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海軍戦闘機開発小史

日本海軍の艦上戦闘機開発史

黎明期(第一次世界大戦~1920年代)

日本海軍の艦上戦闘機開発は、第一次世界大戦中に英仏からの輸入機に

依存する形で始まった。航空技術を積極的に取り入れるため、英国製戦

闘機を運用し、後にはライセンス生産も実施した。

1. ソッピース パップ(1917年~1920年頃)

• 英国製機体を導入し、艦上戦闘機運用の基礎を確立。

• 航続距離や航続時間は短かったが、航空母艦発着の技術習得に重要な

役割を果たす。

2. グロスター スパローホーク(1921年~1925年頃)

• 英国製機体で、技術吸収と運用実績を蓄積。

• 日本海軍航空隊の訓練機としても使用。

戦間期(1920年代後半~1930年代初頭)

この時期、日本海軍は国産化を進める方針を明確にし、三菱や中島と

いった国内企業に開発を委託した。

3. 一〇式艦上戦闘機(1927年)

• 三菱製。日本初の国産艦上戦闘機で、木金混合構造・液冷エンジンを

搭載。

• 技術的に先進的だったが、信頼性に課題があり運用期間は短かった。

4. 三式艦上戦闘機(1932年)

• 中島製。一〇式の改良型で、空冷エンジンを採用し信頼性を向上。

• 運用実績の評価が高く、後の国産化路線を加速させた。

5. 九〇式艦上戦闘機(1935年)

• 中島製。日本初の本格的国産艦上戦闘機であり、空冷エンジンと木金

混合構造を採用。

• 信頼性が高く、海軍航空部隊の主力機となる。

九六式艦上戦闘機(1937年~1940年)

九〇式艦上戦闘機の後継機として開発された日本初の全金属製単葉機。

三菱が開発し、運動性能と航続距離のバランスが優れていた。

• 特徴:

• 固定脚を採用し整備性と堅牢性を重視。

• 初期には圧倒的優位を示したが、1936年のハワイ侵攻作戦でのF2Aブ

リュースター バッファローの登場以降苦戦を強いられるようになる。

• 要目:

• エンジン: 中島 金星41型(840馬力)

• 武装: 7.7mm機銃2門(機首)

• 速力: 455km/h

• 航続距離: 1,500km

零式艦上戦闘機(1940年~1945年)

三菱が開発した零式艦上戦闘機は、九六式の後継機として採用。高い運

動性能と航続距離により、地中海戦線やバトル・オブ・ブリテンで活

躍。陣風が登場した大戦中盤以降は主に海防空母の搭載機として海上護

衛任務など多用途に活躍した。

• 各型の特徴と要目

• 21型(1940年): 翼端折り畳み構造を持ち艦載性を重視。

初期型から⾦星エンジンを採⽤

• 武装: 7.7mm機銃2門(機首)、20mm機銃2門(翼内)

• 速力: 534km/h

• 航続距離: 2,600km(増槽装備時)

• 32型(1942年): 翼端を切り落とし機動性向上。

• 武装: 7.7mm機銃2門(機首)、20mm機銃2門(翼内)

• 速力: 546km/h

• 航続距離: 2,000km(増槽装備時)

• 52型(1943年): エンジン強化で戦闘能力を向上。

• 武装: 7.7mm機銃2門(機首)、20mm機銃2門(翼内)

• 速力: 565km/h

• 航続距離: 2,200km(増槽装備時)

陣風(1944年~1950年)

川西が提案し、三菱と空技廠が支援して開発した新世代艦上戦闘機。高

性能で信頼性が高く、大戦後半の主力機となる。

• 各型の特徴と要目

• 11型(1944年): 初期型で高い運動性能を持つ。

• 武装: 20mm機銃4門(翼内)

• 速力: 645km/h

• 航続距離: 2,400km(増槽装備時)

• 22型(1945年): エンジン強化で性能向上。

• 武装: 20mm機銃4門(翼内)

• 速力: 685km/h

• 航続距離: 2,500km(増槽装備時)

• 33型(1947年): ターボプロップ搭載型。艦上機のジェット化への中

繋ぎとして採用。性能も向上し、旋風採用後も補助的任務に活躍した。

• 武装: 20mm機銃4門(翼内)

• 速力: 705km/h

• 航続距離: 2,800km(増槽装備時)

零戦の後継機烈⾵の開発遅延により海

軍より指⽰。陣⾵の開発に⽬処がつく

と烈⾵は不採⽤となります。

旋風(1947年~1957年)

三菱が開発した日本初のジェット艦上戦闘機。22型以降は高速度実験機

桜花の成果を活かして後退翼を採用し、第二次日米戦争で主力機とな

る。

• 各型の特徴と要目

• 11型(1947年): 直線翼採用の初期型。部隊試験や運用テストを実

施。

• 武装: 20mm機銃4門(機首)

• 速力: 890km/h

• 航続距離: 2,000km(増槽装備時)

• 22型(1949年): 後退翼採用で性能向上。

• 武装: 20mm機銃4門(機首)、空対空ロケット6基

• 速力: 975km/h

• 航続距離: 2,500km(増槽装備時)

• 43型(1954年): 第二次日米戦争後半の主力。

• 武装: 20mm機銃4門(機首)、空対空ミサイル4基

• 速力: 1,030km/h

• 航続距離: 2,500km(増槽装備時)

総括

日本海軍の艦上戦闘機開発は、黎明期の英国製航空機運用から始まり、

国産化、性能向上、そしてジェット機開発へと進化した。特に零戦と陣

風は時代を代表する戦闘機として活躍し、旋風はジェット戦闘機時代の

幕開けを飾る存在となった。

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