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大銀河分裂戦争の戦後処理

大銀河分裂戦争 戦後処理詳細(UE23411年以

降)

1. 政治処理:銀河秩序の再構築

【銀河統合法(UCG法)の施行】

中央銀河連邦主導で制定された超法規的復興基本法。

条項には「外宙勢力による偽装友好侵略を未然に防ぐため、全文明に記

録監査義務を課す」と明記。

これにより、銀河連邦の主権よりも“記録倫理”が優先される構造が誕

生。

【スタクソン協力勢力の制度的抹消】

マフェイ・ボレアリス両銀河連邦は「文明不適格圏」として政治的資格

を一時剥奪。

地域復興は大銀河連邦の「暫定宙域統治庁(IAPA)」の直接管理下に。

旧自治議会・記録院・軍令府などはすべて解体・処分。

2. 軍事処理:殲滅・粛清・再編

【スタクソン協力者の大規模摘発】

全戦後宙域で「協力者記録審問」が開始。対象は政治家・司令官・記録

管理官・輸送関係者など。

審問対象:実名記録付きで3億8000万人。

死刑:1億2500万人(内、記録抹消刑30%)

永久記録封鎖:約9000万人(存在は把握されるが記録として認定されな

い)

記録緩和処置:残り(記録監視下での更生)

【統合銀河防衛軍(IFDF)の創設】

大銀河連邦統合軍の再編として「記録倫理武装部隊」発足。

記録局所属の記録解析官が各部隊に常駐し、戦術・兵站・通信の正統性

を常に監査。

「倫理なき戦闘は勝利にあらず」という戦争教義が制定される。

3. 記録処理:文明記憶の保全と再編

【記録倫理改正条項「EX-MEMORA 01」施行】

“記録を兵器とした文明は自らの記録を管理できない”という原則に基づ

き、

戦時に記録兵器を運用した文明は記録監督対象に指定される。

記録裁判所(Galactic Historical Court, GHC)が恒久設置され、

“記憶犯罪”“記録倫理違反”“歴史捏造”に対する審判が実施される。

【記録修復プロジェクト「アトラシオン」】

記録断絶宙域(特にボレアリス旧星域)において、断片記憶・思念保存

装置・遺伝記録などを元に歴史を再構築。

記録官とAI補助機関による「**歴史再構成任務群(HCR)」**が派遣さ

れ、

各地で“記憶の復元ではなく、記憶の選定”が進行。

「事実ではなく、記録されたものこそが未来に残る」──記録再構成者

フルカ・レンスの言葉

4. 社会処理:復興と思想的変容

【記録信仰社会の台頭】

各文明は“記録を守った者こそが文明を守る”という思想に収斂。

記録官・記録神学者・記録審問官が新たなエリート階級となり、

「記録法に基づく社会規範」が教育・法・宗教の全てに浸透。

【中央銀河連邦の銀河中枢化】

戦火を受けなかった中央銀河がインフラ・復興資金・記録ネットワーク

の中核に。

結果、政治・思想・記録の中心が中央銀河に集中し、実質的な**「銀河

帝都」**として振る舞うように。

5. 対スタクソン処理:封印と予告された未来

【三重封鎖措置】

記録遮断:スタクソン宙域の記録情報を全銀河ネットから遮断(デジタ

ル・思念・生物記録すべて)

航宙禁止:航宙認証コード「ST-X1」以外のすべてのスタクソン関連航

宙体を破壊対象と指定

通信遮断:通信波長そのものにフィルターを設け、スタクソン起源の信

号は即座に無効化

【対スタクソン報復構想(暗黙の了解)】

「今は戦いを終えたが、完全に終わったとは誰も思っていない」

大銀河連邦は正式には発表していないが、

“最終的な清算”のための「リデンプション計画」が水面下で進行中。

結語:記録された記憶だけが残る世界

「文明は記録によって誕生し、記録によって滅びる」

──銀河記録庁 長官ミルザ・セヴ=コルス、戦後第一回議会演説より

戦争に勝った大銀河連邦は、秩序と倫理の再建に成功する一方、

記録を過信し、記録に縛られる“冷たい秩序社会”へと移行していく。

スタクソンは封じ込められたが、彼らの記録はどこかに隠され、

再び世界に災厄をもたらす日を待っているかもしれない。

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