エキノスフィア方式の普及
# **銀河連邦における拡張方針の転換(テラフォーミングからエキノス
フィアへ)**
## **背景(~20000年以前)**
### **初期の銀河拡張:テラフォーミングの黄金時代(15000年~19000
年)**
- **銀河連邦の拡張は、主にテラフォーミング技術を用いた惑星入植に
よって進められた。**
- **15000年~17000年ごろ、中央銀河連邦は銀河系内の適合惑星のテラ
フォーミングを推進。**
- これにより、数千の居住可能惑星が開発され、人口拡大に貢献。
- **第二銀河連邦も独自にテラフォーミングを進め、
大規模な居住圏を確保。**
- **第三銀河連邦(M33)は発展が遅れていたため、19000年代ごろから
本格的にテラフォーミングを開始。**
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### **テラフォーミングの問題点の顕在化(18000年~20000年)**
#### **1. 生態系破壊と環境リスク**
- **18000年代ごろから、銀河連邦内でテラフォーミングの負の影響が議
論され始める。**
- **いくつかの惑星では、元々存在していた微生物・原始生態系が破壊
され、想定外の環境不安定化が発生。**
- **人工的な環境変化が不完全なケースでは、大規模な気候変動を引き
起こし、惑星ごとに異なる適応政策が必要になった。**
#### **2. 銀河連邦内での倫理的議論の拡大**
- **環境保護派の台頭**
- **「既存の惑星環境を守るべき」という主張が強まり、政治的な争点
になる。**
- 特に**学術界・生態保護団体が影響力を増し、惑星生態系の保存を求
める動きが強まる。**
- 一部の議会では「環境破壊のない入植方法を探るべき」との意見が提
起。
- **テラフォーミング推進派との対立**
- 依然として**「最も効率的な拡張方法はテラフォーミング」という立
場を取る勢力も存在。**
- 特に**産業界や軍事部門は、新たな資源確保と戦略拠点構築のために
テラフォーミングを支持。**
- 一方で、「より安定した長期戦略が必要」との認識が徐々に広がる。
#### **3. エキノスフィア技術の進展(19000年~20000年)**
- **エキノスフィア型都市(赤色矮星周囲の巨大環状都市)技術が進
化。**
- **中央銀河連邦の「コロナ・ラプラス」、第二銀河連邦の「アンドロ
メロス」などが成功例として示される。**
- **20000年以前に、エキノスフィアがテラフォーミングと並ぶ選択肢
として台頭。**
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## **20000年の銀河連邦拡張方針転換の決定**
### **大銀河連邦会議(GGC)における最終決定**
- **20000年、大銀河連邦会議(GGC)において、テラフォーミングよ
りもエキノスフィアを優先する方針が正式決定。**
- **決定の主な理由:**
1. **環境保護** → 既存の惑星生態系を維持し、破壊的な環境改変を回
避する。
2. **技術的成熟** → エキノスフィア建設技術が確立され、より持続可
能な選択肢となった。
3. **銀河規模での計画性** → 赤色矮星を利用することで、銀河連邦の
拡張を長期的に安定させる。
4. **戦略的利点** → 軍事・経済の要所にエキノスフィアを配置しやす
く、連邦全体の統治力を強化できる。
- **ただし、以下の例外を認める:**
- **テラフォーミングが最小限または不要で済む惑星への入植は実施可
能。**
- **特定の戦略的目的(軍事拠点、資源開発)でのテラフォーミングは
限定的に許可。**
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## **20000年以降の実施と影響**
### **エキノスフィア型都市の増設(20000年~30000年)**
- **中央銀河連邦・第二銀河連邦・第三銀河連邦で、新たなエキノス
フィア型都市の建設計画が次々と立案。**
- **各銀河連邦の拡張戦略が、エキノスフィア型都市を中心としたもの
にシフト。**
- **既存のテラフォーミング計画は見直され、一部は中止または縮小。**
### **銀河連邦の拡張戦略の変化**
- **今後の拡張は、赤色矮星の周囲にエキノスフィアを建設することが
基本となる。**
- **テラフォーミングは補助的手段として活用されるが、過去のような
大規模な惑星改造は減少。**
- **辺境領域(ちょうこくしつ座銀河群・マフェイ銀河群など)の探査
と赤色矮星の選定が進む。**
### **ルッソ連邦・チュラントなど他勢力の反応**
- **ルッソ連邦** → 銀河連邦の拡張政策を警戒しつつも、エキノスフィ
ア技術には関心を示す。
- **チュラント** → これまでテラフォーミングを積極的に進めてきた
が、技術的に遅れを取る可能性がある。
- **独立国家群** → 一部の独立国家はエキノスフィア技術を求め、銀河
連邦との協力関係を模索。