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第55話 テイムするにしても、これは盲点だったな

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

感謝です。


時間は16時30分くらいだろうか。

優たちが帰ってきた。

少し遅かったな。

ご近所さんたちと一緒だったみたいだが、なんか疲れている気がする。

「どうしたんだ優、苦戦したのか」

少し難しそうな顔をして嫁が答える。

「違うの・・優は楽勝で魔物の犬を倒したのよ。 それをご近所の人に見られてね・・あまりの強さに引かれてしまって・・それがちょっとショックなのよ」

大人が子供に完全に負けているからな。

俺はそんなこと別に気にしないが、変に大人意識持ってるやつはなぁ。


優に気にするなといっても、気にするだろう。

「そうか、でもなぁ・・こればかりはなるようにしかならないぞ」

俺にはそう言うしかできなかった。

どう言い訳しようと、子供だろうと大人だろうと、レベル差は変わらない。

自分が強くなるしかない。


いや、これは反対にいいかもしれない。

ご近所の人たちも、子供に負けていられないという気持ちになるんじゃないか?

いや、逆に妬ましく思うかもしれない。

後者ならかなり不安要素が残るが・・ま、経過観察だな。

ただ、優や嫁にしてみれば、人に対する見方が少しは変わるだろう。

いい人なんて思っていても見方を変えれば逆にもなる。

俺が疑心暗鬼なだけか?


「優・・お前は強い」

俺はまずそう言ってみた。

そして続けて、

「だから、そのままでいい」

「嫁も、これで少しはわかっただろう・・人なんてそんなものだ」

嫁は黙っていた。

優もこちらを見ている。

「後は・・わからん。 やっぱ、なるようになるしかならないな。 それより、俺は明日の朝に出発するから」

俺の言葉に2人とも驚いていたようだ。

今度は驚いたのか。


さて、魔物討伐状況。

ワーウルフは今のところ優だけが倒せるだろうが、すぐにご近所さんでも倒せるようになるんじゃないか?

何せ人数が多い。

少しレベルが上がれば数で圧倒できるだろう。

俺は明日に備えて風呂にでも入って・・って、風呂入れるのか?

それが急に心配になった。

大きな電力はまだできないし、俺の家だけが電気をつけてても怪しまれるしな。

身体拭く程度で我慢しよう。


優と嫁は、また出かけて行くみたいだ。

確かにもうすぐリポップの時間だからな。

すると、颯がスライムを抱いてこちらに来た。

「テツ、気を付けて行ってきてね」

「うん、ありがとう」

颯・・泣けるタイミングだぞ。

俺たちの話、きちんと聞いていたんだな。

「あのね、テツ・・スラちゃんの他に魔物って飼えないかな?」


!!

この言葉は衝撃だった。

そうか!

ワーウルフみたいなのをテイムできれば、番犬にできるんじゃないか?

俺は即座にそう思った。


でも、そんなのを飼っているとご近所さんがなぁ。

いや、テイムできれば安全か。

大きい犬をお義母さんの家から連れてきたとか言えば問題ないか。

俺は少し考えると、颯を連れて優の後を追った。

索敵にワーウルフの反応は・・まだある。

他の反応もまだまだあるな。


颯を抱っこして一気にワーウルフのところへ行く。

数秒で到着。

颯がビビッていた。

「おーい、優。 討伐待ってくれ!」

優が俺の接近に気づいてこちらを見る。

「どうしたんだよ、おやじさん。 それよりもワーウルフを仕留めなきゃ」

かろうじて間に合った感じだ。

優は刀を抜いて討伐するところだった。

颯がワーウルフをテイムしてみるということを伝える。


ワーウルフの前で、俺達余裕だな。

相手は一応、レベル10の魔物ですけどね。

一気に現れた俺と優にビクッとしていたワーウルフだったが、上体を低くして吠えようとした。

俺がワーウルフの横に行って軽く頭を殴る。

ギャウン!

殴った方向へ転がっていく。

すでに瀕死だな。

吠えられても面倒だが死ぬなよ。

俺は颯に手招きをする。

レベルが颯よりも高い魔物だが、テイムできるのかな?

瀕死だし、大丈夫とは思うが・・。


颯がワーウルフの近くへ寄って行く。

ワーウルフの頭を撫でている。

ゆっくりと優しく・・ワーウルフが少し光ったような気がした。

颯がこちらを見て言う。

「テツ、仲間にできたけど、死にそうだって・・」

あ、そう・・なんか簡単だな。

颯の特性なのだろうか。

とにかく仲間にできたんだな。

後は、ばあちゃんに回復を頼もう。

俺はワーウルフを抱えた。

さっきは殴ったけど噛まれないよな。

颯は優におんぶしてもらって、家まで移動した。

嫁さんはご近所さんたちと行動しているようだ。

まぁ優と一緒にいても足手まといだからな。

優が1人で行動すると言ったらしい。


最後まで、お読みいただきありがとうございます。

これからもよろしくお願いします。

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