橘花
橘花
開発背景
1. 英国の支援を受けた日本初のジェット機
橘花は1943年、英国から提供されたロールス・ロイス Whittle W.2エン
ジンの設計データを基に開発が始まりました。このプロジェクトは、日
本がジェット機技術を初めて本格的に採用する重要な試みでした。
2. 陸海軍共同開発
日本国内では、陸軍と海軍が競争を超えて協力。これにより、技術力を
統合し、実用化に向けた基盤が整いました。
3. 欧州技術の影響
ドイツのメッサーシュミット Me262やHe178の空力設計も参考にされ、
効率的な機体構造が採用されました。
設計と特徴
• 外観: シンプルな設計で胴体下部にネ20ターボジェットエンジン(推
力4.7kN)を搭載。直線的な構造が初期開発のスムーズさを支援。
• エンジン: 英国の技術を基にしたネ20ターボジェットエンジンは、耐
久性と出力向上を目指して改良されました。*1
試験と成果
• 初飛行: 1944年に名古屋試験場で初飛行を実施。700km/hの速度を記録
し、日本初のジェット推進飛行として成功しました。
• 課題: 試験中、エンジンの過熱や燃料効率の問題が発生しましたが、こ
れらの課題は後の桜花シリーズのデータとして活用されました。
影響
• 橘花は量産されることはありませんでしたが、ジェット技術の基盤を
築き、桜花シリーズの開発につながりました。
*1:史実のYak-15に類似した機体とします。




