マル追計画
## **マル追計画**
### **1. 計画の背景**
#### **(1) 戦時消耗の深刻化**
- 1941年(昭和16年)11月、戦争が激化する中で、日本海軍は護衛艦艇
の不足が顕在化。
- 戦時消耗や増加する護衛任務への対応が急務とされ、既存計画(④計
画、マル臨計画、マル急計画)を超えた追加建造が必要となりました。
#### **(2) 計画の目的**
- **通商路防衛:** 太平洋や日本近海の通商路防衛を強化。
- **艦隊防空:** 艦隊防空能力の向上を図るため、駆逐艦や航空母艦を補
充。
- **訓練設備:** 艦隊の戦力維持を目的として標的艦を追加。
#### **(3) 計画の構成**
- ⑤計画の一部を繰り上げ、1943年(昭和18年)度末までに艦艇を完成
させる緊急計画。
- **臨時軍事費**を活用し、民間造船所を含めた全力体制で建造を進行。
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### **2. 計画の内容**
#### **(1) 艦艇建造**
**駆逐艦(丁)** 松型(80隻)
**駆逐艦(乙)** 秋月型(12隻)
**海防航空母艦** 室蘭型(12隻)
**海防艦(乙)** 鵜来型(120隻)
**標的艦** 波勝(1隻)
#### **(2) 航空戦力の整備**
- **航空機の増産:** 艦載機および陸上機の生産を加速。
- **新航空隊の整備:** 新たな航空隊を編成し、昭和18年度末までに配備
完了を目指しました。
#### **(3) 計画期間**
- 昭和16年度(1941年)末着手、昭和18年度(1943年)末完成予定。
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### **3. 計画の進行と成果**
#### **(1) 艦艇建造**
- **駆逐艦:**
- 松型駆逐艦80隻を大量生産し、護衛任務に投入。短期間で建造可能
な設計が特徴。
- 秋月型駆逐艦12隻は、防空能力を重視した設計で艦隊防空に寄与し
ました。
- **海防艦:**
- 鵜来型海防艦120隻が沿岸防衛や対潜哨戒で活躍し、通商路防衛の中
核となりました。
- **海防航空母艦:**
- 室蘭型海防航空母艦12隻が護衛任務や近海作戦で柔軟に運用されま
した。
- **標的艦:**
- 波勝は訓練用艦として完成し、艦隊の戦力維持に活用されました。
#### **(2) 航空戦力の充実**
- 航空機の増産により、航空母艦や陸上航空隊の戦力が強化されまし
た。
- 新航空隊の整備が進み、防空および対潜能力の向上に寄与しました。
#### **(3) 戦略的成果**
- 小型艦艇や航空戦力の整備により、日本近海や太平洋の防衛能力が向
上。
- 通商路の安全確保が実現し、戦局に即応する体制が整備されました。
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### **4. 戦略的意義**
#### **(1) 護衛体制の充実**
- 松型駆逐艦や鵜来型海防艦、室蘭型海防航空母艦の大量建造により、
通商路防衛が大幅に強化されました。
#### **(2) 防空能力の向上**
- 秋月型駆逐艦が艦隊防空と護衛作戦の主力を担いました。
#### **(3) 航空戦力の即応体制**
- 新たな航空隊の整備が、防空や対潜哨戒の能力を向上させました。
#### **(4) 短期間での実現可能性**
- 短期間で建造可能な小型艦艇を中心に計画されたため、戦局への迅速
な対応が可能でした。




