沖縄沖海戦
### **沖縄沖海戦 (1952年)***1
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### **1. 背景**
#### **(1) ⽶軍の戦略**
- 第⼆次⽇⽶戦争が激化する中,アメリカ軍は⽇本のシーレーンを遮断し,早期
終戦を⽬指す作戦を⽴案。
- **沖縄侵攻作戦の⽬的**:
- 沖縄を占領し、⽇本本⼟に直接的な脅威を与える。
- ⽇本軍の補給路を断つことで、⽇本の戦争遂⾏能⼒を削ぐ。
- 太平洋と東シナ海を結ぶ要衝を確保することで、北太平洋における戦略的
優位を獲得。
#### **(2) ⽶軍の戦⼒**
- ⽶軍は以下の3段階作戦を計画:
1. **空⺟機動部隊**による沖縄空爆と⽇本機動部隊の壊滅。
2. **打撃艦隊**による⽇本艦隊との艦隊決戦。
3. **揚陸艦隊**による上陸作戦。
- ⽶軍の主要戦⼒:
- **空⺟機動部隊**: インディペンデンス型空⺟6隻、エセックス型空⺟6隻。
- **打撃艦隊**: モンタナ型戦艦6隻、アイオワ型戦艦6隻。
- **揚陸艦隊**: サウスダコタ型戦艦4隻、ノースカロライナ型戦艦2隻、エ
セックス型空⺟4隻。
#### **(3) ⽇本軍の防衛計画**
- ⽶軍の沖縄侵攻計画を暗号解読で察知した⽇本軍は,沖縄に防衛の全⼒を集
中。
- **⽇本軍の戦⼒**:
- **第1機動艦隊**: 翔鶴型装甲空⺟2隻、⼤鳳型空⺟2隻、翠鳳型空⺟4隻。
- **第2機動艦隊**: 雲鷹型装甲空⺟8隻。
- **第1艦隊**: ⼤和型戦艦4隻、播磨型戦艦2隻、出雲型戦艦2隻。
- **第2艦隊**: 富⼠型戦艦4隻、天城型巡洋戦艦3隻。
- 沖縄基地航空隊: 空軍の航空部隊を集結、総⼒で⽶軍に対抗。
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### **2. 戦闘の展開**
#### **(1) 沖縄空爆開始**
- **⽶軍の空⺟機動部隊**が沖縄の防衛拠点を空爆。滑⾛路や防空陣地に甚⼤
な被害を与える。
- 沖縄基地航空隊は損害を受けながらも、反撃を開始。⽶空⺟部隊に対して夜
間攻撃を実施し、空⺟1隻を撃沈、2隻を損傷。
#### **(2) ⽇本機動艦隊の奇襲**
- **第1機動艦隊・第2機動艦隊**が出撃し、⽶空⺟部隊に対する奇襲を敢
⾏。
- ⽇本艦載機が⽶空⺟部隊を発⾒し、集中攻撃を実施。
- **戦果**: ⽶空⺟7隻(インディペンデンス型4隻、エセックス型3隻)を撃
沈、残りは撤退。
- **⽇本側の被害**: 翔鶴が沈没、⼤鳳が⼤破。
#### **(3) 艦隊決戦: ⽇本戦艦部隊 vs ⽶打撃艦隊**
- ⽶軍は戦艦部隊(モンタナ型6隻、アイオワ型6隻)を沖縄近海に派遣し、⽇
本艦隊との決戦を⽬指す。
- ⽇本側は**第1艦隊・第2艦隊**を投⼊し、夜間戦闘を展開。
- **戦闘の焦点**:
- 巨⼤戦艦「出雲」「美濃」を中⼼とする砲撃戦が繰り広げられる。
- ⽇本軍は精密な夜間射撃と⿂雷攻撃で⽶戦艦部隊を壊滅。
- **戦果**:
- ⽶軍: モンタナ型6隻、アイオワ型3隻が沈没。
- ⽇本軍: 武蔵、⾼雄、愛宕が沈没。
#### **(4) 揚陸艦隊の撤退**
- ⽶軍は揚陸作戦の実施を断念し,沖縄から撤退を開始。
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### **3. 戦闘の結果**
#### **(1) 戦略的勝利**
- ⽇本軍は沖縄を守り抜き,⽶軍の侵攻計画を完全に挫折させた。
- **⽶軍の損害**:
- 空⺟11隻、戦艦9隻、その他多数を喪失。
- **⽇本軍の損害**:
- 翔鶴、武蔵、⾼雄、愛宕を喪失。⼤鳳が⼤破するなどの被害。
#### **(2) 戦争の転機**
- **⽶軍の戦略変更**:
- ⽶軍は太平洋戦域での攻勢を⼀時停⽌し、戦⼒の再編を余儀なくされる。
- シーレーン遮断作戦が失敗したことで、戦争の⻑期化が避けられない状況
に。
- **⽇本軍の⼠気⾼揚**:
- 沖縄防衛の成功は⽇本国内で⼤きな戦意⾼揚をもたらし、防衛体制の強化
を促進。
*1:ミッドウェー海戦のオマージュ