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転生後の運命は  作者: 宵藍
転生したが………
10/28

巫女と招待状

 お久しぶりです。

諸事情によりなかなか執筆することがかないませんが、ようやく投稿できました。


◆巫女と招待状◆


≪侯爵亭≫

「――と言うわけなんだ」

「なるほど」

ジェラルドが事情を説明し終わるとローレンはため息交じりに相槌を打った。ローレンの態度に気が付いたのか、ジェラルドは苛立たし気に聞き返す。

「何か知っているな?」

と。その問いにローレンは一通の手紙を差し出した。

「これは?」

「乃蒼さん宛の王城への招待状だ」

ローレンは動揺を隠せていないジェラルドに追い打ちをかけるように言葉を続ける。

「招待状とは別に手紙が入っていた。その手紙によると、巫女の迎えとして近くにいる伯爵に頼んだそうだ。更に強制はしないと書かれていたし、乃蒼さんは目立ちたくないだろうと断ったんだが……」

「断られたから攫ったのか?」

と、歯切れの悪いローレンの言葉を続けるように青藍は重く冷たい声で言った。押し黙るローレンとは反対に

ジェラルドは即座に否定した。

「いや、馬車には小さく伯爵家の印が彫られていた。あれはムーノ伯爵家の家紋だ。おそらく独断だろう。」

「ムーノ伯爵か。あいつは王の言葉を絶対視しているからな」

「どちらにしても、主を迎えに行かねば」

「まぁ、落ち着かれよ」

焦っているところをローレンに止められ、青藍はローレンを睨んだ。

ローレンを睨み続ける青藍の肩をたたきつつジェラルドは言う。

「言ったろ?奴は国王絶対主義者だ、必ず乃蒼を王城へと連れていく」

「つまり、王城へと向かえば間違いなく奴は居る。」

「馬車を用意させる!!」

焦るばかりで回りが見えていなかった青藍は、ローレンとジェラルドの冷静で的確な判断に少し圧倒されながらも、やはり早く主の許へ行きたいという思いから、「待て」とジェラルドを止めてこう続けた。

「我の背に乗れば良い。だが、帰りの馬車は向かわせろ」

と。その言葉に、「分かった」と、ジェラルドは飛び出していった。

対照的にローレンは、

「感謝します」

と、礼を述べた。青藍は、少し照れ臭そうに、

「我は早く主の許へと行きたいだけだ。」

と、そう言った。



≪王都への道≫


 私は馬車の中で目を覚ました。

――ここは………。!そうだ、私拉致されて………。

「目が覚めましたか、巫女殿?」

「…誰、ですか」

「失礼、私はムーノ伯爵領で騎士長をしている、ジーンと申します。」

「で、そのジーン殿は私に何の御用でしょう」

「私はムーノ伯爵に王城までお連れするように命じられただけで」

ジーンは、隠す風もなく私の問いに答えた。

王城……。城、と言うことは王命なのだろう。そんなことを考えていた私の頭に何かが聞こえた気がした。思わず、「何か聞こえませんか?」と問うてしまった私に、ジーンはしばらく耳を澄ませてから、「何も聞こえませんが……」と答えた。

騎士が言うのだ、聞き間違えだろう。そう思っていると、

『じ………るじ………主!!』

と、青藍の声が頭の中に響いた。

「何これ」

『主!!』

「どうしました」

思わず口にした言葉にジーンは反応したが、

「気のせいだったみたいです」

と言うと、そうですか、と引き下がってくれた。

 因みに、主、と頭の中に語り掛けてくる青藍の声は心なしか嬉しそうだった。


 馬車の中は、私とジーンしかいないのですぐに沈黙した。………頭の中はうるさいけれど。


 馬車に乗っている間に念話について教えてもらい、頭の中で会話をしていた。気を抜くと声に出してしまいそうで、気が気ではなかったが。

青藍は、侯爵様とジェラルドを連れて王城へ向かっていることを教えてくれた。

『そっか、じゃぁ、迎えに来てくれるんだ』

『もちろんです』

そういった会話を、頭の中でしていた私に、

「王都です」

と、ジーンが告げた。思わず会話もそっちのけで、窓から外を見る。

前方には王都が見える。しばらく景色を見ていた私は、日が傾き始めていることに気が付いた。


 しばらくして、王城に到着した私は、客室に案内された。

「御用があればお呼びください」

そう言って、ここまで私を案内したメイドは部屋から出て行った。

外はもう暗くなっている。青藍が心配になった私は念話をした。

『青藍、大丈夫?』

『おかしくないか、主!?』

『何が?』

『攫われたのは貴女で、我は貴女を助けに行くのですが』

『っあ!!』

………そうでした。攫われて、みんなに心配を掛けているのは私でした。

『ごめん』

『何故謝るんですか?』

『なんとなく』

『そうですか。………ところで主、何もされてませんよね?』

『うん。ていうか、王城ついてからは何もなくて逆に暇です』

『そうですか。…なら、良いです』

安心したような、照れたような青藍の声が、私を安心させてくれた。


 結局その日は、メイドさんが食事を届けに来てくれただけで、誰も来なかった。

………呼んで…攫っておいて、どうゆうことですかっ!?


王城到着です。ここからはいろいろとペースアップしていけたらと思っていますが、どうなることやらと今更ながらに心配しています。

………まぁ、書き始めたからには頑張って書いていく所存です!!

これからも、宜しくお願いします。


………そろそろ、主人公の敬語を崩したい。(←私の心の声)

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