取り込みや教育改革など、これまでの魔族の常識を大きく覆すことは数多く行われました。
これ以外にも食文化の発展にも寄与され、温泉地を作るなど観光地も作っています。
さらに、漫画や小説、テレビ番組など娯楽の向上。
しかし! しかしですよ! 最も私がお褒めしたいのは何と言っても『魔王将棋』です!
これは凄いです! そう、ほんともう凄いです! もう語彙がひどいことになってますが、とにかく凄いです!
娯楽の少なかった魔族にとってはまさに革命と言っていいでしょう。しかも、強さを信奉する魔族にあって、強さが全く意味を成さないゲームというのが面白いです。
これこそ魔王様が目指す、今まででは才能を埋もれさせていた人達の救いになることでしょう。
え? 理屈を付けてるけど私が好きなだけだろって? ええ、その通りですが、何か?
だって、めっちゃ面白いんですよ!
最初に魔王様から頂いた時なんて、配下のエメラと遊んだんですが、面白すぎて、エメラが白目を向いてもう勘弁してくださいって言うまでぶっ通しで遊んじゃいました。
私は、これは絶対に流行らせないといけないと思いました。私は他の政務なんて部下にぶん投げて、自分でドワーフの親方と交渉して生産ラインを確保、出版社と放送局に自らPRしに行き、国1番の商店にも大々的に売り出させました。
その甲斐あって、あっという間に国中に広まりました。
盤と駒さえあればいいと言うのも良いです。お金があまり無いご家庭でも、紙にマスを書き、切った紙に絵を書いて駒を作って遊んでくれているようです。素晴らしいです。
ここまで流行ると目敏い商人が放って置く訳もなく、スポンサーがすぐに何社も付きました。
早速、私は魔王将棋プロ連盟を作りました。
まずは、国中の人達から参加者を募り、大会を開きました。当然、私は優勝したんですが、それはさておき、そのトップ16人を初のプロ棋士とし、プロリーグを開催しました。ちなみに3執事のお1人のコウ様は準決勝まで進まれていました。
私はそのリーグを名人戦とし、権威あるタイトルとしました。私は最後まで大会の決勝で覇を争った、ドラゴニュートの棋士とタイトルを争い、なんとか初代名人になることが出来ました。
いや〜、楽しかったですね。
まだまだ、満足できない私は、奨励会と言う棋士養成機関を作りました。
なんと、初年度には1000人を超える人が申し込んできました。
何とも嬉しいですね。
初年度はそこから32人をプロにし、初年度からの16人をAリーグ、新たな32人の中の上位16人をBリーグ、残りをCリーグとしました。
各リーグは毎年下位と上位が入れ替わります。
名人戦はAリーグの1位が名人への挑戦権を得ます。私がまた1位になった場合はどうするかなど問題もありますが。
また、新たに魔王戦というタイトルを作りました。これは全棋士にチャンスのあるタイトルとしました。
そして魔王戦でも私は順当に決勝戦まで駒を進めました。対戦相手はBリーグのトップであるハーフリングの棋士でした。
この戦いは歴史に残る名勝負として語り継がれることになるのですが、私は苦杯を嘗めることになりました。
悔しい〜!!!
私は1週間は仕事が手に付きませんでした。
え? これまでもほとんど部下に投げていただろって? それはそれです。
それでも名人のタイトルは守りました。しかし、来年度にはあのハーフリングの棋士がAリーグに上がってくるので気は抜けません!
そして、プロリーグも3年目に入り、プロの数はさらに32人増えました。来年度からは、少し絞ろうと思います。
今年は正念場です! ますます仕事は部下に投げないと。
最近、インターネット上では私が魔王様に似てきたと言う意見も書かれているようですが、そんなものは関係ありません。
魔王将棋より大切なものなど無いのです。わかってくれますよね?
よし! 今年も頑張るぞ!!!
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