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ラ・マン侯爵とその生涯の心の恋人ルビーに捧ぐ

28年前に書いた話を文章全体を書きなおして清書しています。そのため、流行りの転生転移乙女ゲーム要素はありません。

王道の恋愛ファンタジーというか。


完結まで書きあがっていますが、〆切までにどこまで出せるかは謎。

たぶん、全体で15〜17万字で、〆切日に半分くらいまでは公開できるんじゃないかと。


その後も完結まで連載していく予定です。



 ルビーこと、レリエルヴィ・ドナチエ・アルラーラ・リ・ドニイ伯爵令嬢が初めて求婚されたのは、まだ十歳のときだった。


 この皇家の血筋をひく者にだけ冠することがゆるされる『リ』の称号を持つ美少女は特別な女の子だ。


 ルビーの両親は大恋愛だった。当時、次期伯爵にすぎなかった父クレメントはヒルダ皇女と恋に堕ち、身分差を乗りこえて愛しあった。幸いにして、皇女と言っても彼女の皇位継承権は十四か十五番め。皇帝陛下の末子のさらにその子どもであり、皇室に対して果たさなければならない義務はほとんどなかった。政略結婚に使われるよりは好きな人とそいとげたほうがよかろうという両親の思いがあり、婚儀にいたった。


 これによって、ドニイ伯爵家は名字に『リ』を称する家系となり、二人のあいだに生まれた一人娘レリエルヴィは生まれながらにして、特別な少女になったわけである。


 四千年続く皇室の血と、皇女をさらってでもいっしょになろうとした父の情熱が、ルビーにもたらしたものはひじょうに大きい。

 ルビーはとても美しい子だ。だが、その陽光のごとく燦然さんぜんと輝く美貌よりもなお、彼女の特別性は中身のほうにあった。誇り高く、決してあきらめない強い心の持ちぬしだ。


 だからこそ、あれほど困難に次ぐ困難の恋を成就させたに違いない。


 わずか十歳。社交界にデビューした誕生パーティーで、彼女は生涯の伴侶となる、ある青年貴族と出会い、求婚を受ける。

 もっとも、ここからがとっても長いのだが。なにせ、大波乱の恋の始まりなのだから……。




 カタリナ・フォン・ワグナー著

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