第57話 アニム王のところに向け出発だ
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
感謝です。
出発の日、時間は4時20分、俺は目が覚めた。
ワーウルフのおかげだろう、魔物の心配をせずに寝れた。
眠る前、みんな少しおどおどしていたがそのうち熟睡したようだ。
ウルフ、ありがとう!
まだ、颯と一緒に寝てるかな。
みんなを起こさないようにして俺は1階へと移動。
「ばあちゃん、おはよう」
ばあちゃんとじいちゃんは起きている。
小さなLEDライトを電源箱に差し込んでいた。
じいちゃんが電源箱を何個か作っていたようだ。
もう作らなくていいぞ、じいちゃん。
これで明かりは十分だな。
「おはようさん、気をつけて行くんだよ」
ばあちゃんはそう言い、お茶を淹れてくれる。
あったかいな・・これは落ち着く。
ありがとう。
お茶を飲みながら俺は話してみた。
「うん・・たぶん、そんなに時間はかからないと思うよ。 早かったら3日くらいで帰って来れると思う。 すみませんがよろしく頼みます」
俺の言葉を聞きながら、ばあちゃんも一緒にお茶を飲んでいた。
背負うバッグにはレトルト食品を3日分。
後、ペットボトルで水を3本。
まぁ、大丈夫だろう・・人間、飢餓には強くできているからな。
左腰にはじいちゃんの刀と鞘だ。
この鞘だが、刀が本当に新品同様きれいになっていた。
凄いな、じいちゃん!
時間は4時40分・・さて、出発するか。
家族はまだ寝ている。
優がいるから大丈夫だろう。
俺のいる場所は、四国の玄関口と呼ばれるところ。
鳴門海峡のあるところだ。
移動は高速道路を走って行こうと思う。
ばあちゃんとじいちゃんが見送ってくれた。
そういえば、じいちゃんのレベルが10になっていたそうだ。
やっぱ生産職はすごいな。
また、颯もレベルが上がっていた。
魔物をテイムできたり、遊んだりするとレベルが上がるのかな?
昨日聞いたところでは、嫁はご近所さんのサポートでほとんど狩りはできなかったという。
人ってそんなものだろう。
後、お義母さんはレベル5になったが、職業はまた明日に考えますって言ってたな。
もしかして、ずっと住人っていうのもあの人ならありそうだが。
後は帰って来てからだな。
テツ(42):哲Lv15 (忍者)
長男(14):優Lv10 (ハンター)
次男(9):颯Lv8 (テイマー)
長女(6):凛Lv6 (魔法使い)
嫁(35) :梓Lv7 (アーチャー)
じいじ(71):明Lv10(錬金術士)
ばあば(71):忍Lv8 (僧侶)
嫁のお義母さん(70):真澄Lv5 (住人)
移動は問題なくというか、車が走っていない。
この速度のままなら、淡路島を20分かからずに移動できそうだ。
ここは子午線の標識があるところだが、すぐに通過した。
かなり速いな。
ほんの1日前の常識は、もうない。
こんな世界システムなら、そりゃ車なんて不要だろう。
そんなことを思いつつ走り続ける。
軽歩行のおかげか、軽く走ってるつもりでも、おそらく周りから見ればすごいスピードだと思う。
それに疲労感がほとんどない。
淡路島でもあちこちで煙が上がっている。
ここらも被害があったのだろう。
神戸などの都市部は人口密度が高い分、レベルの高い魔物が現れただろうなと思いつつ移動していた。
!
そこで、フト思い出した。
なるほど。
俺のレベル爆上げガーゴイルは、神戸辺りから避難してきたのかもな、かなり傷ついていたし。
都市地域では自衛隊などが出動して戦闘になったかもしれない、わからないが。
そんなことを考えてたら、もう明石大橋が見えてきた。
空も明るくなってきている。
もうすぐ朝日も昇るだろう。
俺は移動速度を落とし、歩いて渡ってみることにした。
景色はいい。
まさか歩いて渡れるとは思ってもみなかった。
そういえば、明石大橋の鉄塔に登るイベントに毎年参加しようと思いつつ参加できなかったな。
登ってみるか。
そう思って、吊り橋の外側から一気に上に登った。
・・・
うぉぉぉ・・怖いな。
高い、高過ぎる。
股の間がくすぐったくなる。
やっぱり降りよう。
そう思って鉄塔から張られているワイヤーの束の上を、ゆっくりと歩いて下って行った。
ん?
高速の舞子バス停のところ・・。
人か?
ピ!
レベル9、レベル7、レベル6、レベル5×2
5人か・・レベルも結構あるな。
俺は鑑定スキルを取得して以降、魔物だけでなく人のレベルも判断できるようになっていた。
魔物と違い少し注目しないと発動しないようだが。
<ヒロキ>と呼ばれるレベル9をリーダーとしたグループがいた。
ヒロキのことなど、テツは知る由もない。
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