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阿賀野型巡洋艦

阿賀野型軽巡洋艦

設計背景と目的

1. 設計の目的

• 水雷戦隊旗艦として、駆逐艦群を指揮し、敵艦隊への雷撃戦術を効果

的に運用するために設計。

• 艦隊決戦での索敵、護衛、指揮通信機能を重視。

2. 設計の特徴

• 排水量: 約8,200トン(基準排水量)

• 全長: 約185m、全幅: 約16.5m

• 駆逐艦を含む水雷戦隊との連携を考慮し、通信設備を強化。

• 武装構成

• 主砲: 15.5cm連装砲 × 3基(艦首1基、艦尾2基)

• 中距離砲撃戦で優位性を発揮。

• 高角砲: 10cm連装高角砲 × 2基

• 対空防御のために搭載。中型艦としての防空能力を確保。

• 魚雷発射管: 61cm4連装魚雷発射管 × 2基

• 雷撃戦能力を重視し、魚雷発射能力を保持。

• 航空兵装: 水上偵察機2機を搭載し、索敵・砲撃指揮に使用。

戦時中の運用

1. 地中海での活躍

• 地中海戦線への展開

• 阿賀野型は英国艦隊との共同作戦に従事。

• イタリア降伏後の治安維持作戦や、連合国輸送船団の護衛任務に従

事。

• 具体的なエピソード

1. 護送船団の護衛

• 1943年、北アフリカからイタリア本土への補給船団護衛任務を遂行。

ドイツ空軍の空襲を受けるも、対空砲火で敵機を撃退。

• 水上偵察機の運用により、Uボートの潜伏位置を特定し、駆逐艦によ

る撃沈に貢献。

2. サレルノ沖海戦

• 1943年9月、サレルノの連合軍上陸作戦において、敵艦隊との砲撃戦

に参加。15.5cm主砲による砲撃でドイツ軍沿岸砲陣地を沈黙させた。

戦訓による改装

1. 改装の背景

• 地中海戦線での運用中、敵航空機の脅威が増大。航空兵装が効果的に

活用されなかったため、防空能力を強化する必要性が生じた。

2. 改装内容

• 魚雷発射管の撤去

• 61cm4連装魚雷発射管を1基撤去し、スペースを高角砲や機銃増設に転

用。

• 航空兵装の撤去

• 水上偵察機の運用設備を撤去し、艦全体の防空能力向上に集中。

• 高角砲の増設

• 10cm連装高角砲を2基追加し、合計4基に。

• 機銃の増備

• 40mm連装機銃や25mm単装機銃多数を増設し、敵航空機への近接防御

能力を強化。

改装後の活躍

1. 防空任務での成果

• 改装後の阿賀野型は、連合国の輸送船団護衛において優れた防空能力

を発揮。ドイツ空軍の空襲から輸送船団を守る中核艦として活躍。

• イタリア本土沖では、敵航空機数機を撃墜しつつ、輸送船団を無事目

的地に届けることに成功。

2. 対空戦闘の評価

• 高角砲と機銃の増設により、防空能力が従来の軽巡洋艦より大幅に向

上。英国海軍からも「防空の要」として高く評価された。

評価と影響

1. 艦隊運用における役割

• 阿賀野型は、護衛任務や砲撃支援、対潜哨戒など、多用途の任務に対

応可能な軽巡洋艦として運用された。

• 特に戦術的柔軟性が評価され、改装後は対空防御力を重視した運用が

中心となった。

2. 後世への影響

• 阿賀野型の運用経験は、戦後の日本艦艇設計に影響を与え、防空巡洋

艦の設計思想を発展させる基礎となった。

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