第2話
この作品を見ようと思いありがとうございます。
まだまだ酷い作品だと思いますが、最後まで読んでいただければ幸いです。
僕の世界は不条理だ…。
膝をつき泣きながら僕はそう思った。
あのソフィア博士はこの部屋でのレポートを書かせる為だけに僕を試験カプセルの中から出したって事だ。
こんな仕事をさせる為だけに…。
しかも、夢の中での事も書けと言われた。
意味が分からない。
僕じゃないといけない理由でもあるのか…!?
なんだってこんな事を僕がやらないといけないんだ!
泣いた。
泣き崩れた。
さっきまでの希望にあふれた想像が全て無くなっていくのが分かったからだ。
今は何も考えずにこの閉ざされた空間で泣きたい。
試験カプセルの中に入っている女の子にも聞こえるかもしれないほどの大声で泣き叫んだ。
数十分後
大声で泣いたらほんの少しだけだがすっきりした。
…ような気がする。
うん、少しだけすっきりした。
今更泣いても何も変わらない。
どうせこの部屋から出られないのなら今この瞬間を楽しもう。
そうだよ。
試験カプセルの中に入っていた時より今は手を足を自由に動かすことが出来る。
それだけでも僕は嬉しいのかもしれない。
だったら今を楽しもう!
少しでもポジティブにしていかないと、また絶望に押しつぶされてしまうと思ったんだ。
あれこれ考えるのは後にして、今はこの部屋を探索しよう。
あのソフィア博士がこの部屋の物を好きに使っていいと言ってたはずだ。
なら探索だ!
まだまともに見ていなかった部屋の中を初めて見渡した。
まずベッドがある。
実際は初めて見るんだけど、たぶん試験カプセルの中で頭の中に直接教育とかさせられて知っているのだろう。多分。
ソフィア博士がここで絶対寝るような言い方をしてたけど、ここで寝るしかないよな。
次に机がある。
机の上にはさっき聞いたレポートノートが置いてあるだけみたい。
レポートノートをペラペラっとめくってみたら、初めの方に今までの事が書いてある。
って事は、僕の前にここでこの仕事をしていた人もしくは僕みたいな量産人間がいたって事だ。
後で少しだけ見てみよう。
次にロッカーがぽつんと一つだけある。
覗いてみると、中には掃除道具が入っている。
箒にバケツ、それに雑巾も入ってる。
特に他には何も入ってない。
後は扉が二つ離れて設置されている。
一つの扉に入ってみたら、キッチンみたいだ。
奥にはハッチが設置され、ハッチの傍に説明書きがある。
「この中に毎日食材類を補充していきます。好きなように使いなさい。」
それだけが書いてあり、開けると中には今日の食材が入れられていた。
後は包丁や調味料など、キッチンには欠かせない物が置いてありここで料理ができるみたいだ。
キッチンはこんなものだろう。
もう一つの扉に入ってみよう。
こっちの扉はトイレだ。
僕も量産人間だがトイレに行くことはあるだろう。
いたって普通のトイレみたいだ。
普通のトイレも見たことないけどね。
他には特に目立ったものは無いな。
最後にこの部屋の特に目立っているこの女の子が入っている試験カプセルだ。
僕が入っていた試験カプセルが小さく見えるくらい、すごく大きく僕が見上げるぐらいだ。
中に入っている女の子は…。
僕が見た限りかわいいんじゃないかな?
かわいいと思う。
うん、かわいい。
…感想がこれだけって僕のボキャブラリー少なすぎる。
まぁいいや。
ふぅ…。
色々あり過ぎて今日は疲れたな。
飯を食べずに直ぐに寝ることにしよう。
そうだ、寝る前にレポートを書いておこう。
まぁ、簡単に書いておけばいいかな?
これからは暇なときに書けばいいか。
…よし。
レポートも書き終わったし早速ねよぉっと。
初めてベッドで寝る。
これはこれで、少しだけドキドキするな。
結構ふかふかなベッドでこれはすぐに寝ることが出来るだろう。
さぁ、明日から普通に生活を始めよう!
と、思いながら眠りについたが、かすかに声が聞こえた気がする。
「やっと来た。やっと来た。楽しく遊ぼうね。」
その声が僕を地獄に誘う囁き声だとは知らずに、僕は夢の中に行くことになった。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回はこれから起こる悪夢の舞台を紹介させていただきました。
次回からは多分残酷表現が出てくると思いますので、よろしくお願いします。