牢にて
遅くなって申し訳ありません。
感想有難うございます。気づく人は気づくと思いますがプロローグの取りつぶしをしました。
必要あるんかな?これ…。と自分でも思いつつ書いてました( ..)φ
あとは文章の最初を一マス開けることにしました。見やすくなったと思います。
訂正点は以上です。でわ、第9話をどぞ!
俺が牢屋に入れられて?入って?一週間が経とうとしていた。
この牢屋には魔封じの魔方陣があるらしく、俺の『魔眼』や『鑑定』は使えなかった。だがこれは悪い方向ばかりではない。これのお陰で発見できたのは『仙眼』は魔法扱いされないということだ。故にこの牢屋の仕組みも把握することができた。
『仙眼』は仙人の眼とあるように魔法とはまた理が異なるのだろうか?それもまだ謎だな。
さてここで疑問があるだろう。仕組みが分かり壁のある部分を押せばここから出られるが、何故一週間もここにいるのか。
それは簡単だ。計画通りにいかないからさ。
その計画そのものを説明することは出来ない。だがあともう三日我慢すればここで面白いことが起きるらしい。それに乗じて脱出するつもりだ。
俺は退屈が好きではない。その暇潰しならどんなことでもしよう。この行動力のお陰で俺は師範代にまで上り詰めたのだから。
それはさておき、その面白いこととは悪魔王による城攻めなのだと。これは時雨さんから教えてくれた。『仙眼』で嘘ではないことも分かっている。
あの人何でも知ってんだよ……。宰相の秘蔵盗撮コレクションの隠し場所とかこの城の文官が五股してるとか、メイドとは噂好きなのは知っているが普通はここまで踏み込んだものなのか?分からねえ。
因みに宰相が煽りに来たのでバラしてやったら顔を真っ赤にして「何故だ。あそこは私しか知らないはず…」とか言ってどこかへ行ったな。多分隠し場所を移動させるのだろう。
話が逸れたな。
この悪魔王の城攻めを知っている人は俺を含めて五人。俺、時雨さん、時雨さんの協力者、永遠、そして俺の隣の牢に入っているおっさん。この話をしたときにたまたま聞いたらしい。『仙眼』によりこれは嘘だった。何のために嘘をついたのかは知らないが、害がないので放っておくことにした。
おっさんは髪と髭が伸びっぱなしで頭を掻くとふけやら何やらが落ちてくるといった不潔極まりない。
永遠に関しては最初から気づいていたらしい。
俺と食事したあの時に言おうと思ったが、言えぬままここに来たようだった。まあ俺があの時聞けばよかったんだがな…。
こんなことになるとは思いもよらないだろう?
「なあ坊主」
「何だおっさん」
「坊主は何で捕まった?」
「ステータス確認と同時に捕まえられた」
「ほう?お前は英雄の一人か?ハッハッハ!!面白いこともあるもんだな!!」
「何がだ?」
「俺も英雄だ」
「はぁ?そんなことないだろ。あの時おっさんは既に捕まって……。そうか、なら先輩になるのか?」
「簡単に信じるんだな」
「あんたは俺らより先に召喚されたってことだろう?」
「頭のいい奴は嫌いじゃない。そうだ。俺は坊主の二つ上の先輩ってとこか」
「二つ上?まだいるのか?」
「ああ、お前が来る前はそこに一人の英雄が入っていたよ」
「そいつはどうなった?」
「ふん……頭がいいと話しやすいな。連れていかれた。廃棄場と呼ばれる迷宮にな」
「迷宮?ダンジョンとかか?」
「そんなとこだ。まあ見せしめだな。十一人呼び出し一人を犠牲に他の英雄を駒として扱う。何年たってもやり方は変わってないらしい。お前もそのクチだろ?」
「なるほどそういうことか…。で、最後の一人が生贄になる…と」
「そういうこった。坊主も同じ境遇でよかったぜ。話し相手が増える」
「でもおっさん、あのことは聞いてんだろ?逃げないのか?」
「英雄が悪魔からか?ハッハッハッハ!!面白いことを言う!!」
「そこじゃない。この国からだ」
「それはねえな」
「何故だ?」
「ある人をな、待ってんのさ」
「そうか……。あと三日で俺はここから出る。その時にもう一度外に出るか聞くから応えてくれ」
「気は変わらんだろうがな。いいだろう」
こうして牢で奇妙な約束を交わした俺たちだった。
「宗明様何をしているんですか?」
「ふぁ!?い、いつからそこに?」
「『ステータス確認と~』のところからです。計画のご相談に参りました」
「最初からじゃねえか。分かった。おっさんには悪いが耳を塞いでくれ」
「いや、このまま聞く。どうせ嫌でも聞こえてしまうからな、そのまま話せ」
「よろしいのでしょうか?」
「もういいよ」
「では、計画ですが……」
脱出まであと三日。
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