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SHADE-I  作者: 青山 由梨
5/15

EPISODEi-5











さあ、己が従えるシェイドをとれ



















どうした



















掴まねば捕縛士にはなれないぞ



















そう、解っていた―――――










あのシェイドに触れた時から










これが、何者の《命》であるか










このシェイドの力を制し、奮うということは










いうことは…………




















―――――ガバッ!!!!!




「っ―――――」


夢の中にいる自分は幻のはずなのに―――この胸に残る不快感は何なのだろう。吐き気を催し、ゼザは左手で口を覆った。




「起きたか、ゼザ」


背後に、3期上の捕縛士が立っているのに気づき、ゼザは瞬時に表情を消した。




「このまま目覚めないかと思ったぜ。大物を仕留めた後ってのは、そのまま永眠しちまうヤツも多いからな」


「………」

「―――お、なんだ。別に深い意味はねーよ。言葉通りだ、気にすんな」



「………」

ゼザが自分の言葉に嫌悪感を抱いたと思ったのか、彼は一人で弁解した。




「フッ―――」

そして、突然微笑を浮かべる。


「何かおかしいのか」

ゼザは簡易ベッドから起き上がると、緩められていた胸元をキッチリと締め直した。



(ここは―――メダリアには未だ到着していないということか)


―――ゼザが寝かされていたのは、母艦の仮眠室だった。

そう長く眠っていたわけではないらしい。




「いや、噂通りのヤツだと思ってな。こりゃ確かに、固くて手強そうだ」

「………」


この男―――確か名前は《レアデス》と言ったか。

彼と一緒にいるこの狭い空間が、自分を苛立たせている事に気づく。




―――そして、その理由も瞬時に思い至る。




似ているのだ―――豊かな表情、人を惹きつける風貌、そして己の存在を当たり前として、光る場所を歩き続ける者。

自分とは―――正反対の世界を生きている者。




「医務室にいるぜ」


「何の話だ」

「何って―――お前のパートナーの話さ」


予想通りの答えが返って来て、ゼザはさらに苛立ちを募らせる。



「オレにパートナーはいない」

「そう言うなよ。―――死にそうだぜ?」


ゼザは仮眠室にある小さな窓から、外の様子を伺う。

―――眼下には、一面に淀んだ灰色の雲が広がっていた。


「任務は果たした。それとも、次の仕事の話でも持ってきたのか」

「そーじゃねぇさ。ただ、何かお前が無理してるみてーだから、オレは……」



「くだらない憶測だ。用が済んだら出て行ってくれ」

「頑固だなぁ……後悔したって知らねぇぜ?」




「同じ事を何度も言わせるな」




レアデスは肩を竦めてみせると、やれやれと呟きながら去っていった。
















「―――貴様も消えろ」


ゼザは背後に在る《気配》に、苦々しげにつぶやいた。









「―――お前が私に話しかけたのは初めてだな」


先ほどまでゼザが寝かされていたベッドの上に、純白の羽を背に生やした女が座っていた。



今更、この事実を否定してもどうにもなるまい―――ゼザはこのシェイドを使って、仕事を果たしたのだから。

解ってはいたが―――忌々しい存在であるには違いなかった。




「私の問いに答える気になったのか」


ミスエルは続けて問う。

何度も何度も―――ゼザに繰り返したあの問いを。




「お前は何故否定する?自分の―――」

「黙れ!!!」



バキンッッッ!!!



自分でも驚くほどの叫びだった―――無意識にシェイドの込められた左手は、覗き窓を打ち砕き、室内の気圧が下がる。








ビーッ、ビーッ、ビーッ








非常を知らせるブザーが鳴り、ゼザは我に返った。



―――バタンッ!!!



「何だ!!!」


数人の捕縛士たちが、慌てて駆けつける―――



「何やってんだ、ゼザ=シアター!」

「操縦席。シャッターを閉めろ。S28室の左から2番目の窓だ」


さほどの大事ではないと知り、人騒がせなと嘆息すると、操縦席に通信をして皆去っていく。




「ゼザ=シアター、目覚めたか。医務室に来い」


しかし入れ替わりにメダリアの研究者が入ってくると、短くそう告げる。






「向かいます」


どうしても、ゼザを彼女と対面させたいらしい―――ゼザは表情も変えずに言ってのけた。




彼女などに翻弄されない事が判明すれば、無意味な監視命令も解除されるだろう。

調べたければ調べるがいい―――それで、好奇心が収まるのならば。



「―――貴様も来る気か」


背を向けたまま、ゼザは尋ねた。




《どうやら私はお前から離れられぬらしい―――ならば聞くまでもないだろう》


ゼザにつきまとう亡霊は、透き通った声で淡々と答えた。




《あの娘を必ず救う事だ。お前が目覚めるには、あの娘が必要だ》


そして、さらに苛立ちを誘う言葉を続ける―――






(『救う』だと―――オレが、彼女を?)


―――あまりの戯言に、ゼザは嘲笑するしかなかった。










―――――◆―――――◆―――――◆―――――










「っ―――」


―――ゆっくりと重たい瞼を持ち上げると、眩しい光が飛び込んで来た。

その光量に耐え切れず、イチシは両腕で顔を覆う―――






「意識が戻ったようだな」



見知らぬ男の声―――――自分は今、どこにいるのだ?

自分はまだ油断ならぬ状況である事に気づいたイチシは、瞬時に飛び起きた。




「慌てるな―――まだ、普通に動くのも辛いはずだ」

「それに、逃げようもないさ」





(早く、早く慣れろ―――)


未だ白い世界しか映そうとしな自分の目に、イチシは苛立ちを覚えた。




だが徐々に―――自分がいる世界の真実が浮かび上がる。

それはイチシが今まで見た事も触れた事もないような場所だった。






「ほう、精神汚染はされていないようだな。中々強靭な精神力だ」

「ふむ―――シェイドを扱うだけの事はある。まあ、幼稚で機能性に欠ける消費の仕方だがな」


見た事もないような機械に囲まれ―――その中央にある手術台のようなものに、イチシは寝かされていた。


手術台の周りには、何かの研究者だろうか―――白衣を着た中年男たちが6人立っていて、機械の付近に青髪の少年少女が1組――― 部屋の出入り口にもう1組。






(こいつらは、メダリアの捕縛士か―――オレたちは捕まったのか)



オレ、た・ち―――――だが、リュクシーの姿はどこにも見当たらない。








―――――ダンッッッ!!!!!


イチシは一番近くにいた白衣の首をつかむと、手術台の上に叩き付けた。




「げぇほっっ!!!!!」

「リュクシーはどこだ……!!!」


逃亡者として既に抹殺されているのでは―――不吉な想いがイチシの胸によぎる。




「ヤメなさい」


だが次の瞬間、イチシは四方から武器を突きつけられていた。


刀であったり、銃であったり、鎌であったり―――武器の姿は様々だったが、共通すべきは埋め込まれた妖しい輝きを放つ石。

これが誰かの魂である事は、イチシには当然のように理解できた。




「まだ生きてるわ。だから、その手を離しなさい」

「信用できるか」


あっさり受け入れられるはずもなく―――イチシは腕にシェイドを込めた。




「げぇっ……うぅっ―――!!!」

更にきつく首を絞められて、白衣の顔は見る見るうちに赤くなる。



「ならば、ここで殺すぞ。リュクシーと対面する事はできなくなるな」

「………」



「うぅぅぅ……!!」



―――――ドサッ……


赤から青に変わりかけたその時、イチシは手を離した。

「げぇほっ、ぐぇっ、げぇほっ……!!」

「大丈夫か!!おい、医務室へ!!」


「………」




「外の連中はこれだから困るわ。状況判断ができない」


未だ武器を下ろそうとしない捕縛士の少女は見下したような目でそう言った。

それはイチシたち、外世界の人間が嫌悪を覚える―――自分を《人間》と認識しようとしない、偏見の眼差しだった。



こういった連中の中で育って、よくリュクシーはまともでいられたものだ―――




―――――シュンッッ!!



「イチシ、来な」

扉が開いた瞬間、その人物を確認しない内に名を呼ばれた。



「貴様は……」

「一秒も無駄にするんじゃない。リュクシーの命はそれほど長く持たないよ」


ゴデチヤの港で出会った捕縛士―――マディラ=キャナリーが真実を言っているのは、そのシェイドから伝わった。




「オレが、助ける―――どこだ、リュクシーは!!!」

「付いて来い」



リュクシーが侵されているのは、肉体の傷ではない―――ならば、イチシ自身のシェイドを分け与える事ができれば、救う事もできよう。

イチシには、己のシェイド全てを与える覚悟だってあった―――自分に彼女を救えぬはずがないと心底から思っていた。




「ここだ」


―――シュンッッ!!!


マディラがその部屋に踏み入れる前に、イチシは中に飛び込んでいた。




「―――――!?」


―――だが、その部屋は。

さきほどの部屋と似たような機械の壁に囲まれた中に、際立つのは巨大なモニター、その前に佇むのは―――一人の男。



男―――?

不気味なほど静かなシェイドだ―――いや、冷たい……そこには《何も感情がない》のだ。



青髪の連中と違い、メダリアの制服を着てはいなかったが、シェイドの剣を帯剣している姿から、男も捕縛士であるに違いない。

しかも、数段格上の―――いや、この男は別格だろう……この殺伐としたシェイドには、攻撃の糸口さえ見つからない。




―――――額を冷や汗が伝うのが分かる。

この捕縛士の前では、自分は虫ケラも同じだ。




「時間がない。イチシ、あんたは選択しなくちゃならないよ」


―――マディラの声に、イチシは呼吸さえ忘れていた事に気づく。




「リュクシーはどこだ!!!」


「―――メダリアの作戦の駒になるか。あんたが自らの意思で従うのなら、リュクシーは逃がしてやろう」

「セントクオリスの駒になれだと……!!」



「あんたが拒否しても、メダリアからは逃れられない。あんたは《依りまし》をしていたね―――その体には、凶悪なシェイドが宿ろうとしている。何の事だか分かるだろう。あんたも見たはずだ」


マディラの体の周りを――――見覚えのあるシェイドが……赤い記憶が巡っているのが解る。

















ドクンッ

















イチシに襲い掛かった狂ったような笑いを浮かべた少年―――いや、少年の姿をした化け物。



「メダリアはあの者を滅する。―――解るか、その意味が。依りましの少年よ」






解らぬほど―――イチシは愚かではなかった。

この運命からは逃れられぬと―――捕縛士たちの瞳がそう語っていた。




(リュクシーは……化け物を直接見てはいない―――オレから多少の影響は受けたにしても、まだ間に合う……)










「従うなら、あの娘を救うチャンスをやろう。リュクシーの前に連れて行ってやる」


この少年がどう答えるか―――マディラには解っていたが、それでも聞くしかなかった。






人を想う心―――愛しさという感情。

マディラたちが失ってしまったそれを抱いているこの少年を―――ドラセナを殺す為に、利用して葬る。




死人の為に、生き人を犠牲にする―――何かが狂っている。

いつから世界は、狂い始めてしまったのか。




「時間がない―――早く連れて行け!!!」


―――イチシは叫んだ。




答えはこれしかない―――選ばされたんじゃない。

イチシが望む答えもこれだったはずだ。リュクシーを守る。自分に可能な限りの方法で、彼女を守る。


自分は逃れられそうもない鎖から、せめてリュクシーだけは解き放ってみせる。






「―――――来い」


マディラは今初めて、全身全霊でドラセナが憎いと思った―――いや、かつてドラセナだった《残像》が。

微かに残っていた愛は、依りましの少年の決意の前に、霧散していった。




(リュクシーに道は用意してやろう―――生き延びる道を。それがあんたの決意に対する、あたしの誠意だ)




メダリアに灼き殺される―――その事実を受け入れたイチシに、マディラもそっと誰にも言えない決意を固めた。



それほどまでに、マディラたちの死の記憶はおぞましく苦しいものだった。

全てを承知の上で、今なお前を見据えて歩く少年に心動かされぬほど、マディラはまだ化け物ではなかったのだ。










―――――◆―――――◆―――――◆―――――










「マディラ様!―――たった今、心停止しました」

「どけ!!」




医務室に着いた瞬間、治療にあたっていた医師からリュクシーが死亡したとの宣告を受ける。


イチシは医師を突き飛ばすと、リュクシーに駆け寄った。



裸体で横たえられたリュクシーは、体に様々な管を取り付けられ、血の気のない顔をしていた。


「どけ、電気ショックを―――」

「いや―――二人だけにしてやれ」


「はっ―――!?」

「死亡させていいんですか?」

「しかし、シュラウド様からきつく、絶対殺すなと―――」


マディラの言葉に、医師たちは次々に声を上げる。




「いいから、出な!!シェイドの精神汚染者に電気ショック与えた所で、生存率が散々なのは知ってるだろう!!」


壊れたのは肉体でなく、心―――再び心臓を動かせたとしても、死に逝く心を留める事はできない。




「は、はあ―――」

「出ろってんだ、早く!!」




マディラは医師たちを蹴飛ばすと、自分も医務室を後にした。




医務室は壁の上部と天井がガラス貼りになっており、外から様子が伺えるようになっていた――― 医師たちはデータだけは取ろうと、外からリュクシーに接続された機械に数値をチェックする。


マディラも医務室の外2階に移動して、リュクシーの生命力を―――2人の行く末を見届ける事にした。




カツッ、カツッ、カツッ―――


―――背後に人影を感じ、マディラは少しだけ視線を投げかけた。

そこには、純白の羽根を持つシェイドを従えた青髪の少年が立っていた。




リュクシーの様子を見物に来たのか、その後ろには捕縛士の少年少女たちがぞろぞろと姿を現した。


マディラの存在に気づくと、少年は敬礼してみせる―――




だが彼がマディラの興味を引く事はなく、マディラはゆっくりと視線を戻した。




(生き延びるんだ、リュクシー。シェイドに食われる人間ばかりでない事を証明してくれ)




そうでなければ―――――ドラセナを滅せたとしても、世界はいずれ闇に飲み込まれるだろう。










―――――◆―――――◆―――――◆―――――












「リュクシー!!目を開けてオレを見ろ―――!!」


ぐったりと横たわる体を抱き起こし、イチシはリュクシーを抱き締めた。




「オレを感じろ―――!!死ぬのは早すぎる!!!」



全身を持てる限りのシェイドで包み、イチシは何度も何度も口付けた。




「目を開けろ!!!」


―――――ドンッッ!!!








「オレの名を呼べ!!!」


――――――ドンッッ!!!








「リュクシー!!!!」


――――――ドンッッ!!!





「けふっ……」




何度目かに心臓を叩いた時、リュクシーの口から小さく息が漏れた。



「!!」


胸元に耳を押し付けると―――微かに聞こえた。



「リュクシー……解るか?オレのシェイドが―――!!」


しかし相変わらず顔の筋肉はぴくりとも動かず、体からは力が抜けたままだ。






「………!!」




確かに―――2人にはまだ、何の記憶もなかった。


死の淵に立ったリュクシーを呼び戻せるだけの、生の記憶―――触れ合った時間、感覚。全てはこれからだったのに―――




「死ぬな―――死ぬな!!!」


再び弱まる鼓動に、イチシは全身のシェイドを込めて口付けする事しかできなかった。






(あんたがオレを愛しているのなら―――気づいてくれ!!逝くな!!!!!)






リュクシーを死にいたらしめようとする暗く恐ろしい意志―――それを打ち消す以上の、強い想いがここにある事を。


(気づけ―――――飲まれるな、リュクシー!!!)






「―――――ぅ……」






今―――声が漏れなかったか。

イチシの頬に、弱々しい息がかからなかったか?



「そうだ、目を開けろ―――!!」



ぴくっ―――――イチシの声に反応して、リュクシーのまぶたが微かに痙攣する。




「リュクシー!!!」













――――――――目を開けると………イチシの泣きそうな顔がそこにあった。




いや、近すぎてよく見えない―――激しく口付けされて、呼吸も思うようにできない。


「イチ、シ……?」

「ああ―――オレだ」





「お前の声が――――聞こえた」


リュクシーはずっしりと重い腕を伸ばし、イチシの背中にしがみついた。




「私を―――呼んでいた」




リュクシーの瞳に映る自分の姿を見て―――自らの意志でイチシを抱き締める彼女の熱を感じて……

イチシの中の全ての感情が、止め処もなく湧き上がるのを感じた。





























「ちょっとちょっと……こいつら、最後まで行っちゃうんじゃないの…!?」

「な、なんか後輩のそういう現場目撃すんのって、ドキドキすんな……」


「バカ!!何まじまじと見てんのよ!!」

「だ、だってさぁ―――目が勝手にそっちに……」


「医務室の方からは、こっち見えてねーからなぁ……ギャラリーがいるとも知らないで、まぁ」


思わぬ展開を目にして、少年少女たちは頬を赤らめつつも、しっかりとその光景に見入っていた。





「マディラ様!もう中断させますよ!!貴重な実験体が妊娠でもしたら困ります」

「覚醒は済んだようだ、好きにしな」


妊娠―――これから一人で逃げ延びようとするには、それはリュクシーにとって大きな負担となる。

イチシにはかわいそうだが、止むを得ぬだろう。






――――――ブチンッッ!!



「いや、このまま続けさせろ」


突然モニターの電源が入り、シュラウドの顔が映し出される。






「何を企んでいる―――?」


思惑がないはずがないと、マディラはモニター越しにシュラウドを睨み付けた。



「生まれるものは、放っておく事だ。それは新たな実験体となる」





(あたしらには―――もはや何も生み出す事ができないからか。しかし…)



せっかくイチシがドラセナのシェイドを一人で背負う決意をしたのに、2人の間に子供が出来ては――― ドラセナに逃げ道を作る事にはなるまいか。



(いや―――リュクシーにあの《役目》を負わせる以上、生き延びるという事は、ドラセナの完全消滅を意味する。子供と共に死ぬか、子供と共に生き延びるか……2つに1つしかないだろう)




全ては―――なるようになるしかないだろう。

あの2人の子供なら、きっと……死人を乗り越える強さを持てるかもしれない。



そもそも―――今の時代、健常者であっても子供を作るという行為には低い確率が伴う。

この2人にそれが成立したとしたら―――それはきっと意味のある事なのかもしれない。



(あたしは、見たいさ―――シェイドの呪いに打ち勝てる人間の誕生を。死人だから無責任にそう言える。あんたの苦労は予測できても、そう思うさ……)






そして―――シュラウドよ。

―――お前は2人の子に、討たれるがいい。




リュクシーが成さずとも、2人の子がそれを果たすだろう。

2人の意志を継ぐ子が、それを果たすだろう―――







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