第4話「瓊の過去と逢の過去」
どうしてこうなった・・・
俺は昔一人っ子だった、だが十年以上前のいつだったか夏ということ以外覚えていない。俺はある少女と出会った不愛想で何もかもをつまらなそうに見ていた少女に俺は話しかけていた
過去の瓊「何してるの?」
少女「別に何も」
過去の瓊「じゃあ一緒にに遊ぼうよ」
少女「なんで?」
過去の瓊「一人で遊ぶより楽しいからだよ!」
少女「・・・いいよ」
少女は渋々だったが了承してくれた
過去の瓊「君の名前は?」
過去の逢「逢」
過去の瓊「あいって言うんだ、いい名前だね」
過去の瓊「お父さんとお母さんがつけてくれたの?」
過去の逢「私はお父さんもお母さんもいない」
過去の瓊「えっ・・・、お父さんもお母さんもいないって家にいないの?」
過去の逢「家もないよ」
過去の瓊「ちょっとついてきて!」
過去の逢「何?」
そして俺は逢の手を引き家へ連れて行った
過去の瓊「ただいま、お母さん」
瓊の母「何?」
過去の瓊「拾ってきた」
瓊の母「何?動物でも拾ってきたの」
過去の瓊「これ」
そして俺は逢を指さして言った
瓊の母「・・・二人とも、お腹空いたでしょ?ご飯にしましょ!」
母はそう笑いながら言った、そしてご飯を食べながら逢の事情を色々と喋った、そうすると母が
瓊の母「よし、今日から貴方は八咫叢家の一員よ」
過去の逢「えっ、なんでですか?」
瓊の母「どうしてもこうしてもないわよ、こんな可愛い子が野宿なんて、私は許さないわ、今日から貴方は私の娘、いいわね!」
そう昔からこうと言ったら絶対に揺らがない、それが八咫叢家を一人で支えてき母の強さだけのことはある
過去の瓊「じゃあ、僕はお兄ちゃんか」
過去の逢「ちょ、ちょっと待ってください!あの、怪しいとは思わないんですか」
母&子「何か問題でも?」
過去の逢「・・・分かりました、これからお世話になります。えっと名前は?」
安里「安里よ」
過去の逢「お世話になります。安里さん」
安里「お母さん」
過去の逢「やすりs」
安里「お母さん」
過去の逢「・・・お、お母さん」
安里「やった、子どもが増えた!」
過去の瓊「お母さんだけずるい、逢、僕のことはお兄ちゃんて呼んで」
過去の逢「分かりました、お、お兄ちゃん」
これが俺と逢との出会い、そして今、最愛の妹を取り戻すために盗賊のアジトにたどり着いた
瓊「ここが?」
子分D「ああ」
瓊「俺は言ったことは守る男でな」
子分D「じゃあ」
瓊「ああ、・・・鏖殺だ」
そう言い今まで案内していた、奴の首をはねた
瓊「俺は最初に言った言葉は曲げない」
瓊「・・・見つけた」
俺はできるだけの力を振り絞り敵の前へ出た
瓊「よう、さっきぶりだな」
盗賊の頭「なんだ?」
瓊「さて、てめえら最後に言い残すことはあるか」
盗賊の頭「はは、てめえごときに俺様が倒されると思っているのか?」
瓊「それはどうかな?」
そして限界まで力をためていた足に力を入れ跳ぶそのまま盗賊の頭の首に刀を持っていくが
瓊「何?」
受け止められた、不可視の刀だぞ!
盗賊の頭「その程度か、もうちょっと歯ごたえのあるやつだと思っていたが・・・」
本当に残念そうに言いやがる!さらに俺は腹が立った、だから全力の一撃で仕留めて見せる!俺は脳内に足を思い浮かべ、体制をできる限り低くし、奴の懐へと入り込んだ
瓊「せりゃ!」
盗賊の頭「ほぉう」
金属と金属の交じりあう音
瓊「ちっ、これでもダメなのか」
盗賊の頭の得物は大きな曲剣、それを俺めがけて降り下げる、それを回避しそして奴の右手目がけて刀を抜く
盗賊の頭「あまいな」
瓊「ぐぅ」
みぞおちに鈍い衝撃が走る
瓊「一つ聞いていいか?」
盗賊の頭「なんだ?」
瓊「お前凄腕の剣士か何かだろう」
盗賊の頭「へぇー、どうして分かったんだ」
瓊「お前の動きが他の奴らとは全然違うからだ同じ剣士なら誰奴らでもわかるだろ」
盗賊の頭「俺は昔、この国の兵士をやっていてな」
瓊「その頃は、前線で活躍していたか?」
盗賊の頭「人の言葉を取るもんじゃねえよ、まあ、別にこんな話はいい、さあ、戦闘の続きだ」
瓊「俺の名は八咫叢 瓊、お前は」
ダゴル「俺はダゴル」
瓊「ダゴルか・・・」
後は言葉はいらない。さあ殺し合いだ、俺とダゴルは打ち合へば離れ打ち合へを数度繰り返し
ダゴル「ハァハァ」
瓊「ハァハァ」
ダゴル「久しぶりだ、こんなにも楽しい殺し合いは!」
瓊「殺し合いが楽しいとかお前狂ってるだろ」
ダゴル「そういうテメェこそ、そのにやけ面直してからものを言いやがれ」
瓊「そう言えば、俺の妹は何処だ?」
ダゴル「俺に勝てたら教えてやるよ」
そう言いダゴルは曲剣を俺めがけて投げつけてくる
瓊「あぶね!」
俺は曲剣を避けもう一度奴の懐に
ダゴル「馬鹿の一つ覚えか?」
瓊「違うね」
俺はダゴルの寸前で瞬間的に瞬発力を高めてダゴルの後ろに回り込み背中に思いっきり刀を下した
ダゴル「ぐぅ!」
ダゴルはよろめき倒れそうになる
瓊「やったか?」
ダゴル「この程度でやられてたまるか!」
瓊「何?」
完全に油断していただが
瓊「俺にも意地がある」
ダゴルの腕を切り落とした
ダゴル「やるじゃねえか、・・・お前の妹はこの奥だ」
そう言うとダゴルは残った片手で俺の来た反対側を指さした
瓊「ありがとう」
ダゴル「礼は言い、久しぶりの楽しい殺し合いだった、すまなかったな。お前の妹を攫ったりしてよ」
瓊「もういいさ、お前の子分を殺しちまったし」
ダゴル「まあ、痛み分けだ」
そしてダゴルと別れ妹のもとへ
瓊「逢!」
逢「あっ、お兄ちゃん!」
瓊「何してんだお前」
逢「何って」
逢は手に持ったものを見せてくる
逢「折り紙だよ」
仲良くダゴルの手下たちと遊んでいる
瓊「逢帰るぞ」
逢「はーい、じゃあねみんな」
ダゴルの手下たち「さよーなら、逢の姉御とその兄貴!」
そして俺たちは帰宅した
次回「逢の決意と瓊の新能力」