表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/29

一枚の写真。

山形の人たちは、若葉に優しかった。進学する姉の所に、転がり込んだ若葉を心配し、いろいろ声かけに来てくれた。姉の、香葉も、変わらず優しい。だけど・・。何か、心の中に穴があった。あの日のショックだけでなく、もう、大好きな歌を続けられないかもしれないという空虚感がのしかかっていた。

「そういえば・・。」

香葉が、引っ張り出してきたのは、古い雑誌だった。

「仙台の、友達の所に行った時なんだけど。」

アルバムだった。

「見ていたら、あなたも、興味あるのかなって、夢中で、写真とってたの。」

何枚かのライブの写真だった。

「この人・・。結構、恰好いいと思わない?」

「別に・・。」

若葉は、否定した。皇犀の写真だった。

「歌も、上手だったよ。」

「そう・・。ね。」

退屈な上に、震災で、友人たちと引き離された若葉の身を案じた。

「仙台なら、近いよ。今、バスも出てる。行ってみれば?」

「どこに?この騒ぎで、この人たちが、いるかどうかなんて、わからないじゃない?」

仙台もかなりの被害ときく。

「それも、そうね・・。落ち着いてからでも、いいわね。」

香葉は、大切そうに、写真をしまおうと、ケースに入れようとした。

「あっ・・。ちょっと、待って!。」

写真を受け取る。一緒に移る女性の顔に魅かれた。

「この女の人、素敵ね。」

「あぁ・・。この子?このボーカルの子と、結婚するんだって。」

「そうなの・・。」

じっと、目をおとした。

「デビューもきまって、そのうえ、結婚なんて、幸せなカップルよね。」

「そうなんだ・・。」

若葉の理想だった。

「行ってみる?」

「そう・・ね。」

香葉は、友達の安否が心配という。二人で、仙台に行ってみる事にした。

「どこに、いるか、わからないけど・・。いつも、活動している場所があるみたいよ。」

活動している場所は2か所あるらしかった。仙台駅近くのクラブと、昔から活動している街角。

その両方を訪ねていくつもりだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ