表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/426

第85話 ただいま~、そして報告

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

感謝です。


都市部には、やはりレベルの高い魔物が多い。

中心部へ行けば行くほど高くなるようだ。

だが、それもいつまでもないだろう。

人という単一魔素が薄まってくれば、いなくなるとアニム王が言っていたと思う。

災害クラスの魔物はほとんど出現しないはずだ。

なればこそ、存在している今はやはりチャンスだろう。

そう思うと、後で優と一緒に来ようと考えていた。

俺は足に力を入れ、帰路を急ぐ。


明石大橋を渡る。

朝、出会ったヒロキのチームのことなどは頭になかった。

そのうち記憶からも消えるだろう。

淡路島の移動は順調だった。

数分ほどで通過できた。

・・・

確か、今朝出てきたよな。

1週間はかからないと言ったが、3日どころか1日もかかってない。

半日だ!

この身体能力、アホだろう。

それに、レベルが信じられないくらいに上がり、優になんて言えばいいのか困ってしまう。


自宅前に到着。

家の玄関、いろいろな意味で開けるのが怖いな。

たった、半日なのに。

時間は17時05分頃だろう。

俺は思い切って玄関を開けた。

「ただいま~!」

家の奥の方で何やら声がする。

凛の声かな?

「・・パパ?」

「まさか・・おやじさん朝早く出て行ったんだろ?」

優の声もする。

俺は、ばあちゃんのリビングの方へ向かいながら、

「ただいま~」

と、もう1度言った。


!!

みんな驚いているようだ。

「あ、おかえり~。 早かったね」

ばあちゃん、普通だな。

「テツ、早かったね。 うわ、スラちゃんとウルフがおびえてるよ」

颯がヨシヨシと撫でていた。

「パパ、外から帰ったら手洗いとうがいでしょ」

凛から注意を受けた。

そうだった。

俺は言われるま、手洗いとうがいをしてきた。


あれ?

嫁がいないぞ。

優に聞いてみると、討伐に参加しているみたいだ。

は?


「優は、参加してないのか?」

俺は何気なしに聞いてみた。

「子供には狩らせてもらえないんだよ。 それよりも早かったね。 1週間くらいかかるってばあちゃんから聞いてたけど・・」

優が少しムッとした顔をして答える。

俺はその一言でわかった。

なるほどな・・思っていた通りだな。

だが、心配するな。

俺がお前を英雄レベルにしてやる!!

「まぁ、いろいろとな。 それよりも優、レベル上げに・・」

そういうと、嫁が帰ってきた。

「ただいまぁ・・」

やけに疲れてる声だな。


嫁は俺を見ると、

「あれ? パパ、帰ってきてたの?」

・・・

え、それだけですか?

早すぎるとか、驚くとかそんな反応。

あるわけないですね、はい。


「うん、今帰ってきたところ。 何か疲れてる感じがするな・・」

俺が聞くと、嫁は面倒そうに答える。

「ふぅ・・こっちがこんなに疲れてるのに、パパは勝手に王様だか何だかに会いに行ってたんでしょ・・いい気なものね」

・・・

こ、こいつ!

俺は一瞬ピクッとなったが、すぐにやめた。


「こっちはねぇ、ご近所さんたちが強くなってきて、優のレベルも上げさせてもらえないのよ。 子供は危ないからとか、私も女の人だからとかで、なかなかねぇ・・・」

嫁が愚痴る。

あれ?

俺、そのこと注意したよな?

言ったよね?

って、いつもこんな感じだったな。

俺の言うこと、まともに聞いてないんじゃないか、この嫁。

どうせ俺が共感してやってもすぐに忘れるだろうし。

まぁいい。


「そうか・・そりゃ、大変だったな。 優もよく辛抱したな」

俺はそれだけ言うと、ばあちゃんとじいちゃんに報告に行く。

嫁は、お義母さんに戦果を話していた。

「無事戻って何よりだね」

ばあちゃんがそういうと、じいちゃんも無言でうなずいてくれた。

ありがとう。


「で、会えたのかい。 その王様には?」

「うん。 とてもいい人だったよ」

俺はいろいろと報告をした。

・・・

・・

ばあちゃんは、そうかい、そうかいとうなずくだけだった。

だが、それが家に帰ってきたと感じさせてくれる。

ばあちゃんたちは、俺が無事帰ってきただけで十分のようだ。

嫁は違うようだが。

何にせよ、やっぱり家は落ち着くな。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

これからもよろしくお願いします。

よろしければ、ブックマークなどお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ