表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/426

第41話 じいちゃん、もう天才でいいだろ!

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

感謝です。


時間は12時20分。

家に帰ってみると日常が戻りつつあった。

我が家だけかもしれないが、それでも普通の雰囲気というのはいいものだ。


じいちゃんは相変わらず、仰向けに倒れてる姿しか目にしないな。

そして、常にヘロヘロだぞ。

一体何をしてるんだ?

ばあちゃんに、ただいまを言って颯を見た。

颯はスライムとずっと一緒だったそうだ。

とても可愛がっているという。

凛がうらやましそうに颯の近くで座っている。

スライムに触らせてくれないようで、ただ見てるだけみたいだが。


ばあちゃんが俺にお茶を淹れてくれる。

家に帰ったらきちんと手洗いとうがいはしたぞ。

お茶を飲みながら、こんな雰囲気が、当たり前がどれだけありがたいか。

それを感じずにはいられなかった。

ばあちゃんに外の状況を伝えたが、俺達が無事ならそれで結構ということだった。

まぁ、そんなものか。


だが、外の状況・・あまりにも静かだ。

人を見かけないのも不安だが。

みんなやられたような気配はないし、もともと閑静な住宅街だしな。

建物も壊れているのはなかったよなぁ。

そんなことを考えてたら、じいちゃんがムクッと起き上がってきた。

「テツ! 前に言ってた指輪な、できたぞ」

!!

マジですか?

経験値を増加させる、いわゆるマジックアイテムみたいなのを制作できたんですか?

じいちゃんから俺は指輪を受け取る。

手に取って眺めてみた。

確かに指輪だ。


聞くと、金づちを振り下ろす度に、レベルアップするイメージを込めながら打ったらしい。

で、指輪ができたそうだが、1個作ったら休憩が必要なほど疲れたそうだ。

後は弓も作ったらしい。

嫁用だな・・じいちゃん、お疲れ様!


さて、指輪を見ててもわからないし指にはめてみた。

ピッタリだ。

ステータス画面を見てみる。

何か効果が表示されてないかな・・。

そう思って見てみるが、特にない。

!!

あ、忘れてた。

鑑定スキルがあったじゃないか。

もっと集中して注意してみたらわかるんじゃないか?

そう思って指輪を外して、集中してみてみた。


周りの音も聞こえにくくなるほど集中。

・・・

グゥーッと深く沈んでいくようだ。

指輪のところに表示が現れた。

☆マークとともに、経験値微増と表示されている。

あった!

「じいちゃん! あったよ・・っていうか、指輪! 成功してるよ。 本当に、本当にありがとう!!」

俺はじいちゃんの背中をパンパンと軽く叩いていた。

うれしすぎる。

まさか、本当にできるとは思っていなかった。

ダメ元で言っただけなのに・・やっぱ、じいちゃん、天才か?


経験値微増だが、これだけでもどれだけ助かるか。

全員が持てればいいが、1個打つだけでヘロヘロ仰向けだしな。

それに、ここまでずっとじいちゃん仕事しっぱなしだったろうに。

休んでもらわないとほんとに倒れてしまうんじゃないか?

「じいちゃん、本当にありがとう。 後、少しは休憩した方がいいんじゃないか」

そう言ってみた。

「・・・」

じいちゃんは笑ってうなずくだけだ。

ばあちゃんに目線を移動させてみると、ばあちゃんもうなずいていた。

・・・

いいのか?

これで・・大丈夫か?

心配だなぁ。


俺は、ばあちゃんの席のところに戻って話してみる。

「ばあちゃん・・じいちゃん、無理し過ぎなんじゃないのか?」

「うれしいんだよ、あの人は・・少々疲れたって、それ以上にやりがいを感じてるんだろうね」

そういうものかな。

素直にばあちゃんの言葉に従っておこう。

じいちゃん、ありがとう。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

これからも、よろしくお願いします。

よろしければ、ブックマークなど応援お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ